フランチャイズの開業時に、補助金や助成金の申請を検討している方も多いのではないでしょうか。
一般的な融資とは異なり、補助金や助成金のほとんどは返済義務がないため、非常に大きなメリットがあります。今回は、フランチャイズ開業におすすめの助成金・補助金とその活用方法、さらにはフランチャイズ事業では採択されにくい補助金まで、幅広く解説します。
目次
フランチャイズ開業時に活用可能な補助金・助成金とは?
フランチャイズ開業時に活用可能な補助金・助成金として、以下の3種類が挙げられます。
・事業再構築補助金
・小規模事業者持続化補助金
・IT導入補助金
補助金には、事業全般に対して採択されやすいものから、特定の事業に特化したものまでさまざまな種類があります。ここでは、この3つの補助金の特徴について詳しく解説します。
事業再構築補助金
事業再構築補助金は、中小企業による新規事業の立ち上げや新製品の開発、新しい事業モデルの導入を支援する補助金です。
また、第10回公募から、事業再構築補助金の主要な申請枠である「成長枠」において、売上高減少要件が撤廃されました。この変更により、ほとんどの中小企業が対象となり、多くの企業で活用できるチャンスが生まれました。
そのため、フランチャイズ開業においてもこの補助金は非常に有効であり、補助範囲の広さや補助額の大きさが魅力です。新規事業の開発や既存事業の改善、新たなビジネスモデルの導入など、多岐にわたる事業が補助対象となります。
ただし、事業の実施には市場拡大要件があり、事務局が指定した市場規模が拡大している事業のみが対象となるため、この点をしっかりと確認する必要があります。
小規模事業者持続化補助金
小規模事業者持続化補助金は、従業員数の少ない小規模事業者が新たな販路開拓や生産性向上に取り組むための費用を支援する制度です。
幅広い経費が補助対象となりますが、一般型の補助率は2/3、補助上限額は50万円(通常枠の場合)と、補助額が比較的少ないことが懸念点です。しかし、小規模なフランチャイズビジネスの展開では有力候補となるでしょう。
IT導入補助金
IT導入補助金は、中小企業や小規模事業者がITを導入し、生産性向上を目指すための支援制度です。
この補助金は、業務の効率化や生産性向上を目指す企業にとって、非常に有用です。
具体的なIT投資計画を立て、その導入効果を明確に示すことで、IT導入補助金を活用することができます。計画に沿って進行することで、ITを効果的にビジネスに活用するための支援を受けることが可能です。
フランチャイズ開業における補助金・助成金の活用ポイント
ここでは、先ほどご紹介したフランチャイズに適した3つの補助金・助成金の活用ポイントについて解説します。また、フランチャイズで採択された過去の事例も交えながら、それぞれの活用方法について具体的にご紹介します。
事業再構築補助金の活用法
事業再構築補助金は、主に建物費や機械装置・システム構築費などの経費を対象にして、多様な費用に活用できる補助金です。具体的には、広告宣伝費、専門家費用、外注費なども補助対象となり、フランチャイズ事業でも幅広い経費が対象となります。
ただし、フランチャイズ加盟金は補助対象外となっていますので、注意が必要です。
さらに、フランチャイズ事業は事業再構築補助金の対象にはなりますが、必須とされている申請要件が厳しく、ハードルが高いのが実情です。しかし、過去にフランチャイズ加盟店が採択されている例は決して少なくありません。しっかりと準備を整えてから申請すれば、採択される可能性は十分にあります。
そのため、事業計画書や申請書を作成する際には、専門家のアドバイスを受けることをおすすめします。特に、事業計画が具体的で、事業再構築の観点からの価値を明確にすることが、申請を通すための重要なポイントとなります。
以下は、事業再構築補助金事務局のホームページで公開されている、フランチャイズに関する事業再構築補助金の採択事例です。
珈琲店が視覚障がい者活躍のキッチンカー事業を立ち上げ、FC化を狙う新市場進出
自家焙煎珈琲店として15年の業歴を誇る当社が、仕入れ原価高騰やカフェ業界の競争激化、感染症拡大等の外的要因による既存事業の成長限界を鑑み、市場開拓に着手。障がい者雇用において、雇用者数が伸び悩む「視覚障がい者」を起用しキッチンカー事業を立ち上げる。実績・ノウハウを積みながらフランチャイズ化を目指す。
…中略…
味奈登庵ブランドでの日本そばフランチャイズ事業への新規参入
創業55年の実績・信頼ある味奈登庵ブランドの日本そば店事業を、フランチャイズ事業として展開するため、自社工場の設備増強を実施、日本そば文化の新たな発展に貢献する。
小規模事業者持続化補助金の活用法
小規模事業者持続化補助金は、新たな事業展開や販路開拓、生産性向上に取り組む小規模事業者を支援する制度です。
この補助金は、特に事業の成長を目指す小規模な事業者にとって大きな助けとなります。
フランチャイズ事業においても、WEBサイトの作成や店舗改装、商談会への参加など、さまざまな取り組みが補助対象となります。これにより、効率的な事業運営や集客力の向上が期待でき、フランチャイズビジネスを一層強化するための支援が受けられます。
IT導入補助金の活用法
IT導入補助金は、オンライン予約システムの導入やデジタルマーケティングの強化など、さまざまなITツールを導入するための支援制度です。
情報システムの導入や更新、IT機器の購入など、デジタル化に関連する幅広い取り組みに活用できます。具体的には、顧客管理システムや在庫管理システム、オンライン注文システムの導入など、フランチャイズ事業におけるIT活用にも対応しています。
フランチャイズに加盟し、事業運営の効率化を図るためにITを活用するのであれば、この補助金は非常に有効な支援となるでしょう。
ただし、補助金の対象は生産性向上に直結するITツールの導入に限られます。ITツールを使用しない自社ホームページの作成や、現在はECサイトの構築なども補助対象外となっているため、注意が必要です。
フランチャイズ事業では活用が難しい補助金も
フランチャイズ加盟店での活用が難しい補助金の1つに、ものづくり補助金があります。
この補助金は、主に自社で製品の開発や生産を行う企業を対象としており、製造業向けの支援が主な目的です。そのため、フランチャイズ加盟店の場合は採択されにくい傾向があります。実際に過去の採択事例を見ると、フランチャイズ加盟店が採択されたケースはほとんどありません。
このように、フランチャイズ加盟による事業展開を考えている場合は、ほかの補助金を検討することをおすすめします。
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まとめ
今回は、フランチャイズ開業時に申請可能な補助金・助成金について解説しました。
フランチャイズ開業を検討する際、補助金や助成金の利用を考える方も多いかと思いますが、この記事で紹介した「ものづくり補助金」のように採択されにくいものもあります。
そのため、フランチャイズ開業を支援する補助金を利用する際は、「事業再構築補助金」など、幅広い事業が対象となるものや、自分の事業に関係がある補助金を選ぶことが重要です。
補助金や助成金の申請を検討される際は、まずは専門家に相談することをおすすめします。