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大きな珠揃いの黒蝶真珠9~11mmが定番サイズ
9~11mmが定番サイズあこや真珠と比べると、大きな珠揃いの黒蝶真珠。10~20cmほどの大きさの黒蝶貝から生まれる黒蝶真珠は、一般的には9~11mmが主流と言われていますが、大きいものだと、18mm位までのものもあります。サイズが大きくなるほど貴重なため、価格も比例します。
ブラック系からグリーン系まで様々 ピーコックグリーンは最上級
意外にも黒蝶真珠には黒の色素はないのです。赤・青・黄系の色素が混ざり合い、黒系、緑系、グレー系、赤系等、深みのある神秘的な輝きが醸し出されています。深い緑に赤みがかった「ピーコックグリーン」と呼ばれる色目に人気があり、美しい色として評価されています。「ピーコックグリーン」は最上級品として人気が高い反面、お悔みの席では落ち着きのある「ブラック系」を選ばれる方が多いです。
個性あふれる黒蝶真珠のカタチラウンドに近いほどフォーマルな印象に
・ラウンド系(真円)
外形の周囲が全て真珠層に包まれて形成される球形真珠。フォーマルな印象があるため、改まった席にお勧めです。
・バロック系
変形度合いの強い真珠のこと。真珠層の厚さ、形の面白さから、細工品にも多く利用されています。
・セミラウンド系
真円真珠でやや変形した真珠のこと。ラウンド系に比べ、お求めやすい価格が魅力的です。
奥深い美しさを左右する テリのある真珠を見極める
黒蝶真珠はメタリックな印象がするのが魅力の一つです。パールの色は、真珠層が持つ複合タンパクの色や核部分と真珠層の境界にある色などが混ざってできるため、独特の色合いをしています。加えて、光沢が真珠の持つ色に影響します。例えば黒、緑などとはっきりした色ではなく、神秘的な雰囲気をしているのも大きな魅力です。光沢には、ぼんやりと感じられるものや強い輝きがあるものなど、パールによって違いがあります。パールそのものに厚みがあり、真珠層の厚さが均一で、表面が滑らかなものはより輝きが強くなります。「輝り(テリ)」は、パールの光沢や輝きのことです。「照り」とも表される事もあります。強い光沢感のある強い輝きを放つものから、ぼんやりとした光沢の物まで幅広くあります。輝りはパールの厚さの「巻き」と大きく関係し、巻の厚みのあるパールの方が、より輝りは良くなります。
ですが「巻き」の厚い全ての真珠が「輝り」が良いというわけではありません。真珠の表面の滑らかさや、真珠層の厚さの均一性で大きく変わります。真珠の内面からの反射光が美しいものが理想的で、輝りの良い真珠は映りこむものがシャープに見えます。天然ならではの個性キズのなるべく目立たないものをパールは海産物であるため、キズはつきものですが、キズが少ない方が当然価値は高くなります。キズは「えくぼ」と呼ばれるごく僅かな1点キズから、突起のキズやシミキズ等幅広くあります。キズの数や大きさ、種類、位置によって真珠の価値は大きく左右され、キズの少ないものが上質とされています。
黒蝶真珠(南洋真珠・黒真珠)の産出国
南太平洋にあるフランス領ポリネシアのタヒチで黒蝶真珠は多く産出され、世界で流通しているものの95%程度がタヒチ産であると言われています。タヒチ周辺の海では、植物性と海洋性のプランクトンが多く、豊かな栄養素があるためのようです。更に、海水温が適度に温かく、黒蝶貝が発育しやすい環境があるのもタヒチが最大産出国になった理由です。タヒチと聞いて、リゾート地のイメージを持つ人も多いですが、規模の大きなパール産業も特徴のひとつになっています。産地の中でも、リキテア村で産出されるピーコックカラーの黒蝶真珠は特に希少価値が高く、一般市場であまり見かけることがありません。
黒蝶真珠の傷にばかり惑わされてはいけない
日本には、黒蝶真珠よりも前に、アコヤ真珠(白い真珠)を黒く染めて作った『黒真珠』が売られていました。ですから昔の世代の方は、黒蝶真珠ではなく黒真珠という人が多いのです。2つはまったく種類の違う真珠なのです。真珠に詳しい人の中には、傷をやたら重視する人がいますが、本来、真珠の傷はもちろん少ない方が良いのですが、全く傷のない珠などありえません、しかもネックレスのグレードの珠で傷なしはほぼ無理。探すとすれば、何百万円を覚悟しなければいけません。そういう人は、逆にお店にだまされることが多いです。真珠の場合は巻きといわれる真珠層がたくさんある物の方が、いいのですが、巻の薄い真珠は光沢が無いうえに、傷もつきにくいのです。
真珠の傷は、外部から擦り傷のようにつけた傷ではなく、真珠層が巻いていく内にできる歪で傷に見えているので、逆にいうと巻薄のダメな真珠は傷がつかないのです。それを見て、傷が無いからいい真珠と判断してしまうと、低品質な物を掴まされます。
黒蝶真珠(南洋真珠・黒真珠)のお手入れと保管方法
黒蝶真珠は皮脂や汗に弱いことから、長い間美しさをキープするにはメンテナンスが必要になります。購入時には高額だったパールでも、評価に大幅な差が出ることもありますので重要です。メンテナンスは、自宅でできるお手入れと、業者に頼むことでできるものの2種類に分かれます。
・お手入れ
日頃のお手入れでは、使用したらすぐに、柔らかいセーム革や布などで汗や皮脂を取ることが肝腎です。それでも光沢が戻らないようでしたら、パール専用のリキッドクリーナーや、表面をごく薄く研磨して光沢を戻すパールリフレッシュクロス等を使用してみてください。また、黒蝶真珠のテリと表面の保護を目的とした真珠てりクロスというものもあります。
これは、クロスに真珠のてりを引き出す特殊な成分が浸透されている製品です。なお、流水等の水を使用してお手入れをされている方もいますが、比較的安心なのは淡水真珠で、それ以外のパールに関しては、なるべく使用しない方が無難です。どうしても汗が付着した等で洗いたい場合には、さっと流す程度でその後しっかりと水分を拭き、自然乾燥させましょう。
・業者によるメンテナンス
まずは、2年に一度程度の、ネックレスの糸換えをおすすめします。糸換えをするだけでも、黒蝶真珠がよみがえります。また、黒蝶真珠がくすんでしまい、光沢がお手入れ程度では戻らない場合には、パールクリーニングを請け負っている業者にクリーニングに出しますと、表面を研磨して数層下にある美しい光沢のある面を出すことも可能です。
・付随する貴金属や宝石
貴金属やダイヤモンド等がパールジュエリーに使用されている場合には、これも評価の対象になります。
附属品の有無
鑑別書(信頼の厚い鑑別機関のものなら尚可/真珠科学研究所・真珠総合研究所等)があれば持参、また、ブランド品の場合には購入時の附属品(ギャランティーカードや袋、BOX等)がありますと、プラス評価になることがあります。現在、宝石やジュエリーの買取相場が上がっています。
黒蝶真珠(南洋真珠・黒真珠)の市場価値
パールの市場価値が低いと言うイメージを持つ人は少なくありません。それは、中古の買取価格に高値がつきにくいことや、価値が低いイミテーションパールの存在によって誤解されていると言われているからです。黒蝶真珠を含めパールは無機物のダイヤモンドなどとは異なり、有機物のため経年劣化がしやすく買取価格が抑えられてしまうケースが多いのです。中古買取では、色褪せや変色、経年劣化などは査定評価に大きな影響を与えるので、黒蝶真珠を使ったジュエリーの買取で満足できる査定額にならない場合もあります。つまり、劣化した黒蝶真珠は高額買取にはならないが、真珠そのものの人気は高く、価値は高いと言うことです。また、黒蝶真珠を使ったネックレスにはゴールドやプラチナなどの価値がある金属が使用されていないため、高額買取になりにくく誤解を生んでいる場合もあります。
黒真珠(黒蝶真珠)の買取相場
黒真珠は1970年に養殖が成功して以来、手頃な価格で流通しています。しかし、買取相場は比較的安定しているため、買取を検討する価値があります。
・一般的な黒真珠の買取相場は以下のとおりです。
・ ネックレス:1〜4万円
・ リング:2〜10万円
・ イヤリング:5,000〜6万円
ポピュラーな黒真珠のネックレスは1〜4万円で買取されています。元々需要の根強いアイテムで、買取価格も安定しています。一方、リングやイヤリングは買取価格に開きがあります。これは他の宝石(ダイヤモンドなど)が使われている場合、買取価格も跳ね上がることが理由です。真珠の大きさや状態によっても価値が変わります。もし本当の価値を知りたい方は、買取業者に査定してもらうとよいでしょう。一度査定を受け、売却の可否を判断するのもおすすめです。
パールジュエリー市場は成長すると予想されている
実際に、パールジュエリーの世界市場では、2019年~2025年の期間で13%程度成長が見られるとのこと。以前はかしこまった席で使用されていたパールジュエリーも、カジュアルファッションやオフィスファッションに取り入れられ、特に女性からの人気が高まっているからです。加えて、世界的に女性の労働人口が増加していることも黒蝶真珠やパールの価値を高めている原因だと言われています。アジア太平洋地域の国々で富裕層が増加していて、需要が高まっているのも市場の成長を促している理由のひとつです。
黒蝶真珠(南洋真珠・黒真珠)の値段と価格相場(天然南洋黒蝶真珠ネックレスの場合)
黒蝶真珠のネックレスはラウンド珠やセミラウンド珠の場合、フォーマルに使いやすく人気が高くなっています。ただし、希少価値が高いため、ホワイトパールのネックレスよりも高額の値段で売られていると言えるでしょう。色やサイズ、光沢によって値段や価格相場は異なりますが、光沢が強く良質な10mm前後であれば、8万円台~15万円前後の値段が相場だと言われています。例えば、光沢がトップクラスの鑑定で、サイズが9mm~11.6mmの傷が見られないものは、130,000円で販売されていました。また、大粒で最高クラスのネックレスは360,000円と相場よりも高額で販売されています。
一方で、明るめの色でカジュアルにも使えるネックレスは60,000円と相場よりもかなり安価で購入できるケースもありました。黒蝶真珠はアコヤ真珠に比べ母貝の大きさ、環境の違いから最大18mm程度の珠まで採れます。ネックレスの場合では8mm-10mmや9mm-11mmの裾珠からトップにかけてサイズが大きくなるよう組み上げるグラデーションが最も人気のあるサイズとなっております。15mm以上のサイズで形はラウンド、キズ・シワが少ない珠は非常に希少価値のある珠です。黒蝶真珠を含め、あこや真珠やその他の真珠においてもサイズは価格を大きく左右します。
真珠はその特性上、サイズが大きくなればなるほど生産率が下がり、希少性が高まります。希少性が高ければ、真珠の価値も高まるため価格は上昇します。
まとめ
通常の真珠とは色合いなどが違いますが人気のある黒蝶真珠、現在「買取大吉」でも買取を強化しております。査定は無料で行えますので是非お気軽にご来店ください。