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オブシディアン 黒曜石とは

オブシディアン 黒曜石とは

オブシディアンは「陰と陽を写し出す鏡」の意味をもち、未知なる力を引き出す、魔除けの石といわれます。溶岩の一種であるオブシディアンは、特殊な流紋岩に分類される、ガラス質、ガラス光沢を特徴とする非結晶鉱物です。日本でも多くの産出があり、旧石器時代の短剣や矢じりなどが出土しています。
現在も、パワーストーンとして、また、シラー効果の見られる美しい個体もあることから、アクセサリー素材などとして活用されています。この石の名称の由来や価値、その特徴やパワーストーンとしての意味などを詳しくご紹介します。

オブシディアン 黒曜石の特徴とは

オブシディアンは火山活動により生成されるもので、溶岩となって急速に冷却された天然ガラスです。産出される場所も世界の火山地帯となり、オブシディアンは発見者「Obsius」にちなんで名前がつけられたといわれ、和名を黒曜石といいます。見た目の感じは黒色ですが、光に照らすと赤や緑といった色にも見えます。

この石は基本的に黒色ですが、黄色や濃緑色が混じっていたり、中には、グラデーションがあるものもあり、何といっても見る者をひきつける神秘的な光と不思議な力を持っています。

また、オブシディアンは、割れたときに貝殻状になり、その破片はガラス同様切れ味が鋭いため、古代よりその性質を利用して、尖頭器(矢じりなど)やナイフなどの刃物に加工されてきたことが、文遺跡や文献などから解明されています。

オブシディアン 黒曜石の石言葉

オブシディアンの石言葉は「不思議、集中力、潜在能力の開花」などです。石言葉とはそれぞれの石の特質をあらわしたものです。オブシディアンの石言葉からは、神秘的なパワーを感じます。

 

オブシディアンの効果は以下のとおりです。

 

1.「陰と陽を写し出す鏡」の意味を持ち、この石を見つめることで本当の自分を知ることを助けてくれます。

持ち主のなかの弱さや欠点をおもてに表わし、その奥にひそむ真の強い自己を引き出してくれます。自分だけでなく、相手の真の姿や本音を知ることもサポートします。

 

2.エネルギーを増幅させて、願いを叶えさせるパワーを持ちます。

困難な問題や逆境に直面したときに具体的な答えを導き、目標に向かって進む力と積極性を与えてくれます。持ち主の願いをストレートにかなえる反面、持ち主の弱さや弱点を明らかにするので真摯な気持ちで向き合い、成長する気持ちを持つことが重要です。

 

3.魔除けの効果があり、人間関係によるトラブルなど現実的な問題に働きかけます。

ネガティブなエネルギーから身を守るはたらきがあり、人間関係や災害などのトラブルから保護します。身体のエネルギー状態をプラスに変え、否定的な考えを取り去ります。強くどっしりとしたエネルギーは安定感があり、この石を持つと安心が生まれます。

おもな産地・原産国

産地は限られるが、火山活動が盛んであった地域に多くみられます。たとえば、新大陸のアラスカ、カリフォルニア、メキシコ、ユカタン半島、グアテマラ、エクアドル。旧大陸の西アジア、トルコ、地中海のサルデーニャ島、ミロス島、アフリカのケニア、エジプトなどです。

日本でも北海道十勝、長野県和田峠・八ヶ岳付近、伊豆七島の神津島(こうづしま)、隠岐島後、大分県姫島、佐賀県腰岳(こしだけ)、長崎県針尾島、熊本県阿蘇山(あそさん)など、100か所以上の産地が知られ、産地を細分すればその数はさらに増えます。

日本での産出地

火山活動が活発な日本であるが、流紋岩は酸性岩であり火山の多くが爆発的噴火をして火山灰やデイサイトとして拡散します。そのため、急冷されてガラス質になる条件が必要な黒曜石は特定の場所でしかとれません。日本では、約70か所以上が産地として知られているが、良質な産地はさらに限られています。後期旧石器時代や縄文時代の黒曜石の代表的産地としては北海道遠軽町(旧白滝村)、長野県霧ヶ峰周辺(和田峠、星糞峠黒曜石原産地遺跡、星ヶ塔黒曜石原産地遺跡、梨久保遺跡、駒形遺跡)、静岡県伊豆天城(筏場や柏峠)、熱海市上多賀、神奈川県箱根(鍛冶屋、箱塚や畑宿)などの山地、海水に接して急冷される機会があった島嶼では、東京都伊豆諸島の神津島・恩馳島、島根県の隠岐島、大分県の姫島、佐賀県伊万里市腰岳、長崎県松浦市の牟田、同県佐世保市の東浜と針尾、同県川棚町の大崎などが知られます。このうち、姫島の黒曜石産地は、国の天然記念物に指定されています。

黒曜石が古くから石器の材料として、広域に流通していたことは考古学の成果でわかります。例えば、伊豆諸島神津島産出の黒曜石が、後期旧石器時代(紀元前2万年)の南関東の遺跡で発見されているほか、伊万里腰岳産の黒曜石に至っては、北松浦半島の縄文人が隆起線文土器・大型石斧(佐世保市相浦の門前遺跡製)とともに持ち込んだ物が、対馬海峡の向こう黒曜石を産出しない朝鮮半島の東三洞貝塚で出土しており、隠岐の黒曜石はウラジオストクまで運ばれている。また北海道では十勝地方も産地として非常に有名で、北海道では現在でも十勝石という呼び名が定着しています。

 

●日本最古と推定される黒曜石採掘坑遺跡がある高原山

栃木県北部にある活火山・高原山を構成する一峰である剣ヶ峰が原産の黒曜石を使用した石器が矢板市より200キロメートル以上離れた静岡県三島市や長野県信濃町の遺跡で発見され研究が進められています。産出時期は古いものでは石器の特徴より今から約3万5千年前の後期旧石器時代と考えられており、その採掘坑遺跡(高原山黒曜石原産地遺跡群)は日本最古のものと推定されています。氷期の寒冷な時期に人が近付き難い当時の北関東の森林限界を400メートルも超える標高1500メートル近い高地[10]で採掘されたことや従来の石器時代の概念を覆すような活動・交易範囲の広さ、遺跡発掘により効率的な作業を行っていたこと等が分かってきて注目が集まっています。またこの新しい発見により日本人の起源、人類の進化をたどる手掛かりになるという研究者の発言も報道されています。

 

●日本のオブシディアン黒曜石

火山国でもある日本は、古来より石器の材料として、オブシディアンが採石されていたことが、考古学の成果で分かっています。

産地としては、北海道から九州までに分布していますが、中でも長野県の和田峠周辺(男女倉[おめぐら]、霧ヶ峰)、東京都神津島、佐賀県伊万里市にある腰岳、大分県姫島などが有名で、姫島の産地は国の天然記念物にも指定されています。

また、北海道では十勝地方が産地として有名で、現地ではオブシディアンや黒曜石といった名称よりも、「十勝石 とかちいし」の名の方が一般的です。十勝地方の中でも、質の良いオブシディアンが採石されるのは、音更川(おとふけがわ)・居辺川(おりべがわ)・士幌川(しほろがわ)流域で、この河川では、オブシディアンが普通に小石として転がっているのを見ることができます。

 

●世界で見る産出地

上述したように黒曜石は流紋岩が噴出した火山地帯に見られます。世界ではギリシャ、イタリア、スコットランド、アイスランド、トルコ(カッパドキア、東アナトリア地方)、アルメニア、ケニア、ペルー、チリ、アルゼンチン、メキシコ、米国、カナダ、ニュージーランドなどで産出しています。米国ではカスケード山脈のニューベリー火山や、メディシン・レイク火山、カリフォルニア州シエラネバダ山脈のイニョ火口、イエローストーン国立公園ほか数多く分布します。北朝鮮と中国の国境にある白頭山でも産出があり交易されていたことが知られています。

 

●オブシディアン 黒曜石の用途

上述の通り、石器時代において、その切れ味の良さから石器素材として広く使われていました。刃物として使える鋭さを持つ黒曜石は、金属器を持たない民にとって重要な資源でした。現にヨーロッパ人の来訪まで鉄を持たずに文明を発展させた南アメリカは、15世紀頃まで黒曜石を使用していた。メキシコのアステカ文明などではマカナなどの武器を作り、人身御供で生贄の身体に使う祭祀用ナイフもつくっていました。一説にはアステカが強大な軍事力で周辺部族を征服し帝国を作れたのは、この黒曜石の鉱脈を豊富に掌握していたからだともいう。現代でも実用に供されており、その切れ味の良さから、海外では眼球/心臓/神経等の手術でメスや剃刀として使われることがあります。また、黒曜石を1000℃で加熱すると、含有された水分が発泡してパーライトになります。白色粒状で軽石状の多孔質であることから、土壌改良剤などとして用いられます。様々な色の混じった美しいものは、研磨されて装飾品や宝飾品として用いられています。

 

●さまざまな別名

インクルージョン(内包物)として、「クリストバライト/Cristobalite(方珪石 ほうけいせき)」が含まれるものを、白い斑点の見た目から「スノーフレーク オブシディアン」と呼んでいます。

このクリストバライトの部分が、花の模様のように見えるものを「フラワー オブシディアン/花黒曜石」と呼ぶこともあります。また、光の干渉により、表面にホログラムのような虹色の光彩が見られるものを「レインボー オブシディアン」、レインボー オブシディアンよりも虹色の光沢が強く、メタリックな色彩を感じさせるものを「ファイヤー オブシディアン」、黄金色のシラー効果が見られるものを「ゴールデン オブシディアン」、酸化鉄が含まれることで赤色が混じったものを「マホガニー オブシディアン」と呼称することもあります。

そのほか、色の違いから色名を冠して呼ぶこともあります。中でも青色の「ブルー オブシディアン」、緑色の「グリーン オブシディアン」、透明に近い「クリア オブシディアン」は産出が少ないことから人気があります。

これらカラーオブシディアンのことを、「アンダラ オブシディアン」と総括することもあり、特に海外ではその名を多く聞くことができます。しかし、これらカラー オブシディアンは外見上ガラスと変わらないことから、人工的に作られたものも数多く流通しています。また、オパールのような遊色効果があることから「オブシディアン オパール/Obsidian Opal」と呼ばれている人工石もあります。そのため、天然のオブシディアンが欲しい方は、購入する前に確認するなどの注意が必要です。

 

●アパッチの涙

アメリカの先住民族であったアパッチ(インディアン族/ネイティブアメリカン)は、ヨーロッパから来た異民族が仕掛けた、大陸の覇権を巡る戦いに巻き込まれます。その結果、戦いに敗れたアパッチは、先祖代々受け継がれた安住の地を、明け渡すことになりました。その上、生き残ったアパッチは、奴隷として従属させられたのです。

アパッチたちの、深い悲しみから流された涙は、大地に落ちるとドロップ状(涙型)の石になったといわれています。この石が「アパッチの涙(アパッチ ティア、アパッチ・ティアーズ/Apache Tear、Apache Tears)」と呼ばれるようになった、オブシディアンなのです。

「アパッチの涙」はその由来から、アメリカのアリゾナ州とニューメキシコ州で産出されるオブシディアンに限定され、中でも、石灰岩などの中に、小石状の塊として採石されるもののみに、その流通名が許されるといわれています。

オブシディアン(黒曜石)の成分・種類

化学組成上は流紋岩(まれにデイサイト)で、石基はほぼガラス質で少量の斑晶を含むことがある。流紋岩質マグマが水中などの特殊な条件下で噴出し、急激に冷やされることで生じると考えられている。同じくガラス質で丸い割れ目の多数あるものはパーライト(真珠岩)という。二酸化珪素が約70%から80%で酸化アルミニウムが10%強、その他に酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化鉄、酸化カルシウム等を含む。外縁部と内側では構造が異なる。また、内部に結晶が認められるものもあります。黒曜石のモース硬度は5。比重は2.339 - 2.527。水を1 - 2%含む。

オブシディアン(黒曜石)の性質・特徴

外見は黒く(茶色、また半透明の場合もある)ガラスとよく似た性質を持ち、脆いという欠点はあるが、割ると非常に鋭い破断面(貝殻状断口)を示すことから先史時代より世界各地でナイフや鏃(やじり)、槍の穂先などの石器として長く使用された。極めて切れ味が良く、ナイフとして使った場合は厚い肉でも一発で両断することが出来る。日本の鏃等は後期旧石器時代から使われていた。当時の黒曜石の産地は大きく3つに分かれており、その成分的な特徴から古代の交易ルートが推測できる。

オブシディアン(黒曜石)の浄化方法は?

オブシディアンは使用したり、室内に置いておくだけでもマイナスのエネルギーを吸収しますので、定期的に浄化が必要となります。一般的なパワーストーンの浄化の方法は、以下のとおりですが、オブシディアンの場合は塩による浄化は変質の恐れがあり、避けて下さい。

 

【水による浄化】

水道水を少し流して、その下にパワーストーンを置いて1~2時間程度そのままにします。
又は川の流水の中に同様にさらします。

 

【日光による浄化】
晴れた日に昼間1時間から半日の間、日光にさらします。

 

【月光による浄化】
晴れた満月やその前後の日にほぼ一晩中、月光のもとにさらします。

 

【水晶クラスターによる浄化】
水晶が群状になった水晶クラスターの上にほぼ一日置いておきます。

 

【煙による浄化】
セージ(ハーブ)を焚き、煙の中にパワーストーンを数回くぐらせ、まんべんなく煙を行き渡らせます。

まとめ

オブシディアンの意味と効果、石言葉や浄化についてまとめました。オブシディアンは未知なる力を引き出す、魔除けの石として知られます。自分と向き合い、本当の自分を教えてくれる石でもあります。積極性や集中力を高めたり、負の感情を断ち切って、目標達成をサポートしてくれます。自分の内面を見つめ、真摯な気持ちで向きあうことのできる方に有効な石です。

管理人のオブシディアンの感想ですが、最初は大地とつながりを持ち、ネガティブなエネルギーから身を守ってくれる防御の力を感じました。しかし、意識を向け続けると宇宙とのつながりも感じるようになり、黒く見える石の背後に明るく輝く光のエネルギーを感じました。この石には、多元的なさまざまな情報が保持されているようです。なんとも神秘的な感じがする不思議な魅力のある石だと思います。ご興味を持たれた方は、実際に手に取って、そのエネルギーを感じてみられてはいかがでしょうか。

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