買取ビジネスの仕組みは、顧客から商品を買い取り、その後、買い取った価格よりも高い値段で販売して利益を得るプロセスになっています。
近年では、顧客の利便性を考慮して、店頭での買取だけでなく、さまざまな買取方法を導入している店舗も増えています。たとえば、宅配買取や出張買取など、利用者がより簡単に商品を売却できる手段が提供されています。
ここでは、買取ビジネスにおけるさまざまな買取形態の種類と、フランチャイズ選びのポイントについて詳しく解説します。
目次
買取ビジネスの仕組みとは?
買取ビジネスとは、「顧客から品物を買い取り、その後買い取った金額よりも高い価格で販売して利益を得る」仕組みのビジネスです。
仕組み自体はシンプルですが、顧客が納得できる買取価格を提示しなければ、品物を売ってもらうことはできません。また、買い取った金額よりも高い値段で売れなければ、損失を出してしまいます。
このビジネスが成立するためには、利用者に満足してもらえる価格で買取を行い、さらにその品物を高値で売れる販売先を確保することが重要です。
買取ビジネスの需要
リユース(買取)市場は年々拡大しており、2022年の時点で、2025年の規模は3兆2,500億円に達すると予測されています。
この成長の背景には、フリマアプリやオークションサイトなどの普及が大きな影響を与えています。そのため、買取への需要が高まり、買取は身近なサービスとなりました。さらに、中古品に対する抵抗感が薄れたことも、消費者の意識の変化を後押ししています。
その結果、現在では中古品を積極的に選ぶ消費者が増え、買取業者にとっては販路拡大のチャンスとなっています。これにより、買取業者は一層積極的に取引を行えるようになりました。
買取ビジネスにおける買取形態の種類について
買取ビジネスにおける買取形態の種類は主に以下の3つが挙げられます。
・店舗買取
・出張買取
・宅配買取
買取ビジネスを起業する際、利用者の利便性を考慮して、できるだけ多くの買取形態を提供することが重要です。それぞれの買取形態には特徴があり、顧客のニーズに合わせて選ぶことが求められます。ここでは、これら3つの買取形態について詳しく解説します。
1.店舗買取
店舗買取は、「顧客が来店して買取を行う」形態の買取方法です。
これは買取ビジネスの中で最も古い形態であり、物理的に店舗を構えるため、「近隣に住む人たち」が主な顧客層となります。地域性が強いため、いわゆる「お得意様」になってもらうことが成功のカギとなります。
ただし、店舗を運営するにはコストがかかるため、新規参入には高いハードルがあります。そのため、店舗買取は、すでに広範囲に店舗を展開している大手企業が主導権を握っている状況が続いています。
2.出張買取
出張買取は、「顧客の自宅や指定の場所に出向いて買取を行う」形態の買取方法です。
顧客にとっては、自分で中古品を持ち込むことなく、手軽に利用できるため、広範な顧客層をターゲットにすることができます。
しかし、出張買取を行うためには、出張できる範囲に拠点を構える必要があります。店舗買取ほどではありませんが、それでもある程度地域性に左右されます。そのため、地域や商品のジャンルに特化し、「東京ならここ」「ブランド品ならここ」といった評価を築くことが成功のポイントになります。
3.宅配買取
宅配買取は、「顧客に中古品を送ってもらい買取を行う」形態の買取方法です。
出張買取と比べると、中古品を梱包して配送する手間がありますが、利用者は自分の都合の良いタイミングで買取査定に出せるため、ハードルが低く、非常に便利です。さらに、宅配買取は全国のどこからでも利用できることが大きな特徴です。
一方で、顧客が全国から選択できるということは、同時に競合他社も全国に存在するということでもあります。そのため、競合よりも魅力的な条件を提示し、利用客から良い評価を得ることが、成功するうえで欠かせません。
買取ビジネスが儲かる理由
買取ビジネスが儲かる理由として、以下の4つのポイントが挙げられます。
・運営コストを抑えることができる
・不況に強い
・確実に収益を生み出せる
・万引きによる被害が小さい
一般的な小売業では、商品を仕入れるためのコストや、万引きによる損失が発生する可能性があります。
また、売上が安定するとは限らず、不況の影響を受けやすいというデメリットもあります。一方で、買取ビジネスはこれらのリスクが少なく、運営が比較的安定しているため、利益をあげやすいという特徴があります。以下では、これらの買取ビジネスの強みについて詳しく解説します。
1.運営コストを抑えることができる
買取ビジネスが儲かる仕組みの1つに、運営コストを低く抑えられる点があります。
たとえば、店舗を運営する場合、広いスペースを確保するために高いテナント費用がかかります。また、従業員が多く必要なビジネスでは、人件費も大きな負担となります。
しかし、買取ビジネスは7坪(20平方メートル)程度のスペースがあればスタートできるため、家賃や光熱費、さらには人件費などのコストを大幅に抑えることができます。
経費は利益に直結するため、買取ビジネスに限らず、ランニングコスト(継続的な事業運営で発生する定期費用)を大きく削減できることは、ビジネスを成功させやすい要素となります。
2.不況に強いビジネス
買取ビジネスは、不況に強い業種の1つです。
最近の例として、コロナ禍による経済の冷え込みが挙げられますが、環境省の『令和5年度 適正なリユースの促進及び違法な不用品回収業者対策に向けた調査・検討業務報告書』(参照日:2024年11月11日)によると、2020年のコロナ禍以降、リユース市場は右肩上がりで成長を続けています。
また、国際的な情勢の影響で物価が上昇し、円安が進行していることも、買取ビジネスの売上増加の要因と考えられます。
これは、不況時に「資産の現金化」という動きが強まるためです。経済が順調に動いている間は、消費活動とともに資産形成が進み、法人・個人ともに有形資産を保有することが一般的です。
しかし、景気が悪化すると、保有資産を現金化しようとする傾向が強まります。その結果として買取店に品物が持ち込まれることが増えるため、買取ビジネスは不況に強いといえます。
3.確実に収益を生み出せる
買取専門店の多くは、卸売業者との連携があり、売却先が確保されているため、損失が発生するリスクがほぼありません。
特にフランチャイズ契約を結んでいる買取専門店は、すでにフランチャイズ本部(以下本部)が確立した仕組みを活用できるため、初めからどのように商品を売るかを悩むことがなく、再販の手間も一切発生しません。こうした点から、非常に効率的なビジネスモデルといえるでしょう。
4.万引きによる被害が小さい
買取専門店では、買い取った商品を店頭に陳列することがないため、万引きのリスクがほぼありません。
一方で、リサイクルショップなどのリユース業界では、買い取った商品を店頭に並べるため、万引きのリスクが考えられます。しかし、買取専門店では、商品を短期間で専門業者に売却するため、陳列や在庫を抱えることがありません。
このため、万引きの被害が起こりにくいのです。
買取ビジネスはフランチャイズで開業したほうがいい?
買取ビジネスをフランチャイズ加盟で開業することには、以下のようなメリットがあります。
・本部の実績や経験を活用可能
・店舗の内外装デザインの考案・提案
・ブランディングの確立
・査定のサポート
・ロイヤリティ
・スーパーバイザーへの相談
独立開業を目指す場合、すべての問題や課題を自分で解決しなければならないため、非常に多くの時間と労力を要します。しかし、フランチャイズに加盟すれば、これらのサポートを受けることができ、開業から運営まで安心して進めることができます。以下では、これらのサポート内容について詳しく解説します。
1.本部の実績や経験を活用可能
フランチャイズに加盟することで、本部がこれまで蓄積してきた実務経験やノウハウを活用することができます。この膨大なデータを基に出店計画を立てることができる点は、非常に大きなメリットといえるでしょう。
たとえば、出店場所を選ぶ際にも、リスクのある物件と成功する可能性が高い物件を見極めることが重要です。
自分の感覚や知識だけで判断するのは難しいかもしれませんが、フランチャイズなら本部に相談したり、アドバイスを受けたりすることで、より成功しやすい物件を選ぶことができます。
このように、フランチャイズに加盟すれば、すでに実務経験を積んだ本部のサポートを受けることができるため、1人で試行錯誤を重ねるよりも、時間や経費を節約しつつ、成功する可能性を高めることができます。
2.店舗の内外装デザインの考案・提案
買取フランチャイズに加盟すれば、内装や外装のデザインに関するアドバイスも受けることができます。
もし、独立してこれらのデザインを考える場合、最適なデザインを導き出すために多くの時間と労力が必要になるでしょう。買取専門店にはアパレルや飲食店のような「〇〇系」といった明確なカテゴリが存在しないため、どのようなデザインが最適かを判断することが難しいからです。
たとえば、買取店=高級というイメージを重視すると、初期費用がかさむうえに、利用者によっては敷居が高く感じられ、来店数に影響を与えることもあります。また、一度内装を施すと簡単に変更できるわけではないため、立地条件と同じく慎重に考慮すべき重要な要素です。
しかし、フランチャイズに加盟すれば、これまでの経験を基にしたプロフェッショナルなデザインが提案されます。清潔感や居心地の良さを重視した店舗設計がされているため、試行錯誤することなく、顧客が定着するようなレイアウトやデザインを提供してもらえます。
3.ブランディングの確立
すでにブランディング(ブランドの価値を高めるためのマーケティング戦略)が確立された買取店を運営することで、集客に大きな影響を与えることができます。
たとえば、買取を依頼する際、利用者は無名で実績がない個人の買取店と、多くの実績を持つ知名度が高いブランドの買取店のどちらを選ぶでしょうか。おそらく後者を選ぶ方が多いでしょう。
このことからも、個人で新規開業するより、ブランド力を持つ既存の看板を使う方が、成功の確率が高くなるといえます。
さらに、ショッピングモールなどの複合施設にテナントとして入る場合、個人経営者では審査基準をクリアすることが難しいことがあります。そのため、フランチャイズ本部からサポートを受ける方が有利です。
結論として、買取店を始めるなら、個人経営よりもブランディングが確立されたフランチャイズに加盟する方が、さまざまな面でメリットが大きいといえるでしょう。
4.査定のサポート
未経験者が買取店を運営する場合、査定サポートは非常に重要です。
なぜなら、商品査定には高度な知識と経験が求められるため、短期間で習得できるものではないからです。最悪の場合、スーパーコピー品や偽造品を買い取ってしまうリスクもあります。そのため、多くの買取フランチャイズでは、プロによる査定代行サービスを提供しています。
具体的なサポート体制としては、以下のような方法があります。
・商品の写真を本部に送信し、プロの鑑定・査定チームに査定してもらう
・テレビ電話を通じて、プロの鑑定士・査定士がリアルタイムで査定を行う
・本部が真贋・査定を行った場合、売却額を補償する
このように、本部に在籍するプロの鑑定士・査定士が査定を代行してくれるため、自力で開業するよりもリスクを抑え、安心して運営を行うことができます。
5.ロイヤリティ
フランチャイズに加盟すると発生するロイヤリティは、一見デメリットだと思われるかもしれません。
しかし、ロイヤリティを支払うことによって、店舗開発や集客戦略、WEB戦略、採用支援、査定サポートなど、さまざまな支援を受けることができます。また、専任のスーパーバイザー(SV、Supervisor)が積極的な提案やデータ解析を行い、経営を行ってくれる本部も多いです。
さらに、他店舗の成功事例や最新のノウハウ、コピー品に関する情報、買取強化の施策など、店舗運営に役立つ情報を網羅的に共有してもらえます。
そのため、ロイヤリティは単なる運営コストではなく、長期的なサポートを受けるための投資と考えれば、フランチャイズならではの大きなメリットだといえるでしょう。
6.スーパーバイザーに運営・経営の相談ができる
スーパーバイザーは、店舗運営を成功に導くためのコンサルタントのような役割を果たします。経営や運営に関するあらゆる悩みや問題に対して、頼りになる存在です。
個人で独立して開業する場合、店舗オープン前後には不安や解決すべきことが多く、すべて自分だけで解決しなければならないのは大きな負担となるでしょう。
一方、フランチャイズの場合、スーパーバイザーに相談すれば、さまざまな問題を迅速に解決できるため、安心して運営に集中できます。
買取ビジネスにおけるフランチャイズ選びのポイント
買取ビジネスにおけるフランチャイズ選びの際に以下の2つのポイントは要チェックです。
・収益シミュレーションの信ぴょう性
・既存オーナーからの情報収集
ここでは、これらのポイントについて詳しく解説します。
収益シミュレーションの信ぴょう性
買取専門店のフランチャイズを選ぶ際に、「収益シミュレーションの信ぴょう性」は必ず確認しましょう。
フランチャイズの説明会や募集資料には、店舗面積や来店者数、月間売上額を基にした「フランチャイズオーナーの年収シミュレーション」が掲載されていることが多いです。
たとえば、〇か月目の具体的な売上や、経費にかかる金額から、オーナーの月収や年収がどのように推定されるかといった収益モデルが示されています。
これらのシミュレーションは「想定値」として提供されていますが、何を基準に算出されたものなのか、具体的な根拠がどこにあるのかを明確にすることが必要です。
単なる一例として示されている場合、実際の年収とかけ離れていても、本部に責任が発生しないことがありますが、加盟を検討する側は、現実的な数値かどうかを判断するための情報が不足しています。そのため、質疑応答を通して、収益シミュレーションの根拠をしっかりと確認することが非常に重要です。
既存オーナーからの情報収集
フランチャイズ加盟における最も確実な情報収集方法は、実際のオーナーと直接会い、話を聞くことや、現場を見学することです。
オープン前の不安や、開店後の日々の運営、現在の状況、収入面や本部への不満など、モラルの範囲内で質問をすることで、より現実的な情報を得ることができます。
初対面のオーナーに直接多くの質問をすることが難しい場合は、本部に依頼して、オーナーとの面談の場を設けてもらうことをおすすめします。
説明会では、本部にとって都合の良い情報だけを伝えられることもあります。そのため、既存の加盟オーナーから話を直接聞くことで、より信頼性の高い情報を得ることができます。
買取ビジネスを始めるならフランチャイズで開業がおすすめ
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・直営店の成功事例に基づいた「運営サポート」
・折り込みチラシやWEB広告を活用した「集客サポート」
買取大吉のフランチャイズでは、開業前後の徹底したサポート体制が整っているため、未経験の方でも安心してスタートできます。
まとめ
今回は、買取ビジネスの仕組みや買取形態、フランチャイズ選びのポイントについてご紹介しました。
買取ビジネスは、顧客から商品を買い取り、その後高値で販売して利益を得るというシンプルな仕組みです。
しかし、実際には、買い取る商品が本物か偽物かを見極めるためのスキルや、集客に関するノウハウが求められます。これらの経験やスキルが不足していると、成功するのは難しいでしょう。
一方、フランチャイズに加盟すれば、プロの鑑定士・査定士が査定を代行してくれるだけでなく、出店から集客、運営にいたるまで、成功に向けた徹底的なサポートを受けることができます。
そのため、買取専門店の開業を検討している方には、フランチャイズ加盟をおすすめします。