目次
ブルーサファイアの歴史
ブルーサファイアにはいくつかの種類がありますが、ロイヤルブルーサファイアはその中でも最も価値が高いと評価されているものの一つです。
噂には聞いたことがあるけれど、ロイヤルブルーサファイアとはどんな種類なのかはっきり分からない・・・。そんな方のために、ブルーサファイアの種類からロイヤルブルーサファイアの人気の秘密まで、詳しくご紹介していきます。
宝石の伝統と伝説
サファイアの語源は、ギリシャ語やラテン語の「青色」から由来していて、古代でサファイアといえば、青い石全体を意味していたと言う記述もあります。
青い天空と海を象徴するブルーサファイアは、神の存在、神聖な光をもたらすものとされ、枢機卿や司教の指輪につけられていたといわれています。
サファイアは、王族や君主を危害やねたみから守る石とされ、古代より指輪や冠として重宝されてきました。故ダイアナ妃がチャールズ皇太子からもらった婚約指輪は、ダイヤモンドではなくロイヤルファミリーにふさわしい、ブルーサファイアでした。
ファンシーカラーサファイアの中でも、最高級にランクされるのが、スリランカのみで産出されるパパラチアと呼ばれるサファイア。 美しいだけではなく、スリランカのみという希少性から「キング・オブ・サファイア」と称号さえ与えられています。
ブルーサファイアの種類
サファイアという名前を聞いて、まず多くの方が思い浮かべるのはきっと深い青色をした宝石ですよね。
ほかにもピンクや黄色や無色など、豊富なカラーバリエーションを持つサファイアですが、最も人気が高いのはやはり一般的に知られているブルーサファイアです。そして、そんなブルーサファイアの中でも、最も価値が高いとされている種類のひとつが『ロイヤルブルーサファイア』です。それではまずはブルーサファイアの種類を色の視点で比較してみましょう。
ブルーサファイアの特徴
ブルーサファイアは、落ち着いた色合いでコーディネートもしやすく、硬度もダイヤモンドに次いで高いので、普段使いにも向いている大変人気のある宝石です。
サファイアと聞くと、青い色の石を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、サファイアは青以外にもさまざまな色があり、とてもカラフルな宝石なのです。
コランダムグループに属するもののうち、真っ赤なものをルビー、それ以外を基本的にはサファイアと呼んでいます。
ブルーサファイアとファンシーカラーサファイアとは
ただサファイアとのみ言った場合は、通常ブルーサファイアのことを指します。
青以外のほかの色のサファイアには、前にその宝石がもつ色の名前などがつくのが一般的で、総称では「ファンシーカラーサファイア(変わり色)」と呼ばれています。
コーンフラワーブルー
コーンフラワー(矢車草)の花に似た美しい青色を発色する、最高級品質のブルーサファイアです。
パキスタンとインドの国境にあるカシミール産のものが有名です。
ロイヤルブルー
深みのある青色を発色するブルーサファイアで、コーンフラワーブルーと肩を並べるほど高く評価されている品質です。
カワセミのブルー
上記の2つのサファイアより少し淡い青色で紫がかっており、高い透明度を持ちます。
ソフトブルー
鮮明なうえに濃くて深い青色を発色するタイプのものです。
ロイヤルブルーサファイアとは
上記の比較でもお分かりのように、ロイヤルブルーサファイアはコーンフラワーブルーと並ぶ最高級品質です。では二つを更に詳しく比較してみましょう。
コーンフラワーブルー
コーンフラワーブルーは、カシミール地域のモノが有名ですが、この土地は宝石品質のものが枯渇し、現在は閉山されています。したがって現在市場に出回っているものは過去に採掘されたものが多く、それ故に高い価値が付けられています。
ロイヤルブルーサファイア
ロイヤルブルーサファイアは中間の深い青色から強くて濃い青色まであり、高い透明感を持つのが特徴的です。しかしながら元々モゴック地方での産出量は多い方ではなく、こちらも採掘量は極めて少ないため、過去に採掘されたものがグルグルと回っている状況です。
英国王室のロイヤルジュエリー
さて、ロイヤルブルーサファイアは、英国王室と深いかかわりがあるのをご存知でしょうか?
まず1840年に、ヴィクトリア女王が結婚式前日に、アルバート王子からロイヤルブルーサファイアがセッティングされたブローチを贈られています。ブローチはその後エリザベス女王へと受け継がれました。また、ダイアナ妃は婚約指輪にロイヤルブルーサファイアのリングを選んでいます。
ダイアナ妃の死後、指輪はウイリアム王子からキャサリン妃へ婚約指輪として受け継がれたのは有名な話ですよね。さらに最近では、エリザベス女王の即位65周年を記念して、ロイヤルブルーサファイアを使用した見事なブローチが制作されています。ロイヤルブルーサファイアを使用したこれらすべての王室ジュエリーを制作したのは、イギリス王室御用達ジュエラーである『ハウス・オブ・ガラード』です。
現在では、ロイヤルブルーサファイアは英国王室を代表する宝石として定着しており、婚約指輪にサファイアを選ぶカップルも激増していると聞きます。
まとめ
ひとくちにブルーサファイアといっても、青の色合いは産地や不純物の含有率などによって異なります。最近では、ファンシーカラーサファイアも人気ですが、やはり伝統的で気品溢れるブルーサファイアは絶大な人気を誇ります。淡いブルーから濃いブルーまで、あらゆる色で楽しませてくれるブルーサファイアは、ひとつは持っておきたい宝石といえるでしょう。心惹かれる高貴なブルーを見つけたとき、それがきっとあなただけの宝物になるはずです。
クレサンベールのサファイアは、傷や不純物が混ざり合わない高品質の宝石を再現しています。天然ではなかなか出会うことの出来ない、理想的で美しい宝石本来の色彩の輝きが楽しめますそんな中でも特に美しく希少な存在がロイヤルブルーサファイアという種類です。
現在は産出量が限られているものの、英国王室にも長きに渡り愛され続けている高貴な宝石。こういった理由も、ロイヤルブルーサファイアの人気をより高めているのかもしれません。