トプカプ宮殿に展示されている宝石 エメラルドの魅力について
トプカプ宮殿とは、現ヨーロッパとアジアが出会い、東西の文明が溶け合う国際都市トルコ共和国のイスタンブールにある宮殿で、オスマン帝国時代の建造物です。オスマン帝国とは、トルコ系のイスラームの大帝国として13世紀末から第一次世界大戦後まで、600年以上にもわたって存続しており、最盛期の16世紀には、東ヨーロッパ、西アジア、北アフリカにまたがる広大な領域を支配し、ヨーロッパ諸国を圧倒した一大帝国です。そんななか、トプカプ宮殿は、オスマン帝国の第7代皇帝メフメト2世の命によって、建造されたと言われています。
イスタンブールは「ヨーロッパとアジアの架け橋」、「東西の交叉点」などと称されるように、ボスポラス海峡を境に、西がヨーロッパ、東がアジアに分れる。メフメト2世がトプカプ宮殿を築いたのは、ヨーロッパ側の旧市街の細長い半島です。東はボスポラス海峡、北は金角湾、南はマルマラ海と、三方を海に守られた丘の上に建ち、ボスポラス海峡が広がる丘の先端からは、ヨーロッパとアジアの2つの大陸を眺めることができます。トプカプ宮殿には4世紀にわたって歴代の皇帝が居住し、オスマン帝国の行政の府となった歴史があります。なお、トプカプ宮殿の名前の由来は、トプカプ宮殿の「トプ」は大砲、「カプ」は門を意味し、ボスポラス海峡側に大砲が設置されていたことが、その名の由来だという逸話があるようです。