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海外有名ジュエリーブランド

海外有名ジュエリーブランド

婚約や結婚、記念日などを華やかな思い出にしてくれるジュエリー。この記事では、そんな特別な瞬間を彩る海外のジュエリーブランドを紹介します。

五大ジュエラー

5大ジュエラーは後述する、世界に有名な海外の5つのジュエリーブランドのことを指します。

Bvlgari ブルガリ

ローマを象徴するブランド、ブルガリ。ギリシャの銀細工職人ソティリオ・ブルガリが1884年にローマに開業したジュエラーが起源です。かれのジュエリーはローマに訪れる観光客から好評を得て、ブランドとして、どんどん成長していきます。また戦後にはローマに撮影をしにきたハリウッドスターたち御用達となります。古代ローマ時代のコインに着想を得た「ブルガリ ブルガリ」や、ローマのコロッセオに着想を得た「B.zero1」、そして古来より再生や生命の象徴として医学・薬学を司り、また大地母神として豊穣を司る蛇をモチーフにした「セルペンティ」などがとくに有名です。

Cartier カルティエ

「王のジュエラーであり、ジュエラーの王」と評されたカルティエは、ルイ=フランソワ・カルティエにより1887年に創業したジュエリーブランドです。当初より王侯貴族やブルジョワジーの顧客も多く、プラチナのジュエリーへの使用や、世界初の腕時計「サントス」の製作など、ジュエリーにおいても時計製造においても進取のセンスを光らせていました。三色のゴールドの妙が美しく、芸術家ジャン・コクトーも愛用したといわれる「トリニティ」や、カルティエというブランドを象徴する「パンテール」、一本の釘(クル)をジュエリーに昇華した「ジュスト アン クル」などの名作があります。

Harry Winston ハリーウィンストン

ハリーウィンストンは、ハリーウィンストンが1920年にニューヨークに設立した「プレミア・ダイヤモンド社」にルーツをもつブランドです。ダイヤモンドに特化した製作やリメイクで評判となり「キング・オブ・ダイヤモンド」の異名を得ます。ハリーウィンストンを特徴づけるのが「ウィンストニアンスタイル」と呼ばれる細いワイヤーで石同士を繋いであたかも石が浮き出ているかのような視覚効果を生み出すセッティング方法です。

Tiffany ティファニー

オードリー・ヘップバーン主演の名作映画でも知られるブランドですね。ティファニーは1837年、ニューヨークに創業したブランドです。チャールズ・ルイス・ティファニーがヨーロッパの貴族から仕入れた宝石をアメリカで販売して評判となります。ティファニーのジュエリーはリンカーン大統領夫人も愛用しました。ジャン・シュランバージェ、エルサ・ペレッティ、パロマ・ピカソなど有能なデザイナーに恵まれ、「オープンハート」や「グラフィティ」などの名作が揃います。さらに、ティファニーはクンツァイトやタンザナイトなど新たな宝石を先駆けて世界に紹介しているブランドとしても功績があります。

Van Cleef & Arpels ヴァンクリーフ&アーペル

日本では“ヴァンクリ”の愛称で知られるこのブランドは、エステル・アーペルとアルフレッド・ヴァン クリーフの夫婦によって1906年に創業したジュエラーです。本店は創業当時よりヴァンドーム広場22番地にあります。当初より完成度の高いジュエリーに定評があり、1909年にはフランス国内に9店舗を展開するほどに急速に知名度を上げていきます。ヴァンクリーフ&アーペルは優美でフェミニンなスタイルに定評があります。四つ葉のクローバーをモチーフにしたメゾンのアイコンともいえる「アルハンブラ」や、宝石や貴金属を繊細な数珠つなぎで表現した「ペルレ」、ヴァンクリーフ&アーペルらしく自然に着想を得て、ちいさな花弁が様々な角度で輝く「フリヴォル」など緻密な職人技が光るものばかりです。

グランサンク

グランサンク(Grand Cinq)とは、日本語でいうなれば「偉大なる五傑」とでもなるでしょうか。パリのヴァンドーム広場に本拠地を置く、歴史ある代表的な5つのフランス高級ジュエリーメゾンのことです。ヴァンドーム広場はルイ14世の絶対王政下に施工されました。19世紀にはヴァンドーム広場内の高級ホテルに世界各国の富裕層が宿泊するようになったため、そういった顧客に向けてハイジュエリーを扱うメゾンがヴァンドーム広場に集結したという歴史があります。

Van Cleef & Arpels ヴァンクリーフ&アーペル

1906年の創業当初よりヴァンドーム広場に拠点を構えるヴァンクリーフ&アーペルは、グランサンクとしても知られています。

Boucheron ブシュロン

ブシュロンは1858年にフレデリック・ブシュロンによって創業したジュエリーブランドです。1893年にジュエラーとして初めてヴァンドーム広場に居を構えたブランドでもあります。万国博覧会での受賞をきっかけに評判となり、マハラジャやロシア皇室などの王侯貴族も顧客に名を連ねます。4つのカラー、4つの要素を組み合わせた「キャトル クラシック」や留め具のない“?状”のネックレス「クエスチョンマーク」、独特な質感と精緻な技が花開く「フルール エターナル」など、芸術品の名がふさわしい名作を誇ります。

Chaumet ショーメ

ショーメは1780年にマリ=エティエンヌ・ニトによって創業したジュエリーメゾンです。ニトは皇帝ナポレオンと皇后ジョゼフィーヌの寵愛を受け、皇室御用達のジュエラーでもありました。現在のブランド名の大元ジョゼフ・ショーメは1885年にメゾンのアトリエ長となり、近代フランスにおける文化の隆盛期、ベルエポックを象徴するジュエラーとなります。また皇室御用達の名に相応しく、数多くのティアラを手掛けてきたメゾンとしても知られています。皇后ジョゼフィーヌの名を冠しダイヤモンドやパールなどを上品に表現した「ジョゼフィーヌ」、✕のモチーフが絆や愛、友情を表現する「リアン」、蜂の巣に着想を得たハニカムモチーフがアイコニックな「ビー マイ ラブ」など、優雅でキャッチーなデザインが印象的です。

Mellerio dits Meller メレリオ ディ メレ

メレリオ ディ メレは1613年北イタリアに創業した、世界最古といわれるジュエリーメゾンです。イタリア起源のジュエラーですが、マリー・ド・メディシスの寵愛を受けたおかげで、フランス国内で自由に商いを行うことができたようです。メレリオ ディ メレのジュエリーはマリー・アントワネットも愛用しました。メゾンの名前でもあり、特許を取得した技術「メレリオカット」は優しい印象の楕円形のダイヤモンドカッティングです。また、「マリア」や「ストレサ」、「ジャルディーノ」などはいずれも精妙で手の込んだ作風が特徴です。

Mauboussin モーブッサン

モーブッサンはムッシュ“ロシェ”が1827年に創業したジュエリーブランドで、後継者ジャン=バティスト・ヌーリーの“メゾン・ヌーリー”の時代に万国博覧会へ出店すると、賞を受けて注目を浴びます。その後、ジャン=バティスト・ヌーリーの甥ジョルジュ・モーブッサンの参画によってさらに発展します。19世紀はダイヤモンドなどの貴石の採掘が盛んになり、モーブッサンはダイヤモンドやカラーストーンなどを、当時の美術的潮流にあったアールヌーヴォーやアールデコ的なデザインに取り込み、特にカラーストーンの表現力で当時のファッションシーンを魅了しました。

まとめ

5大ジュエラーにしてもグランサンクにしても、これらのブランドは、先見性が美的感性と結びついたクリエーションをダイナミックに展開してきたジュエリーブランドであることがわかります。このような海外の気鋭ジュエリーブランドの歴史を垣間見ると、特に19世紀と20世紀の、めくるめくデザイン史の変遷としても好奇心をそそられるところがあります。

 

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