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安定した資産価値「高級時計」
経済原理によると、価格とは製造者によって決定されるのではなく、市場によって決定されます。その傾向は時計のリセールバリューとオークション価格に、特に際立って見られます。「一番よい時計はどの時計か」「最も高い価値のブランド時計はどの時計になるのか」を紹介していきます。
最も価値があがりやすい「ロレックス」
高級時計で最も価値があがりやすいものは「ロレックス」です。資産運用目的にロレックスを保有する人は、決して珍しくはありません。ロレックスの強みは、ブランド力が高く、資産としての価値が下がりにくいことです。ロレックスは非常に人気のあるブランドのため、買取価格が購入価格より高くなることも少なくありません。
「ロレックスはビジネスシーンでも評価が高いので、普段から使用し、次のモデルに買い替えるときに、高値で売りたい」というビジネスマンや、「ロレックスを投資目的で購入している」という投資家からも注目を集めています。ロレックスは原価割れを起こしにくいため、人気の投資先といえます。
しかし、ロレックスでもモデルによって価値が変わってきます。価値があがりやすいモデルは市場で人気が高いことが条件となってきます。人気があるという事は中古市場での需要が高くなり価値が高くなります。
希少な「レアロレックス」
人気があるモデルには「サブマリーナ」「GMT」「シードゥエラー」「エクスプローラー」があげられます。これらのモデルの特徴には流通量が少ない、同一モデルでもマイナーチェンジを繰り返しているもの、生産終了モデルであることがあげられます。流通量が少ないモデルは細かな仕様の違いなどや、その希少さで『レアロレックス』と呼ばれ人気があります。
流通量が少ないモデルはコレクター人気が高まり、価格が高くなりやすい傾向にあります。逆に人気があっても流通量が多いモデルは価格が高くなることは難しいです。限定モデルや限定カラーは、元々本数も少なく価格が高くなりやすいです。例として「デイトナ16520」などがあげられます。
戦略によるマイナーチェンジ
マイナーチェンジを繰り返しているモデルはその年ごとのロレックスの戦略などによって、時計の仕様に微妙な変化があるものをいいます。文字盤やベルト部分、ムーブメントなど、様々な仕様を微妙に変更したマイナーチェンジ品は少なくありません。
2003~2004年に販売された「コスモグラフ デイトナ Y番 116520」などがあげられます。ロレックスの生産終了モデルは「ディスコン」と呼ばれています。ディスコンは状態が非常に重要となってきます。未使用品が最も価格が高く、シール、箱などの附属品があれば、更に価格は上昇します。
1990年~2007年にかけて発売されていた「GMTマスター Ⅱ Ref.16710」などがあげられます。
付属品の有無がポイント
高級時計は付属品の有無でも金額が変わってきます。「箱」「ギャランティカード」などは特に重要です。その他の付属品としては「取り扱い説明書」「クロノメータータグ」「プライスタグ」「ベゼルカバー」その他冊子などがあります。これらがそろっていると価値は上がります。特にディスコンは付属品の有無で金額がより変わります。
子供のおもちゃ
コレクターに愛される玩具
実はおもちゃも価値が上がるものがあります。大人のコレクターも多く、廃盤品のものほど価値が出ることもあります。プラレールやトミカも価格が上がるものがあり、古い廃盤になったプラレール(特に通勤電車)は相場が高いものが多いです。仮面ライダーグッズも人気で買取市場的では、戦隊ヒーローよりも仮面ライダーのおもちゃに高い価値がつく傾向にあります。特に仮面ライダーベルトに関しては、古めの商品であっても需要があり、依然高い価値があります。
プレミア価格のトレーディングカード
近年では遊戯王カードやポケモンカードなどのトレカ(トレーディングカード)にプレミア価格がつき、価値が上がるもの多いです。そもそも子どもの遊びだけにとどまらない、遊戯王を始めとするトレカは、大人たちも遊んでいるため高い需要があるのです。カードの中にはプレミアがつき、1枚約10万円以上するカードもあります。
トレカでプレミア価格が付くものを一部紹介します。
ポケモンカードでは、
・ロイヤルマスク(SR)
・ゼクロムGX(HR)
・ミュウツーGX(HR) など
遊戯王カードでは、
・ブルーアイズホワイトドラゴン
・ブラックマジシャンガール
・地獄の裁判
などがあります。
金
金相場は上昇トレンド
金も価格が上がっている物の一つです。過去20年を見ると、金相場は大幅に上昇しています。2000年は金1グラムあたり平均1,014円でしたが、2021年には金1グラムあたり平均6,402円まで上昇しています。
2001年に起こった同時多発テロ、2008年に起こったリーマン・ショック、そして2020年に発生した新型コロナウイルスなどによって金相場が上昇しているのです。
株価が低下し、社会的信用に対する不安が高まり、金が資産としての信用を高め、それが金の価格上昇に寄与したといえるでしょう。2021年以降も新型コロナウイルス感染症が、世界経済に与える影響は予測できませんでした。経済の先行きが不透明な状況が続けば、金など安全な資産に資金が集中する傾向にあります。そのため2021年以降の金相場は上昇トレンドにあります。
また、2022年にはロシアがウクライナに侵攻を始めたことにより更に上昇しました。2023年には過去最高額の10,000円台を記録するなど、金相場の上昇が続いています。
金相場が上がる6つの理由
金相場は上がっておりこれからも上昇が続くと考えられます。しかし注意して欲しいのは、金相場が上がったからといって、必ず買った時より高くなるとはいい切れないことです。金のアクセサリーなどは加工費、百貨店の利益などが大きく乗っているためです。
① 需要と供給のバランス
金の需要が増え、供給が減ると金相場は上昇します。需要が供給を上回れば価格は上がり、下回れば価格は下がります。金の需要と供給のバランスが決まる要因は以下が挙げられます。
【供給】
鉱山生産量、スクラップによる回収量(リサイクル)
【需要】
宝飾品(指輪、ネックレス、アクセサリーなど)の売れ行き、金への投資、テクノロジーへの活用、各国中央銀行での売買量など。金を求める人が増えれば、バランスが需要に傾くため金相場は上がります。
② ドル円の為替相場
米ドルが安くなると、金相場は上昇します。一般的に米ドルと金の価格は逆相関関係にあるとされ、米ドルが安いと金の価格が上昇し、米ドルが高いと金の価格が低下する傾向があります。たとえば、1ドルが90円の場合と1ドルが100円の場合を比較すると、1ドルが100円の場合には金の価格上昇の可能性が高まるでしょう。
金は貴金属の一種でありながら、お金の一種でもあるため、為替の影響を受けてしまいます。特にドル円の為替相場の動きは、金の相場に影響を与える場合が多いです。
③ 地政学リスクの影響
地政学リスクの影響が高まると、金相場は上昇します。地政学リスクとは、世界の政治経済を予測ができず、先行きが不透明になるリスクのことです。
紛争やテロ、国の財政破綻、大手企業の倒産、パンデミック(世界的な流行病)、以上が地政学リスクに該当します。地政学リスクが高まると、安定した資産を求める人が増えます。価値が高い金の需要が上昇するため、金相場も上昇する傾向にあるのです。
一方で、紛争やテロによる影響がない場合は、地政学リスクが下がると、他の資産にも需要が流れてしまいます。その場合、金相場は低下する傾向にあります。
④ インフレの懸念
インフレのリスクが高まると、金への需要が増加し、金の市場価格も上昇傾向にあります。インフレは、一般的に物価が持続的に上昇する状態を指します。インフレのリスクが高まる時点で金への投資は魅力的で、なぜなら物価が上昇すると同時に金の価値も増加するため、個人資産を保護する手段となるからです。
また、近年ではデフレ(モノの価格が下がること)であっても金相場が上昇することがあります。景気が悪くなると、大手企業や国への信用や不安が増し、株価や債券が下がります。ですが、金は破綻のリスクが極めて低いため、投資対象として注目されています。多くの人が金を求めるタイミングは需要が増すので、金相場も自然と上昇していきます。
⑤ 各国中央銀行の金の売買動向
各国の中央銀行が金を購入すると、金の市場価格が上昇します。これは、金への需要が高まり、供給が減少するためです。中央銀行はリスクヘッジのために大量の金を保有し、その売買が金市場に影響を及ぼします。
特にリーマンショック後は、米ドルへの信頼が不安定になり、中央銀行の金の取引が金相場に大きな影響を与えます。また、新興国の中央銀行も金の購入を進め、世界的に需要が増加しています。
⑥ 世界的な低金利
世界的な低金利の状況により、金への投資価値が高まり、金市場は上昇傾向にあります。過去、銀行預金の金利によって資産を増やすことが一般的でしたが、現在では金融政策の緩和により金利が低下し、預金の利益がわずかとなっています。その結果、預金ではなく金への投資が注目され、これが金市場の上昇要因となっています。
売却するタイミングが重要
高級時計を売るベストなタイミング
売却するタイミングで価格が変わることもあります。高級時計の場合為替ルートの時期を見極める事が重要です。ロレックスなどの高級時計には定価よりも高い価値のモデルがたくさんあります。せっかく価値の高いモデルを持っているのなら、できるだけ高く売りたいものです。そこで、より高値で売るための工夫ポイントをお伝えします。
第一に、高値で売るためには、売るタイミングにも気を遣う必要があります。重要なのは、「円安相場」の時に売ること。円安は、輸入に不利な時期といわれていますが、ブランド時計を売却したいときにはまさに売り時なのです。
なぜなら、円安時にロレックスの中古取扱市場価格が上がりやすい傾向にあるからです。では、なぜ円安の時に市場価格が上がるか説明させて頂きます。円安の時の経済の流れは、大まかにいって、次のようなものです。
円安時期を見極めて売ることが重要
① 円安になる……「1ドル100円」で取引されていたのが、「1ドル105円」になったとします。
② ロレックス時計の輸入金額が上がる……今まで新品のロレックスの時計を「100万円」で輸入できていたのに、「105万円」に輸入金額がアップしてしまう。
③ ロレックス時計の中古市場金額も上がる……新品の価格が上昇するので、中古金額も上がるという仕組みです。簡単にいいますと、「海外からロレックスを買う価格が高くなる」ので、「日本で出回るロレックスの価格も高くなる」のです。
金を売るベストなタイミング
「相場が高いときに売る」ことでしょう。ですが、相場を見たとしても、最も高値になるのはどのタイミングかを、正確に予測することは、投資のプロであっても不可能です。日ごとの変動幅は大きくはありません。過去と比べて相場が高い時期であれば、売るタイミングと考えてもいいと思います。
おもちゃを売るベストなタイミング
プレミアが付くおもちゃにベストなタイミングはありません。しかしプレミアが付かないような玩具の売却のタイミングはあります。それはクリスマスです。この時期は他の時期と比べて、おもちゃの単価が上がるので、お店によっては高く買い取りをするところがあります。12月1週~2週目にクリスマスプレゼントを用意される方が多いので、そのあたりの日程が狙い目です。
まとめ
ここまで買った時より価格が上がるものを説明させて頂きましたが、あくまでも未来の事は予測できても、絶対にこうなるとはいい切れません。思いもつかないような物が高価になる事もあります。
今回の記事では価値が上がるもの、そしてタイミングについてお話しいたしました。もしかしたらご自宅のクローゼットに眠っているものに、予想外の高値が付くことがあるかもしれません。この機会にぜひ査定を受けてみてください、