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白色以外もあるコモンオパールとは? 原石の価値や効果・見分け方を解説

白色以外もあるコモンオパールとは? 原石の価値や効果・見分け方を解説

コモンオパールは、プレシャスオパールのような遊色効果がないため知名度では劣るものの、その素朴でナチュラルな美しさで評価されています。また、多彩な色合いとやわらかい印象が魅力で、ジュエリーやヒーリングストーンとしての人気もじわじわと広がっています。

「コモンオパール」とは

オパールという名前は、サンスクリット語で「宝の石」を意味する言葉に由来しています。遊色効果(プレイ・オブ・カラー)を持たないオパールとして知られるコモンオパールは、その多彩な地色が特徴的です。

プレシャスオパールの幻想的な輝きとは異なり、素朴でやわらかな表情が魅力とされています。また、「ポッチ・オパール」という別名でも知られています。

 宝石名 コモン・オパール
英名 Common Opal
和名 普通蛋白石(ふつうたんぱくせき)
白、乳白色、褐色、黄、青、緑、オレンジ、ピンク
種・変種 クリストバライト、トリディマイト、フィオライト
光沢 ガラス光沢、樹脂光沢
主成分 二酸化ケイ素・水
化学組成 SiO2・nH2O
モース硬度 5.5~6.5
比重 1.9~2.3
結晶系 非晶質(潜晶質)
誕生石 10月

コモンオパールの特徴

コモンオパールは、一般的なオパールに見られる虹色の輝きがない代わりに、光を受けても宝石本来の色合いが鮮明に映し出されます。色は白、クリーム、ベージュ、灰色などが多く、乳白色のものは「ミルキーオパール」と呼ばれます。

微細な構造が光を反射するため独特の美しさと質感があり、装飾品やジュエリーに使用されています。天然のものが多く、希少価値はあまり高くありませんが、価格は手頃なことが多いです。

コモンオパールのモース硬度

コモンオパールのモース硬度は5.5~6.5であり、これは鉱物の中では比較的硬い方だといえます。しかし、主成分である二酸化ケイ素(SiO₂)は硬い性質を持ちますが、水分を含むために硬度がやや低くなっています。

オパールは結晶構造を持たない非晶質(アモルファス)鉱物であり、石英など他の硬い鉱物と比べれば、衝撃や圧力に弱いため、傷つきやすさを考慮したほうが良いでしょう。ジュエリーや装飾品として使うなら、取り扱いには注意が必要です。

コモンオパールの原産地

主要な産地は、オーストラリア、メキシコ、アメリカ、エチオピアであり、これらの地域にある豊富なオパール鉱床から、高品質なコモンオパールが採掘されています。

また、日本では福島県や富山県などでコモンオパールが発見されています。比較的新しい地殻変動帯にある日本列島は、もともと宝石が採掘されにくい国ですが、山間部や川の上流で見つけることができます。

コモンオパールの主な原産国・産地

国名 地域
オーストラリア ライトニング・リッジ、クーパー・ペディ、クイーンズランド、ミンタビー、ウイントン、ホワイトクリフ、コロイット(コロイト)、ヤワー、クーピー、エロマンガ、ジャンダー、クーバーペディ、アンダムーカ
メキシコ マグダレナ、ケレタロ、サカテカス
エチオピア ウォロ(ウェロ)
アメリカ ネバダ(ネヴァダ)
チェコ ヴァレチュ
ブラジル 全域
ペルー 全域
タンザニア 全域
ジンバブエ 全域
南アフリカ 全域
カザフスタン 全域
日本 福島県、富山県、石川県、愛知県

コモンオパールの宝石言葉や意味

コモンオパールは、心の奥深くに眠る感情を呼び覚ます力を持つ宝石とされています。その柔和な輝きは、見る人の心を優しく包み込み、内面の美しさを引き出すと信じられています。

無限の色彩を持つその姿から、宝石言葉は「愛」や「希望」、「変化」を象徴し、人生における新たな始まりをサポートしてくれるでしょう。まるで心の中に秘めた力を解き放つかのように、前向きなエネルギーを与えてくれる宝石です。

コモンオパールのスピリチュアル効果

コモンオパールは、感情のバランスを整え、心の中の深層にあるネガティブなエネルギーを解放する力を持つといわれています。そして、過去の傷や痛みを癒すとともに、精神的な成長を促すと信じられています。

その柔らかな輝きは、心に平穏をもたらし、内面的な強さを引き出しす効果があります。新しいスタートを切る際に勇気を与え、新たな一歩を踏み出すための道しるべとなるでしょう。

白色以外もあるコモンオパールの色の特徴

コモンオパールは、色彩のバリエーションが豊かな宝石です。白色なら、遊色効果がない分、その純粋で清らかな白本来の美しい色合いを堪能できます。

乳白色に薄いピンクがかったものは、優しさと可愛らしさを感じられるため、女性らしさを引き立ててくれるでしょう。

また、黄色や緑、青、オレンジ、褐色といったさまざまな色合いがあります。イエローには華やかさがあり、グリーンやブルーは、奥深い神秘さを持ち、どれも異なる表情を見せてくれます。

【由来別】コモンオパールの種類

コモンオパールには、色に基づく名称や特徴を示す別名が付けられることがあります。たとえば、黄色のものは「イエローオパール」や「ハニーオパール」と呼ばれます。また、形状や産地、さらには人名に由来する名称も存在します。

ハイアライト

コモンオパールの一種である「ハイアライト(Hyalite)」は、無色透明または半透明な外観の希少な天然石です。粒状や葡萄の房のような形で産出され、ガラスのような光沢と清涼感のある美しさを持ち、光に当てるとわずかに蛍光を発することがあります。

18世紀にオーストリアの鉱物学者フランツ・ジョゼフ・ミュラーによって発見されたため、「ミュラーズグラス」や「ミュラーズオパール」とも呼ばれます。なかでも、透明度の高いものは「ウォーターオパール」と称されています。

また、日本では「玉滴石(たまだれいし/ぎょくてきせき)」という和名でも知られています。

ウッドオパール

「ウッドオパール(Wood Opal)」は、古代の木が長い年月をかけて化石化する過程で、オパール化したものです。木目模様や質感がそのまま残り、独特の風合いが生まれます。

主にアメリカやオーストラリアで産出され、自然が作り出したその神秘的な姿が高く評価されています。

プレシャスオパールとコモンオパールの両方が見つかることがあり、日本では「木蛋白石(もくたんぱくせき)」という和名でも親しまれています。

ガイセライト(ゲイセライト)

「ガイセライト / ゲイセライト(Geiselite)」は、無色または白色の透明感を持ち、ガラスのような光沢を放つオパールです。オーストリアの鉱物学者ゲイゼルにちなんで名付けられました。

主に、アメリカやメキシコで産出されます。日本では、間欠泉周辺で見つかることから「間欠石(かんけつせき)」として知られています。

その中でも、緑色のぶどう房状のものは「ボツリオイド ガイセライト(Botryoidal Geyserite)」、または「フィオライト(Fiorite / 閃緑岩)と呼ぶこともあります。

メニライト

パリのメニルモンタン地区から名付けられた「メニライト(Menilite)」は、茶褐色や黄土色を帯びた色合いのコモンオパールです。最初に発見されたフランスだけでなく、他の地域でも見つかることがあります。

温かみのある色調が魅力で、その色から連想されるレバー(肝臓)に由来する「レバーオパール(liver opal)」とも呼ばれています。

アゲートオパール

「アゲートオパール(Agate Opal)」は、瑪瑙(アゲート)のような、帯状の層やしま模様を持つコモンオパールです。

この模様は、オパールが形成される過程で、異なる色合いや質感の層が重なり合うことによって生まれます。産地としては、アメリカやメキシコなどが知られています。

ピンクオパールはコモンオパールではない?

その名が表す通りピンク色を帯びた「ピンクオパール(Pink Opal)」は、遊色効果があまり見られないため、一般的にはコモンオパールとして扱われています。なぜなら、コモンオパールが、遊色を持たないオパールの総称であるからです。

成分や形成過程、そしてピンク色の発現要因が、他のコモンオパールとは異なるため、専門家の間でも分類について異論がある場合があります。このため、ピンクオパールのカテゴライズについて、曖昧さが残る部分があるといえるでしょう。

コモンオパールの価値

通常のオパールと比べた場合、コモンオパールは宝石としての市場価値が低く、ジュエリーにはあまり使用されません。どちらかといえば、天然石やパワーストーンとして流通しています。

しかし、手頃な価格で入手できることから、アクセサリー素材として利用されることも少なくありません。乳白色を帯びたミルキーオパールは他の種類よりも高く評価され、赤や茶色、黄色と乳白色が混じったものが人気を集めています。

最も価値が高いとされるのは、透明感のある「ジュエリーオパール」です。その美しい光沢と色合いから、宝石として加工されジュエリーへと製作されています。

コモンオパールとプレシャスオパールの見分け方

コモンオパールとプレシャスオパールは、その見た目に大きな違いがあります。

コモンオパールは色の変化が少なく、光の加減による輝きが控えめです。一方、プレシャスオパールは「遊色効果」と呼ばれる、色が変化する特徴を持ち、虹のような美しい輝きを見せます。

プレシャスオパールは、光の角度によって色が変わるため、より鮮やかな色彩を楽しむことができます。これらの違いを見分けるポイントは、遊色効果の有無と輝きの強さです。

コモンオパールの買取・価格相場

コモンオパールの価格はアイテムや状態、産地によって大きく異なります。原石や加工されていない製品は比較的手頃な価格で販売されていることが多く、色によっても価格差が生じます。

コモンオパールの買取相場

コモンオパールの買取価格は、製品の種類や品質に依存します。原石の状態で販売されているものは、産地によって2,000円以下で購入できることもあります。色の濃いオパールや加工されたジュエリーは、価格が高くなる傾向があります。

コモンオパールの価格相場

コモンオパールの価格相場は、アイテムの種類や状態によって異なります。原石の製品は数千円で販売されていることが多く、ジュエリーに加工されたものは5~10万円程度が一般的です。ダイヤモンドと一緒に使われている場合は、価格が10万円以上になることもあります。

コモンオパールの浄化・お手入れ方法

穏やかな色合いが美しいコモンオパールですが、この繊細な質感を保つには、適切なお手入れが欠かせません。そこで、石を長く美しく楽しむための浄化方法と、お手入れのポイントをご紹介します。

コモンオパールの浄化方法

コモンオパールは水分を多く含んでいるため、水を使った浄化は避けましょう。水洗いすると内部の水分が失われ、ひび割れの原因になることがあります。

浄化する際は、乾いた軟らかい布で優しく拭くことが基本です。また、石のエネルギーをリセットするために、月光浴や水晶クラスターの上に置く浄化方法もおすすめです。

コモンオパールのお手入れ方法

日常のお手入れでは、乾いた布で軽く拭き取るだけで十分です。コモンオパールは熱や乾燥に弱いため、保管場所に注意が必要です。

風通しの良すぎる場所やエアコンの効いた乾燥した部屋は避け、適度な湿度を保つ環境が理想的です。そして、直射日光も避けることで、オパール本来の美しさを長く保つことができるでしょう。

まとめ

コモンオパールは、色の変化こそ見られませんが、白色をはじめ、ピンクやブルーなど多彩な色合いを持つ天然石です。

その価値は色や産地によって異なり、特に濃い色のものは高く評価される傾向にあります。コモンオパールは、色や輝きにおいて個性があり、装飾品やコレクションにおいて魅力的な石です。

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