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ルイ・ヴィトンとは?ブランドコンセプトは「旅」
ルイ・ヴィトンの始まりは、1821年にフランスで創立したトランクメーカーでした。ブランドコンセプトに「旅」を掲げ、旅行の必需品であるバッグはもちろん、時計や靴、洋服など快適な旅を届ける製品を開発してきました。
「旅を楽しむこと」に全力投球な会社。それこそがルイ・ヴィトンなのです。
ルイ・ヴィトンの魅力
時代を超えて人々を虜にしてきたルイ・ヴィトン。それは決して魔法などではなく、きちんとした理由があります。その魅力の数々を、一緒に見ていきましょう。
「旅」を連想させる製品作り
バッグや財布などを筆頭に、ルイ・ヴィトン製品はどれも耐久性、防水性に優れています。これらの特徴は、長旅においても心強いお供になるでしょう。
また、時計一つを見ても、旅に対する情熱を感じます。ワールドタイム機能だけでなく、旅程や搭乗券、ホテルの予約状況にアクセスできる機能が搭載された製品も売り出しているのです。
その他にも、ルイ・ヴィトン独自でまとめあげられたシティガイドや、様々な写真家によって綴られたファッションアイなどは全てオーダーメイド。ルイ・ヴィトンのモデルを見ているだけで旅に出たくなりますね。
誰もが一目でわかり憧れるデザイン
ルイ・ヴィトン製品を見ていくと、そのどれもが他にはない、オリジナリティに溢れたデザインです。
一口にオリジナリティ溢れるデザインと言っても、前衛的なデザインであるだけだったり、派手さを前面に押し出しているだけでは、人々を魅了することなどできません。
アイコンを軸に据えた「モノグラム」、チェック柄に近い「ダミエ」など、シンプルでありながら見る人の心を掴んで離しません。ハイセンスなデザインは、他にはないルイ・ヴィトンだけの武器と言えるでしょう。
伝統的かつ革新的なブランド
ルイ・ヴィトンが掲げる「旅」というコンセプトや、モノグラムやダミエといったブランドの代名詞たるデザインは、ルイ・ヴィトンが現在に至るまで守ってきた伝統です。しかし、ルイ・ヴィトンの強みは伝統だけではありません。
それは、既存のユーザーだけにとどまらず、新規開拓も怠らないことです。ルイ・ヴィトンは伝統を守りつつ、一つの型に定まらない柔軟性を併せ持っているのです。
創業者ルイ・ヴィトンはどんな人物?
圧倒的人気と知名度を誇るブランド会社であるルイ・ヴィトンの創業者は、どのような人物だったのでしょうか。
創業者の名前はルイ・ヴィトン(Louis Vuitton Malletier)。スイス国境近くにある、フランスのアンシェイ村で生まれました。粉屋を家業とする彼は、じきにファッションへ興味を持つようになり、14歳で家を出て一人旅を始めます。
ファッションの都・パリで、荷造り用木箱の製造と荷造り職人の見習いとして修業を積んだ彼は、後のルイ・ヴィトンになる「グリ・トリアノン・キャンバス」というトランク工場を創業します。
ルイ・ヴィトンの歴史
今でこそファッションブランドとして名高いルイ・ヴィトンですが、その始まりはトランク工場でした。ではどのようにして、世界的ブランドまで昇りつめたのか、その歴史を見ていきましょう。
ルイ・ヴィトンがトランクメーカーとして創業
ルイ・ヴィトンが創業した当時は、蒸気機関の全盛期です。
移動手段は自動車に移り変わり、用いられる鞄の蓋の形状は、水溜まりを作らない丸型が主流でした。そこへ目を付けたルイ・ヴィトンは、平積みが容易な平面型を考案します。
軽量化と防水を両立させ、さらには競合相手がいない豚革を用いたトランクケースは、またたく間に人気となりました。
息子ジョルジョがブランドを世界に拡大
ジョルジュ(Georges Vuitton)は模造品対策として、今でも根強い人気を誇るデザイン「ダミエ・ライン」を考案します。このデザインは当時から高い評価を得ており、1893年のシカゴ万国博覧会にて金賞が与えられました。
ジョルジュは他にも「脱出王」の異名を持つハリー・フーディーニが挑戦を拒んだ「ボワティエ」と呼ばれる錠前の開発や、『Le Voyage』を出版するなど、その活躍は多岐に渡りました。
「モノグラム」の開発でコピー品が減少
ルイ・ヴィトンが開発した数々の製品はいずれも人気が博していましたが、その常としてコピー品に悩まされていました。商標登録された「ダミエ・ライン」も対策の一環でしたが、奮闘空しくコピー品は出回ってしまいます。
その悪循環に終止符を打ったのが「モノグラム・ライン」です。
万国博覧会で目にした日本の家紋から着想を得たとされるこのデザインは、当時の職人の手作業によって描かれていました。そのため、複製品を量産することが難しくコピー品の抑制に成功したのです。
世界中で有名となりLVMHグループが誕生
ジョルジュはアメリカへの渡航後、ニューヨークやシカゴでルイ・ヴィトンの製品を売りながらビジネスを拡大し、1981年には日本への進出にも成功します。
こうして世界で名を轟かせたルイ・ヴィトンは、1987年にシャンパンメーカーの「モエ ヘネシー」と合併し、現在では60社以上のブランド会社を傘下とする「LVMHグループ」として再誕しました。
トータルラグジュアリーブランドへと進化
20世紀が終わる頃、マーク・ジェイコブスを迎えたことで、それまでトランクメーカーのイメージが強かったLVMHグループは大きく転進します。靴や時計、アパレル製品などへ事業を開拓し、トータルラグジュアリーブランドへと進化していったのです。
日本のデザイナー村上隆とのコラボレーションモデルを始め、国境の垣根を超えた開発を続けるルイ・ヴィトンは、世界的な地位を確かなものにしました。
ルイ・ヴィトンの歴代のデザイナー
ルイ・ヴィトンがここまで大きな事業を展開するには、多くのデザイナーの協力が不可欠でした。ここからは、ルイ・ヴィトンの地位をここまで押し上げた歴代のデザイナーをご紹介します。
マーク・ジェイコブス
1997年から2013年までクリエイティブ・ディレクターとして務めていたマーク・ジェイコブス(Marc Jacobs)は、ニューヨーク生まれです。1986年には自身の名を冠した、ファッションブランドを創業しました。
それまでトランクメーカーとして名高かったルイ・ヴィトンを、多方面なラインナップによって幅広い顧客層を獲得することに成功しています。現在でもよく知られる「ヴェルニ・ライン」も彼が考案したデザインです。
さらに、ルイ・ヴィトンが日本のデザイナー村上隆とコラボレーションを果たしたのは、彼が親日家だったからでもあります。
ポール・エルバース
2006年から2011年までクリエイティブ・ディレクターを務めていたポール・エルバース(Paul Helbers)は、オランダ人デザイナーです。フランスのファッションブランド「メゾン マルジェラ(Maison Margiela)」でもデザイナーをしていました。
メンズラインの確立に成功し、現在では定番ラインとして知られている「モノグラム・マカサー」を考案した人物でもあります。
キム・ジョーンズ
2011年から2018年までクリエイティブ・ディレクターを務めていたキム・ジョーンズ(Kim Jones)は、メンズラインに革新をもたらした人物です。さまざまな企業とコラボレーションを行ったことでも有名です。
彼が考案したデザインといえば、やはり「ダミエマサイチェック」でしょう。ダミエ・チェックを軸に、マサイ族の民族衣装の特徴を取り込んだ斬新なアイデアです。
ニコラ・ジェスキエール
2013年からマーク・ジェイコブスの後任として就任したニコラ・ジェスキエール(Nicholas Ghesquiere)は、現在のクリエイティブ・ディレクターです。以前はフランスのファッションブランド「バレンシアガ」でデザイナーとして活躍していました。
日本文化への関心が強く、2016年の春夏コレクションでは「ファイナルファンタジーXIII」のヒロインを、広告モデルに起用しています。また、SFアニメーション『攻殻機動隊』を、力や自信を女性に与える作品として好きだと公言しています。
ヴァージル・アブロー
2018年からクリエイティブ・ディレクターを務めていたヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)は、アメリカ出身のファッションデザイナーです。そして実業家や建築家であり、DJも兼任した才能あふれる多彩な人物でした。
彼の斬新なアイデアは伝統の枠を超え、ストリートウェアに革新をもたらしました。数多の功績をあげたヴァージル・アブローでしたが、2021年に癌によってこの世を去ります。
ルイ・ヴィトンの人気アイテム一覧
最後はルイ・ヴィトンが誇る人気アイテムを紹介します。ルイ・ヴィトンの人気の秘密は、世界的に有名なブランドだからというだけではありません。この項目を読めば、その理由を知ることができるはずです。
バッグ
バッグは私たちの日常に欠かせないアイテムです。お出かけや旅行、ビジネスなどのさまざまなシーンに対応できるバッグが、ルイ・ヴィトンなら豊富にラインナップされています。
たとえば、お出かけの必需品をコンパクトに収納できる「アルマBB」。旅行などに便利な大容量のリュックサック「クリストファー」。ビジネス用としてA4書類やノートパソコンも簡単に収納できる「オンマイサイドMM」。
ルイ・ヴィトンなら、どんな場面でも自分らしさを引き立てる、お気に入りのバッグが見つかるはずです。
財布
財布に対するニーズは一人ひとり異なります。カードをたくさん収納する方もいれば、硬貨や紙幣に重点を置く方もいるでしょう。
カードをメインにしたい方は「ポルトフォイユ・プラザ」。小銭や紙幣だけでなく、鍵やパスポート、さらにはスマートフォンまで入れたい方には「ジッピーXL」。
お仕事などでIDカードを常用する方には、クリアポケットが採用されている「ポルトフォイユ・アメリゴ NM」。
日常的に使用する財布だからこそこだわりたい。ルイ・ヴィトンはそんな想いに必ず答えてくれます。
ネクタイ
ネクタイの柄といえば無地やスプライト、水玉などシンプルなイメージがあります。そのため、ルイ・ヴィトンが掲げるモノグラムなどは、却って悪目立ちしてしまうのではと考えられる人もいるかもしれません。
しかし、ルイ・ヴィトンのネクタイに派手さはありません。むしろこれらのデザインが高級感を演出し、ファッション性を高める一因となっているのです。
また、色のバリエーションが豊富であるため、ビジネスのみならずあらゆるシーンにあわせて選ぶことができます。
スーツケース
大容量のモデルもあれば機内持ち込みが可能である小型なものも存在します。約46×68×26cmと大容量でありながら、5kg未満の軽量を実現した「ホライゾン 70」。
ノートパソコンの出し入れを容易にするポケットがついた「ペガス・レジェール ビジネス 55」。水濡れに強く軽量、機内持ち込みが可能な「ホライゾン・ソフト」。
ルイ・ヴィトンの伝統あるスーツケースは、あなたの旅をより輝かしいものにしてくれるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。ルイ・ヴィトンはトランク工場から始まり、さまざまなデザイナーの力によって世界最高峰のファッションブランドに昇りつめました。
公式ホームページを見るだけでも、「旅」に対する並々ならぬ情熱が伝わってきます。伝統と革新の道を歩みながら、ファッション業界の躍進を続けるルイ・ヴィトン。これからも目が離せないブランドです。