書物の歴史
粘土板であるクレイタブレットが最古
本や書物で想像するとやはり今の紙とペンで作ったものが出てきます。それでも現在は時代の流れでデータになっています。最古の書籍といえば、粘土板であるクレイタブレットだといえるでしょう。メソポタニアで誕生しましたこちらは柔らかい粘土に尖った物で文字を刻み天日で乾かして作成します。やはり手間もかかりますし、当時でいうこの1ページが今でいう1冊分の厚みがあるため保管にも苦労したようです。
エジプトのパピルス紙
次はエジプトで植物の食物繊維から作ったパピルス紙といった物を生産しました。こちらは葦の繊維を組み合わせて平らにし作成します。このパピルスが英語での「ペーパー」の語源になっているんですよ。それから少ししてようやくイメージが簡単にわきやすい巻物の誕生です。木を軸にして長い紙を巻いていくあれですね。
続いて古代中国での竹や木に墨で書いた物その後、折り本が誕生しました。この折り本は源氏物語でも採用されており、巻物は全て巻かなければいかなかったが折本は折りたたんでの作りになっているので読みたい箇所をすぐに開いて探すことが可能になりました。確かに、巻物の場合はたどり着くまでに全て開いていき閉じるときはまた巻くといった恐ろしく手間がかかる物でしたね。
列帖装(れっちょうそう)の誕生
ついに列帖装(れっちょうそう)が誕生します。紙を重ねていきそれを中央で2つに折った後に糸で綴じあわせた物です。今の本にかなり近い形になっております。あの有名なつれつれ草や源氏物語もこのタイプで存在しています派生として粘葉装(でっちょうそう)もあります。こちらは途中までは列帖装と作り方は同じで糸を使わずに折り目の外側を糊で貼り合わせております。
何事も同じですが、本を1つ掘り下げるだけでも凄い歴史があります。人類の進化は素晴らしいです。
巻物も歴史あり
巻物も想像しやすいですが、エジプトのパピルス紙誕生から存在します。携帯もしやすくなったため長い需要があります。それだけ長い間愛用されたので歴史的価値がある巻物も少なくはないです。アフリカではコーデックス(模写本のような記録媒体)に代わり評価も高く、長い間愛用されておりました。そして巻物は文章だけでなく、芸術面でも活用されますいわゆる「絵巻」ですね。ちなみに最古の絵巻は奈良時代に誕生した絵因果経(えいんがきょう)と言われております。
巻子本の下段に文、上段にその内容を表した絵画が描かれています。難しく待った絵本、というと想像しやすいのではないでしょうか?ちなみに絵巻の買取豆知識ですが、巻でセットになっている事が多いです。全4巻など、揃う事で真価が発揮されるので判断が付かない場合は専門家に見てもらいましょう。
裏書の存在
巻物には裏書(うらがき)と言われる物があります。これは巻物に書ききれなかった事の補足や続きが記載されています。実は査定・鑑定の際にはこれの有無がとても大事になってきます。保証書のような効力ですね。
まとめ
歴史とともに姿を変えていった書物。これからはどのような進化を遂げるのでしょうか?「買取大吉」では本や巻物等の買取も可能です。難しいお品物ですが確かな目をもったスタッフが常駐しておりますので是非1度ご相談ください。