ハイブランドジュエリー…世界5大ジュエリー
世界を魅了し続ける五大ジュエリーと言えば「ハリー・ウィンストン」「カルティエ」「ヴァンクリーフ&アーペル」「ブルガリ」「ティファニー」です。ブランドジュエリーを愛する人であれば必ず目にした事があるブランドでしょう。中にはジュエリー以外のアイテムで知名度が高いブランドもありますが、この5ブランドが世界の五大ジュエリーブランドと位置づけられています。まずは各ブランドを簡単に説明いたします。
●ハリー・ウィンストン
アメリカのニューヨークで1932年に創業をスタートさせた宝石商ハリー・ウィンストン。最高級品質のダイヤモンドを卓越した技術でデザインした逸品を揃えています。その美しさは宇宙レベルといっても過言ではないもので、世の女性を虜にし続けています。また創業者のハリーウィンストンは世界的にも有名なブルーダイヤモンド「ホープダイヤモンド」を所有していた期間があり、現在所蔵されているスミソニアン博物館に寄贈した事でも有名です。
●カルティエ
フランスの高級宝飾ブランドでエドワード7世に「王の宝石商、宝石商の王」と表現された事からも伺えるように、ハイジュエリー界のトップを走るジュエリーブランドです。特にカルティエは世界各国の王室御用達として長い歴史と共にその美しさを作り上げ、現在も多くのセレブやハリウッド女優たちに愛されています。1847年から紡がれる宝石商としての歴史は唯一無二と言えるでしょう。
●ヴァンクリーフ&アーペル
1896年に宝石商の娘と宝石カット職人の息子が結婚した事で歴史がスタートしたヴァンクリーフ&アーペル。愛する2人の手によって作られたヴァンクリーフ&アーペルはまさに永遠の愛をブランドモチーフにしているような煌めきをもっています。創業時から今もパリのヴァンドーム広場に工房を持ち、脈々を受け継がれる世界最高峰の職人技術がハイジュエリーブランドの礎になっています。
●ブルガリ
イタリアのローマで1884年に誕生した独自性の高いハイジュエリーブランド。イタリアの至宝とも言われる宝石の数々はブランドの息遣いが感じられます。最近ではジュエリーの枠に囚われず、時計やバッグ、香水などにも多くのファンがブルガリの魅力にとりつかれています。斬新さと宝飾の優美さの中にスタイリッシュなデザインが散りばめられ、人生のトータルプロデュースさながらの深い輝きがその所以と言えるでしょう。
●ティファニー
1837年にアメリカでスタートしたラグジュアリーハイブランド、ティファニー。ティアニーブルーと呼ばれる宝石BOXは若い女性だけでなく、今もなお多くの人に幸せを運んでいます。現在はローマ、ロンドン、オーストラリア、そして東京と世界中にティファニーブティックを展開し、幸せの象徴とも言えるブライダルダイヤモンドも多くの女性に愛されてきました。また1967年にタンザニアで発見された青色ゾイサイトに「タンザニア」という名前を付けた事でも有名です。まさにハイジュエリーブランドの名に相応しいジュエリーブランドです。
世界屈指の老舗ハイブランドジュエリー…パリ5大宝飾ブランド「グランサンク」
パリのヴァンドーム広場に集ったジュエリー5大ブランドの事を「グランサンク」と称します。本来はフランスの高級宝飾協会を指し示すとされますが、現在では混同して称される事が多くなっています。その中でもポイントになっているのがヴァンドーム広場。この広場は今や世界各国のブランドがひしめき合っている一画で、この広場に無いブランドは存在しないのではないかという規模です。最も豪華な広場と言えるでしょう。かつてはかのココシャネルも居住していたようです。ブランドとしての一種のステータスな場所であり、憧れの場所として足を運ぶ人も多いです。そのグランサンクに名を連ねるブランドを4ブランドご紹介します。
(※ヴァンクリーフ&アーペルは前述したので省きます)
●メレリオ・ディ・メレー
創業はなんと1613年。歴史が深く、フランスの歴代王室御用達としても有名です。最近ではテニス全仏オープンやサッカーのバロンドール賞のトロフィーを100年に渡って製作。またブランドの世界では珍しい同族経営が続いており、宝石研磨でも独自のメレリオカットの特許を取るなど、実直にブランドの歴史を紡いでいます。独特のデザイン性と確かな品質が長い歴史を支えてきたと言えるブランドです。
●ショーメ
1780年創業、ナポレオンの公式ジュエラーとしてその地位を今もなお保ち続けています。その理由としてジュエリーの製作は全て職人の手による手作業によるもので、伝統的な製造技術を保持しているからです。驚く事に今も使用している作業台は200年前のものを使い続けているとの事。またヴァンドーム広場のお店は音楽家ショパンがかつて暮らしていた家です。リアンに代表されるブランドアイコンを常に進化させ、シンプルな響きの中にジュエリーの美しさを表現し続けるジュエリーブランドです。
●モーブッサン
ブランド創業は1827年、パリ万国博覧会で数々の賞を受賞したジュエリーブランドです。ブランドの歴史の中ではブルネイ皇太子を顧客に持ち、当時の売上のほとんどを皇太子が支えていた時期もあったようです。ブランドとしては特にカラーストーンを独自のデザインでセッティング、そのたぐいまれなデザイン性は多くの人々を魅了し続けています。国内で一躍有名になったのは2006年銀座店のオープンの際に0.1ctのダイアモンドを5000人に無料で配った事でしょうか。ジュエリー業界でかなり話題になりました。
●ブシュロン
フレデリック・ブシュロンが1830年に創業したジュエリーブランド。1930年代からイラン国家の宝石鑑定を担当し、現在も公式の管理者として君臨しています。ヴァンドーム広場の店舗も早くに構え、各国の国王クラスに愛されてきたジュエリーブランドです。ブシュロンの代名詞とも言えるキャトルラインはリング以外でも幅広く展開し、それぞれ個性的なリングを重ねたデザインは他には無い存在感があります。婚約指輪はもちろん、マリッジリングとしての人気も年々高まっています。
以上がフランス、パリ老舗ブランドジュエラーです。一言に歴史が長いというのは簡単です。しかし、そこには確かな品質と職人たちが血のにじむような努力で培った技術が存在します。そしてその技術を未来永劫受け継いでいく中で素晴らしい輝きを放つジュエリーが誕生してきたのです。人々がハイブランドジュエリーに魅了され続けるのは見た目の美しさだけでなく、そういった人々の想いを感じ取るからなのかもしれません。
新たな世界を切り開くハイブランドジュエリー
世界屈指のハイブランドジュエリーは5大ジュエリーやグランサンクだけではありません。ここからは前述しあハイブランドジュエリー以外の名立たるハイブランドジュエリーを紹介いたします。聞いた事があるブランド、初見のブランドなど様々だと思いますが、機会があれば是非一度は目にし、手にとって欲しいブランドばかりです。どうか眩いジュエリーの世界をご堪能ください。
●グラフ
イギリスで初めてのダイヤモンドジュエラー、グラフ。1960年創業のグラフは大粒のダイヤモンドだけを取り扱い、各国のセレブだけに許されたその輝きと高い芸術性は、まさに至宝中の至宝。究極のダイヤモンドの世界観を持つグラフのジュエリーはハイブランドの名に相応しい輝きを放っています。また、ダイヤモンドと貴石のコラボレーションは宇宙の神秘を宿し、多くの人を魅了し続ける事でしょう。
●ショパール
1860年にスイスに誕生したショパール。現在は本社をジュネーブに置き、ドイツに工房を持っています。ダイヤモンドを真空に閉じ込めた「ハッピーダイヤモンド」シリーズはブランドのアイコンとして長くに渡り人々に愛されてきました。そのデザイン性は唯一無二と言われ、150年以上続くブランドの歴史はその証です。クリエーティブを受け継ぎ、ハイジュエリーの世界観を作り続けています。
●ピアジェ
1874年に時計工房からスタートすたピアジェ。その繊細な技術と情熱はジュエリーの分野にも息づいています。その証拠としてジュネーブに最も大きな工房を構え、貴石全てを手作業でカット、セッティングしています。選ばれた最高級の宝石だけを使用し、特にダイヤモンドは社内で厳しい規定があるほど吟味されています。時計製造の技術無くして宝飾の品質は守られない。そのブランドの強い信念こそピアジェをハイブランドジュエラーに押し上げた理由ではないでしょうか。
●ミキモト
真珠の販売世界一を誇るパールジュエラー、ミキモト。1905年にアコヤ貝の養殖に世界で初めて成功した御木本幸吉は、1899年銀座に御木本真珠店をオープン。パリ真珠裁判に勝利してからは養殖真珠を世界中に広め、一大真珠ブランド「ミキモト」を作り上げました。真珠=ミキモトの名に相応しい商品の数々は、身に着ける人の内面の輝きを照らし出します。世界中の女性を真珠で飾りたいという御木本幸吉の願いは今もなおブランドの礎として美の根底を支えています。また真珠以外のダイヤモンドやカラーストーンといった宝石も最高級品のみを取り扱い、ブランドの名を更に高めています。
●ギメル
兵庫県芦屋市にある工房へ世界中のジュエラーが熱い視線を送っているのはご存じでしょうか。芦屋発のジュエリーブランド、ギメルです。アートディレクター穐原かおるが手掛けるジュエリーの数々は今や世界中の宝飾業界で知らない人はいないほどの人気ブランドです。「身に着ける人が主役」という熱い想いから作られるジュエリーはその美しさこそ全てと言わざるを得ない輝きを持っています。自然界の瑞々しさを愛し、世界中からの愛を受けているジュエリーたちは更なる高みへと誘う事でしょう。
まとめ
今回ご紹介しましたブランドジュエリーはハイブランド中のハイブランドに位置し、長いジュエリーの歴史を支えてきました。品質の高さはもちろん、何よりも長い年月で培われた職人技術が宝石や貴金属の美しさを最大限に引き出しています。ハイブランドにはハイブランド所以の理由があります。その理由に気づいた時、人はそのブランドに魅了される事でしょう。