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切手の劣化について
切手収集が趣味だったり、余っている切手の売却を検討する場合、気になるのが切手の劣化ですよね。特にプレミア切手と呼ばれる切手は古いもの(昭和30年よりも前)が多く、切手自体も長期間の保管を目的としていないため、どうしても劣化の起きやすい商品になります。切手が劣化していると買取価格が下がってしまったり、場合によっては買取が出来なくなってしまう場合も多く注意が必要です。
切手に起きる代表的な4つの劣化
切手にシミが付いている
切手は紙でできているため、水分や油分がついてしまうと裏面についている糊や油分によってシミができてしまう事があります。特に高温多湿な夏場などには保管に注意しなければなりません。
切手が変色してしまう
切手は紙でできており、とてもデリケートなため、日当たりの良い場所や蛍光灯の下に置きっぱなしにすると、変色してしまう場合もあります。特に価値が高くなりやすい古い切手の場合、印刷に使われる紙や印刷技術も現代の切手に比べ低く劣化しやすいため、年代と共に変色や色あせが生じるケースも多くあります。
切手に破れや丸まりがある
破れてしまって完全に切断されているとまではいかなくても、シートの切手はミシン目で切れるようになっているので、切手の扱い方によっては誤って切手を破ってしまうことがあります。このように破れてしまうと切手の価値も下がってしまいます。また、切手には裏面にのりがついており、乾燥してしまうと表面の紙と裏面の糊の縮み率の差から丸まってしまうこともあります。これも切手の価値を下げてしまう要因となります。
のり落ちしている
切手の裏面にはのりが付いていますが、未使用品の切手にもかかわらず、何らかの理由でこの裏のりが落ちてしまったものをのり落ち切手といいます。特に通常切手の未使用品の場合、のり落ちがあると価値は下がってしまいます。
劣化を避けるための保管方法
ストックブックを使う
ストックブックとは、ページごとに厚紙と透明フィルムがあるアルバムのようなもので厚紙と透明フィルムの間に切手を差し込むことで切手を劣化させることなく、観賞することができます。ストックブックの整理の仕方には主に2種類があります。
ヒンジを用いた保管
ヒンジとは茶色で薄い糊のついた紙のことで、切手の裏面に湿らせたヒンジを張り、台紙などに貼り付けて保管します。ヒンジを用いることで切手がしっかり固定されるため、折れや破れの心配がありません。しかし、ヒンジを切手に貼り付けるとどうしてもヒンジの跡が残ってしまいます。切手に多少の跡がついても構わない、切手の観賞をしたい方にオススメです。
マウントを用いた保管
マウントとは2枚重ね合わせたフィルムのことで、切手をフィルムの間に挟みこみ、ストックブックに保管します。フィルムの間に切手を入れるだけなのでヒンジ跡がつかないという利点があります。しかし、ヒンジと異なり固定されていないため、ストックブック内でずれてしまう事もあります。
希少切手のコレクション目的で切手を集めている方や切手の表面、裏面を汚さずに保管したい方にオススメです。
プラスチックケースやお菓子の缶を使う
100円ショップで売っているプラスチックケースやお菓子の缶は丈夫なため、落としたりしても壊れることはありません。また、ふたができるため切手の紛失を防ぐ事もできます。プラスチックケースには仕切りのついているものもあるので金額ごとにわけやすいです。また、お菓子の缶は光を通さないため、劣化を防ぐという面ではプラスチックケースより優れています。これらはシートで購入した通常の郵便切手をまとめて保管しておく際に特にオススメできます。
直接触れないようにする
切手は水分(湿気)や油分に弱いという話をしましたが、最も原因になりやすいのが直接切手に触れる事によって手についている汗や皮脂が切手についてしまう事です。そのため、切手(特にコレクション用の古い切手)は直接触れるのではなく、先が幅広になっているピンセットなどを用いて直接触れないようにしましょう。
まとめ
今回は切手の保管方法についてご紹介しました。切手は劣化の具合によって買取額に大きな差が生まれてしまう品目になり、希少かつ美品になると、驚くような査定金額になる場合もございます。今回ご紹介した保管方法を用いて、きれいな状態の切手をコレクションしてみてはいかがでしょうか。