そもそも二酸化炭素、温室効果ガスとはなんなのか
二酸化炭素って聞きなじみはあっても、なんでそれが地球に影響を及ぼすのか、あまり知られていないと思います。簡単にいうと地球を包む大気圏のフチに存在する大気の中には、窒素や酸素などが含まれていて、その中に二酸化炭素などのガスも一部存在します。そのガスの中には太陽光を浴びて赤外線を吸収すると、さらに熱をもったガスを放出する、という性質を持っています。
そのガスの多くは地球の外に向かって出ていこうとしますが、一定数が大気圏にたまっていき、再度地球に戻ってきます。そこでまた大気圏を暖めることになるので、いわゆるビニールハウスと同じような状態になることが、温室効果と呼ばれているようです。その温室効果をもたらすガス、つまり二酸化炭素などの事を温室効果ガスというのです。
この温室効果ガスがもたらす影響として、身近なものは地球温暖化です。年々気温も上がっていますが、自然現象である台風や異常気象、流氷が溶けることで海面上昇など、その影響は地球上全体に及んでいます。
日本の目標は「2050年までに温室効果ガスを実質ゼロ」
国連で定められた「持続可能な開発目標」をしっかりクリアするために各国で取り組んでいる目標があります。日本の目標の一つに「2050年までに、温室効果ガスの排出実質ゼロ」という目標があります。身近なものでいえばヘアスプレーからも微量の二酸化炭素は排出されていますし、普段マイカー通勤よりも公共機関を使いましょう、という広告を目にしたことはありませんか?マイカー通勤だと、一般の自家用車を想定すると2人〜4人ほどしか乗ることができません。ですが、電車やバスでの移動の場合、数十人〜数百人を一度に乗せることができます。よって、両者を天秤にかけたとき移動に伴う二酸化炭素の排出量は、公共機関のほうが少なくなる、ということです。自動車から排出される二酸化炭素は全体のおよそ2割とも言われています。そのため、自動車の二酸化炭素排出量を減らすことで大きく目標に前進するわけです。もちろん自動車から二酸化炭素の排出は排気ガスだけでなく、製造時、輸送時、燃料、そして廃棄に至るまで、あらゆる段階で二酸化炭素と深く繋がっています。そこで日本では国内メーカーの自動車の脱炭素化が日々進んでおり、その進化は目覚ましいものですが、それが全世帯に普及するまでにはまだまだ道のりは長いと言えそうです。
目標達成のために私たちができることとは
日本のかがける目標に向かって、私たちができることとは一体なんなのか。難しいことは何一つありません。エアコンの温度を夏場は28度、冬場は20度にする。無駄な電力の消費を避ける。シャワー入浴よりも浴槽を使って入浴。マイカー通勤を減らして公共機関を利用する。使わなくなったものでも、リサイクルをすることでゴミを減らし環境を豊かにする。このように少しのことを一人ひとりが意識することで、小さいことでも大きな結果につながるということです。たった一人でやっていても効果が見えないことでも、100人、1000人、10000人が行えば大きな力になる。そう思って今日からでもできることに取り組んでいくことで目標達成に近づけるかもしれません。
まとめ
いかがでしょうか。漠然とSDGsってよく聞くけど何だろう、と思っていたことも、それぞれに意味があって、それはだれの為に掲げられた目標なのか。他の誰でもない私たちや、私たちの家族、その先の未来の地球の為に掲げられた目標です。日常でできる些細なことが、未来の大きなことに変わっていく、便利な社会になった反面の反動が今きているということを考えると、この先私たちが意識すれば被害は最小限に抑えられるということです。今では、自分にとっては不用品でも、誰かにとっては宝物になる時代。それがお金に換わる時代でもあります。ただ捨ててしまってはゴミになり、資源にならないものでも分別することで生まれ変わるものもあります。小さなことからコツコツと、地球の為にも気を付けていきたいですね。