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オパールのあれこれ

オパールのあれこれ

オパールとは

●由来、産地

オパールという名前は、古代インドのサンスクリット語で貴重な石を表す「ウパラ」が変化したものです。ギリシャ語で色の変化を見るという「オパリオス」に変化し、ラテン語の「オパルス」へ。その後、オパールと呼ばれるようになりました。

●歴史

オパールの歴史は古く、古代ローマ時代には「神の石」として親しまれていました。古代ギリシャにおいてオパールは、予知力や洞察力が形になったものだと信じられ、アラブでは稲光が宝石になったものだと考えられていたようです。シェークスピアの小説の中では「宝石の女王」とも記されていますね。虹を閉じ込めたようなオパールは幸福や希望を表すといわれており、メキシコでも神事の装飾に使われるなど世界中で重宝されている宝石です。

●石言葉

オパールの石言葉は「純真無垢」「歓喜」「希望」「幸運」「忍耐」などで、1つの宝石の中でさまざまな色の変化がみられるように、ポジティブで自由なエネルギーをもつ宝石と言われています。持つ人の才能を開花させ、創造性力を高める宝石です。また、見た目の瑞々しさと艶やかさからもわかるように、アンチエイジングの宝石といわれることも。オパールの髪飾りを身に着けて白髪を予防するという地域もあるようです。

●特性

オパールは、宝石の中で色が躍っているように見える「プレイオブカラー(遊色効果)」を有する宝石です。プレイオブカラーは、凝集した二酸化ケイ素の小さな球が水と混ざることでピラミッド型の格子を作り、この中で光が分かれて乱反射することで起こります。種類にもよりますが、プレイオブカラーを持つオパールは、ずっと眺めていられるほどドラマティックな美しさです。一般的にオパールというと乳白色のような色合いを想像する人が多いですが、実はさまざまな種類があり、それぞれ特有のカラーを持っています。

 

沢山ある?オパールの種類!

オパールには、炎のような赤やトロピカルブルー、夜空を思わせるブラックまで、さまざまなカラーがあります。ここでは、代表的なオパールの種類を解説します。

 

●ブラックオパール

数あるオパールのなかで「オパールの王」と呼ばれているのが、ライトニングリッジ産のブラックオパールです。夜空に浮かぶオーロラのような幻想的な輝きは、深みを感じる独特の色合いで見るものを惹き付けます。ベースが暗い色なので、プレイオブカラーがより鮮やかに見えるという特長も。ブラックオパールは人気がありますが、採掘量は年々減少にあるようです。

 

●ボルダーオパール

ボルダーオパールは、オーストラリアのさまざまな場所で採掘されます。鉄鋼石の割れ目に流れ込んで形成されるボルダーオパールは、母岩とともにカットされ、母岩も宝石の一部になります。目を引くような鮮やかな色合いは、奥深く神秘的な印象。宝石愛好家の間で人気に火が付き、現在でも多くの人に愛されています。

 

●ファイヤーオパール

炎のような赤色や、強い日差しのような黄色の輝きを持つファイヤーオパールも、魅力的な種類の1つです。透明度が高く、プレイオブカラーは控えめなので一般的なオパールのイメージとは異なるかもしれません。新しい採掘規制により希少価値が上がっているため、人気も高まっているようです。

 

●グリーンオパール

グリーンオパールは、他のオパールに多いプレイオブカラーはほとんど見られません。アップルグリーンの優しい爽やかな色合いが特徴で、ジュエリーとして非常に人気がある種類です。

 

●ジェリーオパール

ゼリーのような瑞々しい色変化を楽しめるのは、ジェリーオパールです。ジェリーオパールは、ウォーターオパール、クリスタルオパールなどと呼ばれることも。はっきりとしたカラーは見られず、いくつかの色が複雑に組み合わさっているように見えるのが特徴です。プレイオブカラーもかすかな色の輝きが躍っているように見えるでしょう。

 

●ホワイトオパール

半透明で、乳白色のようなカラーが見られるホワイトオパール。優しい輝きが上品で落ち着いた印象を与えます。採掘されたオパールのうちジュエリーになるのはわずか25%しかないと言われる、貴重な宝石です。

オパールのお手入れ方法とは

水を張った洗面器につけ、歯ブラシで磨いて汚れを落とします。洗った後はよくすすぎ、乾いた布で水分をふき取った後は自然乾燥させましょう。オパールは乾燥に極端に弱い宝石です。冷暖房や直射日光、ドライヤーの熱などに長時間晒すなど、急激な乾燥には注意しましょう。宝石によっては、汚れが気になる場合につけ置き洗いをすることもありますが、エチオピアオパールなど一部のオパールは水分を吸収し、色が変化してしまうものもあるので注意しましょう。どうしても汚れが気になる場合は、宝石店に相談するのがベターです。

大きく分けて2種類のオパール

10月の代表的な誕生石の一つであるオパールは、古くから希望を象徴する宝石とされ、古代ローマ時代には「神の石」とも呼ばれていました。石言葉(宝石言葉)は「希望・幸運」などです。そんなオパールは大きく2種類に分けられます。1つは遊色効果を持つ「プレシャスオパール」、もう1つは不透明で遊色効果を持たない「コモンオパール」です。

 

●プレシャスオパール

遊色効果をもつオパールをプレシャスオパールと呼びます。遊色効果は英語で「PlayofColor」と言います。直訳すると「色の遊び」となりますが、遊色効果は宝石の中でもオパールだけが持つ光学現象のことです。具体的には、オパールに光が差し込むと、その内部構造に作用し虹のような色の帯を残す現象が発生します。まさに煌めく様々な色がオパールの中で自由に遊んでいるかのような独特で神秘的な現象です。光の当て加減や角度によってそのオパールは様子を変え、そのパターンは無限と言われています。

 

●コモンオパール

一方、コモンオパールは遊色効果を持たないオパールのことです。ジュエリーとしてはプレシャスオパールほど広く流通はしていませんが、色彩そのものはとても豊富で、天然石アクセサリーやパワーストーンとして高い人気があります。色に関しては一般的に不透明で乳白色のものが多いですが、ピンク・イエロー・ブルーなど様々な色があり、オパールの地色そのままのを楽しむことが出来るということで、これも人気の宝石になります。

10月の誕生石

10月の誕生石オパールはケイ素と水で出来ています。もちろんその他にもオパールを生成する成分や要素はありますが、特徴的なのは他の宝石と異なり、元素同士は結晶となって強く結びついていないことです。つまりオパールはケイ素と水の粒子同士が集まって積み重なって出来ただけの結晶構造を持たない珍しい宝石なのです。

ちなみに水晶には生成過程で古来の水がそのまま内部に残った「水入り水晶」というものがありますが、非結晶で水分を含む宝石はオパールだけです。非結晶であること、水分を含んでいることがオパールの美しい発色を決定づけている秘密の一つになります。

まとめ

虹色の輝きを有するオパール。キラキラとした輝きの宝石とはまた違った独特の魅力があります。個性的なオパールの輝きは、ジュエリーコーディネートの幅を広げてくれそうですね。

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