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日本画「杉山寧(すぎやま・やすし)」

日本画「杉山寧(すぎやま・やすし)」

杉山寧は明治に生まれ、大正・昭和・平成と活躍した日本画家です。 戦後に訪れた日本画への逆風と戦いながら、自らの芸術を追求しました。類まれなる描写力と大胆で知的な画面構成が魅力とされています。

杉山寧とは

杉山寧(すぎやま やすし)は1909年に生まれた画家です。日本芸術学院の会員を歴任し、文化勲章を受賞する日本画の大家として知られています。東京都浅草の文房具屋の息子として生まれた杉山寧ですが、画家をなる決意を持ち、1928年に東京美術学校に入学します。東京美術大学の間に様々な美術様式を組み日本に新しい風を吹かせようと瑠爽画社を結成し、どんどん進んでいます。その才能を発揮していく杉山寧ですが、1929年に帝展に出品しています。

その後、日本美術大学を卒業した杉山寧はさらに絵画の技術を高めて行くため、結城素明に師事をしています。努力した結果、1934年に第1回独交換留学生に選ばれます。そしてベルリン大学に学んでいきます。画家として、今からという杉山寧でしたが肺結核を病んでしまい、長期的に活動を休止することになってしまいます。しかし、その病を克服した杉山寧は数々の賞に輝くことになります。

そんな杉山寧の作風は、日本画の技法を用いていながらも日本画という枠を完全に取払い、独自の世界観を導きだしているのが特徴です。重厚な質感を用いたマチエールで描き、明快なコントラストで絵画の中の対象物をくっきり際立たせる幻想的な作品が高く評価されています。その中でも代表的な作品は1965年に描かれた「水」です。水を汲む外国の女性を描くこの作品ですが、深い青で構図される色彩に、黒い衣装を身に纏った女性が暗いカラーリングながら際立たせる雰囲気がバランス感のある美しさを表現しています。ほのかに、はにかむその表情からは、温和な雰囲気も出しており優しさと情緒感をアピールされています。日本画の印象を180度変えた杉山寧は、現在でも日本画界の巨匠として、数々貢献をします。

今まで日本画では、あまり描かれることがなかった抽象画や裸婦などの作品も手がけたりと、常に斬新な作風を納得いくまで修練させていきます。新しくも、手を抜いた作品を世に出す事を許さず、納得いくまで集中し描き続ける芸術家としての完璧主義な精神が美しいと知られる杉山寧。彼の作品から受け取る感動は日本の宝でもあります。

また、杉山寧はかの有名な小説家でもある三島由紀夫の義親でもあります。幻想的で格調高い裸婦にも挑戦するなど、生涯にわたり新しいテーマに意欲をみせ、対象をしっかりと捉える明快な筆致から生まれる作品はどれも強い生命力をたたえています。1970年(昭和45)日本芸術院会員、1974(昭和49)文化功労者に選ばれ、文化勲章を受賞するなど数々の栄誉を受け、1993年(平成5)に84歳で没するまで精力的な制作を続けました。

そんな杉山寧は、戦後に復帰。1947年に日展に発表した作品が特選となり、さらに1950年には日展審査員となります。以後は破竹の勢いで画壇を席巻し、1950~1960年代は日展を舞台に活躍。1974年には文化勲章を得ました。また同年、日展理事長の座に就いています。闘病する生活を送ります。

西洋画にも通じる自由な作風

杉山寧は、伝統的な日本画の技術はしっかりと身につけたうえで、西洋画などのさまざまなアプローチ方法を取り入れることによって、非常に自由なスタイルを確立しています。一見すると日本画とは思えないような作品も多く、日本国内のみでなく海外でも高く評価されています。東京芸術学校在学中から本格的な活動をはじめたこともあって、キャリアは非常に長く、さまざまな作品が残されています。

戦前は日本画の技法を極めた超絶技巧で知られたが、戦後は岩絵具を用いながらも線描などの日本画の技法を一新し、メチエールにこだわった独自の作風を確立した。また。エジプトやインドなどの古代遺跡や、抽象画や裸婦など従来の日本画にはなかった題材も手掛けた。亡くなる直前まで、納得いくまで絵を修正し続けるなど完璧主義者としても知られた。

経歴 代表作

松岡映丘に師事。在学中の昭和7年第13回帝展で「磯」が特選となり、画壇にデビュー。9年第15回帝展で「海女」が再び特選となる。同年山本丘人、浦田正夫らと瑠爽画社を結成、13年解散。戦中・戦後は久しく作品を発表しなかったが、26年第7回日展で「エウロペ」を、32年第12回日展で「孔雀」を発表。画家としての地位を築く。45年芸術院会員。49年文化勲章受章。51年から日展顧問。画壇の最高位にあがりながら、世間の表立った交渉からはひたすら離れて、古代文明発祥の故地に美神の原点をさがし続けた。代表作に「瀑」「汐」「響」「生」など。

まとめ

杉山寧の作品の買取査定は「買取大吉」で!杉山寧は日本画の可能性をさらに広げた作家として高い人気を誇ります。買取市場でも高価で取引されているため、お手持ちの方は買取査定などでその価値を確認してみることをおすすめします。

また、年代や作風によって相場も大きく変動をする作家様になります。買取大吉では美術品専門の査定員も在籍しており、お客様の大切なお品物を誠心誠意査定させて頂きます。「買取大吉」では杉山寧の日本画を高価買取中です。お持ちの作品は、ぜひ一度査定をお試しください。

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