11月の誕生石「シトリン」の石言葉は？効果や合う人の特徴を解説

11月の誕生石「シトリン」の基本情報

シトリンはトパーズと同じく、11月の誕生石に指定されています。基本情報について、以下の表にまとめました。

黄金のような黄色の宝石で、古代ギリシャから人々に愛されてきました。以下よりシトリンについて詳しく解説します。

シトリンの特徴

太陽の光のような黄金色が特徴で、古代ギリシャ時代から人々を魅了してきました。黄金に似た色から、金運や財運を高めてくれる石として人気です。

古くから産出量が非常に少なく高価だった、トパーズの代用品として使われてきました。ヴィクトリア朝時代のペンダントやブローチには、トパーズの代わりにシトリンが使用されているものも多数です。

今も「シトリントパーズ」として市場に出ることもありますが、シトリンと同じ石のことです。

シトリンのモース硬度

宝石や鉱物は「モース硬度」という基準で測定されます。

シトリンのモース硬度は10段階の7にあたり、ダイヤモンド・コランダム・トパーズに次ぐ頑丈さです。良好な靭性で、あらゆるタイプのジュエリーでの使用に適しています。

シトリンの原産地

シトリンの主な原産地は、ブラジル・ボリビア・スペイン・マダガスカルなどです。特にブラジルのバイア州やリオ・グランデドスル州が有名で、世界的に品質が高いと評価されています。

天然物や希少価値の高いシトリンは、ブラジルやボリビアを中心に採掘されており、日本で販売されているものもほとんどがブラジル産です。

シトリンの歴史

シトリンはクォーツの一種で歴史が古く、何千年も前から装飾品に使用されています。ヴィクトリア朝時代のペンダント・ブローチは、シトリンを使用したものが多数です。

古くはトパーズの代わりに使われることが多かったですが、現代ではシトリンの美しさが認められ、海外の高級ジュエリーにも使用されています。

フランスの高級ブランド・カルティエがインドのマハラジャのために制作したダイヤモンドのネックレスには、センターに大きなシトリンがあしらわれました。

シトリンの名前の由来

名前の由来は、フランス語の「シトロン（citron）」というインド原産のミカン科の植物です。日本語では「丸仏手柑（まるぶしゅかん）」と呼ばれ、淡い黄色の実をつけます。

色合いが似ていることから、シトリンという名前が付けられています。そのため和名でも「黄水晶（きずいしょう）」という名称です。

シトリンは水晶の中でも黄色やオレンジ色のものを指すため、見た目のまま名前がつけられたと考えられます。

シトリンの石言葉や意味

シトリンには「幸福」「繁栄」「希望」「富」といった石言葉があります。美しい黄金色が金を連想させることから、金運や財運に関する石言葉が多数です。それぞれどのような意味があるのか、順番に見ていきましょう。

幸福

シトリンは、持ち主に幸福をもたらすとされるパワーストーンです。その明るい黄色は太陽のエネルギーを象徴し、前向きな気持ちを呼び起こします。

人間関係を円滑にして、持ち主に幸せをもたらすことから「幸福」という石言葉が与えられています。友情・社交性といった言葉も込めており、人間関係を円滑にしてポジティブな気持ちを呼び起こしてくれるでしょう。

またシトリンは水晶の一種のため、心の安定や精神的な豊かさをもたらす効果も期待されます。幸福感を高め、日常に輝きを与える特別な存在です。

繫栄

シトリンは「繁栄の石」としても知られ、成功を象徴する誕生石です。

特に財運や富の増加に効果があるとされており、ビジネスや個人の目標達成に役立つと信じられています。そのため、個人で商売や事業をしている人におすすめです。

太陽のような輝きを持つシトリンは、心の中に希望を芽生えさせ繁栄への道を開く力を秘めています。シトリンをジュエリーとして取り入れることで、繁栄と成功を引き寄せるサポートを得られるでしょう。

希望

シトリンの明るい黄色は、未来への希望を象徴します。色彩が太陽の温かさを感じさせ、暗闇の中に光をもたらす力があると考えられているためです。

持ち主の前向きな気持ちを引き出し、希望に満ちた新しいスタートをサポートします。特に人生の転機や困難に直面した際、不安や恐れを払拭し前進する力をくれるでしょう。

また友愛・友情という意味も込められており、人間関係における希望も与えてくれます。

富

シトリンは古くから「富の石」として重宝されてきました。そのエネルギーは成功と財運を引き寄せ、繁栄の象徴として知られています。

ジュエリーとして身につけることで、金運を高める効果が期待されています。太陽のような温かい輝きを放つこの石は、持ち主に富と豊かさをもたらし、充実した人生をサポートする強力なパワーストーンです。

ポジティブな気持ちを与えてくれるため、新生活が始まる人や新たな目標へ向かう人に適しています。

シトリンのスピリチュアル効果

シトリンは、金運や恋愛運を高める宝石と考えられています。幸福や富といった石言葉があることから、このようなスピリチュアル効果が期待されています。2つの効果をそれぞれ見ていきましょう。

金運を高める効果

財運や貯蓄運のアップは、シトリンの代表的な効果です。石言葉に「富」があることから、金運を高める効果が期待されています。

お金を得ても支出が多ければ、結局は金銭的にマイナスです。しかしシトリンは貯蓄運も高めてくれるため、収入も貯蓄も増やしていけます。

また商売や事業をする上で大切な、人間関係を円滑にする効果も持っています。ビジネス上の人間関係が良好になることで、商売繫盛や起業の成功につながり金運を高められるでしょう。

恋愛運を高める効果

シトリンには、恋を引き寄せる効果があると考えられています。新しい恋だけでなく、復縁や友人から恋人になるといった場合でも有効です。

ジュエリーとして身につけることで、前向きな気持ちが高まり愛を引き寄せる力が強まると言われています。持ち主に自信と魅力を与え、成功した恋愛関係を築くためのサポートをしてくれるでしょう。

自分に自信が持てない・良縁に恵まれたい場合は、身に着けてみるのも一つの手です。

シトリンの価値基準

シトリンは「色」「透明度」「カラット数」「天然か加工か」「産地」の5つが価値基準となっています。

色は鮮やかな黄色やオレンジが高く評価され、次に透明度が重要です。インクルージョンが少なく、透き通った石ほど価値が高いです。

その他の条件も含め、詳しく解説します。

色

色はシトリンの価値を左右する重要な要素で、中でも「バイカラーシトリン」は希少性の高い色です。金色がかった黄色とホワイトクォーツが美しく融合し、自然なコントラストが見られるため、非常に高く評価されます。

バイカラーシトリンはカッティングによって色のバランスが整えられており、色彩の鮮やかさや調和が重要視されます。カッティングを加えて作られるバイカラーシトリンは、色のコントラストのバランスが良いほど高く評価されます。

透明度

シトリンは宝石としての性質上、クラックやイリュージョンが多い傾向です。そのため欠けや濁りが少ないほど、透明度が高いシトリンとして評価されます。

透明度が高いと、その純粋な輝きから高い評価を受け、ジュエリーとしての魅力が増します。シトリンは、透明度の高いものほどそのエネルギーが強く、成功を引き寄せる力があるとされています。

宝石の性質上、透明度が高いものは少ないことから、重要な価値基準の一つです。

カラット数

シトリンの価値を判断する際、カラット数は重要な要素です。数値が高いものほど、高評価を受けます。大きなシトリンは、ジュエリーとしての存在感が高まり、希少性も増します。

特に成功や繁栄を象徴するシトリンは、大きければ大きいほどパワーが強まるとされています。石自体の美しさやエネルギーも強まるため、人気が高く市場価値も上昇します。

天然か加工か

天然か加工されたものかも価値を左右します。もともとシトリンの希少性が高く、アメジストを加工して売っているものも多数です。

そのため熱処理によって色を強調した加工シトリンも、ジュエリー市場では一般的です。しかし天然石の方が希少ですし、価値やスピリチュアルな力も高いとされています。

売却を検討している場合は、天然のシトリンを査定に出すと高価買取を狙えます。

産地

シトリンの産地も価値に影響を与えます。特にブラジルやマダガスカルは、高品質なシトリンの主要な産地として知られています。

産地ごとの特徴や品質によって石の色合いや透明度に違いがあり、価格や価値が変動します。ブラジルやマダガスカルといった主要産地のシトリンは、鮮やかな黄色が特徴的です。

上記の点から、産地はシトリンの価値基準として重要な要素と言えます。

シトリンの種類

シトリンは「アメシスト」「シトリントパーズ」「アメトリン」「マデイラシトリン」という4種類に分けられます。同じ石でも、色によって名前が変わります。順番に見ていきましょう。

アメシスト

アメシストは、シトリンと同じくクォーツの一種で、紫色の美しいジュエリーとして人気です。シトリンの黄色が太陽を象徴するのに対し、アメシストの紫は心を穏やかにし精神の安定をもたらします。

実はアメシストから生まれた水晶がシトリンです。アメシストがマグマで加熱されたり放射線が加わったりすることで、紫が黄色く変色しシトリンとなります。

現在市場に流通しているシトリンは、ほとんどが人工的に加熱処理されたもののため、天然のシトリンは非常に希少です。

シトリントパーズ

「シトリントパーズ」という名前の石は存在せず、シトリンのことを指しています。

過去に当時人気だったトパーズと称して、色の濃いシトリンを販売していました。その際トパーズとして販売するシトリンと区別するために着けられた名称が「シトリントパーズ」だと言われています。

トパーズも11月の誕生石で黄色の石ですが、シトリンとは全くの別物であるため、購入する際は注意しましょう。

アメトリン

アメトリンは、アメシストとシトリンが同じ水晶内に混在した珍しい石で、反対色である紫と黄色が美しく混じり合っています。

アメシストの精神的成長とシトリンの繁栄を同時に引き寄せるパワーを持ち、バランスを大切にする人に適しています。

天然物はボリビアのアナイ鉱山でしか採れないため、希少な種類です。そのほかクォーツとの白×黄のバイカラーや、スモーキークォーツとの黒×黄のバイカラーシトリンといった組み合わせもあります。

マデイラシトリン

濃いオレンジ色や赤みを帯びた色合いが特徴のシトリンのことを「マデイラシトリン」と呼びます。「絶世の美酒」と呼ばれるマデイラワインと似た色であることから、名前がつけられたと考えられています。

絶妙な色合いのため、シトリンの中でも特に人気で価値も高くなっています。

成功を引き寄せる力が非常に強く、特にビジネスや人間関係において新たな可能性を開くジュエリーとして人気です。その温かみのある色は、希望や意欲を引き出し積極的な行動を後押ししてくれるでしょう。

シトリンが合う人の特徴

シトリンは「ポジティブな人」「成長意欲のある人」「ストレスや不安を緩和したい人」「エネルギーややる気が欲しい人」「人間関係を円滑にしたい人」などに合います。

上記のような人が身に着けると、効果を最大限活かせるでしょう。

ポジティブ思考の人

前向きな気持ちで物事に向かえる人は、シトリンのエネルギーを最大限活かせます。繁栄や希望を象徴する石であるため、ポジティブなエネルギーを引き寄せる効果があります。

具体的には「困難な状況でもプラスの面を見つけられる」「失敗を前向きに捉え学びに活かせる」人などです。身に着けることで、日々の生活に明るさを与え、ポジティブな思考を育む手助けをしてくれます。

困難な状況に直面した際には、希望を持ち続けるための強い味方となるでしょう。

成長意欲のある人

「仕事や金運を上げたい」「学ぶことも楽しめる」など成長を目指す人へ、シトリンは効果的なサポートを提供すると言われています。

成功や繁栄を引き寄せる力があり、目標達成のためのエネルギーをもらえる効果が期待できるためです。

シトリンの明るい色合いは、常に新しいことに挑戦し続ける気持ちを引き立てる要素でもあります。挑戦に対する意欲が湧き、自己成長のプロセスを加速させる助けとなるでしょう。

ストレスや不安を緩和したい人

ストレスや不安といった負の感情を緩和し、心の安定をもたらす助けとなります。太陽の光を浴びたような明るい黄色が、心の中のモヤモヤを払拭しリラックスさせると言われているためです。

ネガティブな感情にとらわれがちな人は、シトリンを身に着けることで負の感情を遠ざけ、平穏な気持ちを取り戻せます。日々の不安を軽減することで、より充実した毎日を送れるでしょう。

エネルギーややる気が欲しい人

やる気の低下や疲れやすさを感じている人に、シトリンは最適です。繁栄や活力を象徴し、持つ人のエネルギーを高める働きがあるためです。

日常生活に活気をもたらし、自信を持って行動できるようになります。またポジティブなエネルギーを引き寄せやる気を与えてくれるため、挑戦への意欲を再燃させるサポートをします。

エネルギッシュな生活を送りたい人には、ぜひ取り入れてほしい宝石です。

人間関係を円滑にしたい人

シトリンは、他者との関係を円滑にしたいと考える人にとって、非常に役立つ存在です。明るいエネルギーを持つシトリンは、周囲との調和を促進し信頼関係を深める効果が期待できます。

人間関係の形成に向け、互いの理解を深める力強いジュエリーとして重宝できるでしょう。人とのつながりを大切にしたい人にぴったりです。

シトリンと相性が悪い人の特徴

シトリンは「静かな環境が好き」「自信過剰すぎる」タイプの人には、相性が悪い石です。エネルギーが高いゆえ、持ち主の性格や嗜好に合わない場合もあります。

以下より詳しく解説します。

静かな環境が好きな人

シトリンは明るく活発なエネルギーを持つ分、静かな環境で落ち着いた時間を好む人には、エネルギーが強すぎて合わない場合があります。

ジュエリーとして身につけても、そのエネルギーが逆に負担となるかもしれません。

「ほぼ無音の環境でないと落ち着けない」「わずかな物音も気になる」ような人には、活発なエネルギーが過剰な刺激となり、集中力や思考力を妨げる恐れがあります。

上記のような人は、シトリンを身に着けるのをやめた方が良いでしょう。

自信過剰すぎる人

希望や自信を与える誕生石として知られているシトリンですが、すでに自信過剰な人には相性が悪いかもしれません。成功や繁栄を引き寄せる力が過度に働き、自己中心的になったり他者との調和が取れなくなったりする恐れがあります。

「自分の意見を押し通そうとする」「協調性に欠け自分勝手な行動をとる」といった人が持つと逆効果となり、周囲との関係が悪化する可能性が高いです。

シトリンの買取価格相場

シトリンの具体的な買取価格は、品質やサイズなどの要素によって大きく変動します。実際の買取例は、次のようなものです。

・約12カラットで天然のシトリン：8,000円前後

・K18のシトリンのジュエリー：25,000円前後

天然のシトリンは、加工されたものよりも高額になることが多いです。またブラジルのように特定の産地や特殊なカットのジュエリーとなれば、さらに価格が上がることがあります。

シトリンのお手入れ方法と保管方法

ジュエリーや誕生石として人気が高いシトリンですが、その魅力を保つためには適切なお手入れと保管が欠かせません。正しいケアをすることで、効果を最大限に引き出せます。ここでは、具体的なお手入れ方法と保管方法について解説します。

シトリンのお手入れ方法

石鹸水とぬるま湯で綿棒や柔らかい布で優しく拭き、汗や汚れを取り除きます。ぬるま湯に少量の中性洗剤を加え、軽く洗うのも有効です。

その後、水でしっかりとすすぎ、乾いた布で丁寧に拭き取ります。超音波洗浄機がある場合は、活用するのも一つの手です。

ただシトリンの中には、内部の傷を目立たなくさせるために「フラクチャー充填」が施されていることがあります。超音波洗浄機を使ってしまうと傷がつくおそれがあるため、該当する際は使用を避け手で洗浄しましょう。

シトリンの保管方法

シトリンは紫外線に弱い性質を持っているため、直射日光を避けることが大切です。長時間当ててしまうと、シトリンの鮮やかな黄色が退色し、美しさが損なわれる恐れがあります。

そのため直射日光を避けつつ、柔らかい布や専用のジュエリーボックスに入れて保管しましょう。

またダイヤモンドやルビーなど、シトリンより硬度が高い天然石と一緒に保管すると、摩擦で傷がつく恐れがあります。そのため、個別に収納することをおすすめします。

まとめ

シトリンは「幸福」「繁栄」などポジティブな意味の石言葉がある石です。前向きな気持ちやエネルギーを得られるため、パワーストーンとして選ぶ人もいます。

またファッションとしても使えるため、一度手に取ってみることをおすすめします。