エメラルドは産地によって色味が異なり、柔らかい
実は高ランクのエメラルドはとても貴重で柔らかい石です。鉱物にはモース硬度という硬さのランクが存在していてみなさんご存じダイヤモンドは最高ランクの10とされています。(現在は15段階に修正され15となっております)エメラルドは7前後となっています。天然ものでかつ柔らかい部類にあるエメラルドは傷物が殆どです。これを隠すために樹脂などで化学処理を行うことが多いです。勿論、大きく傷が少ないほど高額になってきます。
色は産地によって異なりブルーがかっていたり、淡いグリーン色と様々です。エメラルドの産地として有名なのはコロンビアです。世界の半分以上のシェアを占めているほどで高評価になるエメラルドも多いです。同じコロンビア産でも採掘された鉱山によって色味の違いはありますが上質なグリーンカラーが多く、高額取引が最もされている産地となっている中古市場でも人気です。ちなみにムゾー鉱山では世界第2位の大きさを誇る11,000カラットの原石エメラルドが発掘されました。
何故コロンビア産のエメラルドは美しいのかは諸説ありますが有力なのは堆積岩中で生成される事で岩中にある生理食塩水の成分が不純物を洗い流す事で内包物がなくなり美しいエメラルドに仕上がると言われています。2位?となると1位はどこだろうと気になりますよね1位はバイ―ア・エメラルドと言って、ブラジルで発見されました。1,800,000カラットです。もう単位が大きすぎてよくわからないですね。価値は約400億円と言われております。
もちろん、このような大きな宝石は争いの種にもなりました・・・密輸され、盗難や放火等を巻き起こしながら様々な集団の手にも渡り歩きながら現在は最終的にアメリカ国家にて保管されています。見た時に思わず心を奪うほどの魔力がこのバイ―ア・エメラルドにはあるのでしょうね。
他有名な産地はザンビア産とジンバブエ産になります。ザンビア産もシェア率は20%程と高めになっております。最も注目されている特徴は透明度が高く不純物が少ない事です。丸みのある原石が取れやすいため、エメラルドカットではなくオーバルシェイプやペアシェイプのようなカットをされることに向いています。品質や人気ではコロンビア産に次ぐ程です。
ジンバブエ産のエメラルドは黄色味を帯びていることが特徴です。ただし、採掘されるエメラルドは小粒な物が多く0.1カラットに満たない事が殆どです。半面、大きな物が採掘されることは稀なため、大きければ高額になりやすいのもジンバブエ産エメラルドの特徴となっております。
人工エメラルドも存在
宝石に限った話ではないですが、技術の進歩は凄いもので人工的なエメラルドも存在します。天然物である以上、内包物や傷が存在するので、当初は透明で綺麗すぎる物は人工物と簡単に見分けることができました。実際、初めてアメリカの科学者が天然と同じ成分のエメラルドを作る事に成功し市場に出回りましたが、綺麗すぎるといった理由で見破られてしまっております。
が最近は環境を変えて作ることで天然に近い物の作成が可能となっており見分けるのは困難です。プロに査定依頼をかけるのが1番でしょう。天然ものに傷があり不純物があるのであれば故意的に傷を入れ、不純物を混ぜて作ればいいと判別の難しい人口エメラルドが出回り始めてしまったからです。
ただ、人工エメラルドと聞くと悪いイメージを持たれてしまうかもしれないですがそれを偽って消費者の手に渡すことが悪い事なのでしっかりと説明をすることが大切です。人工といえどその美しさは製品として甲乙つけがたいことも確かです。そんな人工エメラルドはどのように作られているのでしょうか?
◆フラックス法
1941年に初めてアメリカのキャロル・F・チャザムにより作られましたこの時作成された方法がフラックス法といいます。宝石の原料を溶かし、結晶化させ宝石を作ります。専用の機器の中で種となる鉱物を中心に結晶化されていきエメラルドが作られていきます。成長をさせていくためかなりの時間と高額な費用がかかります。人工なので採算をとるのも大変そうですね
◆熟水法
ハイドロサマール法ともいわれております。先ほどのフラックス法と違うのは結晶化させる方法が高温高圧の水溶液で溶解させ結晶化させることです。天然石はマグマが少しずつ冷却されていきその過程で出来上がるので制作過程も似ております。もちろんこちらの方法もかなりの時間と高額な費用がかかります。
合成エメラルドかどうかを見極める
◆チェルシーカラーフィルター
1番簡単な方法はチェルシーカラーフィルターを使いましょう。5000円程度で買え、よく鑑定士が使っているルーペ程度の大きさなので場所もとりません。エメラルドがなぜ緑色をしているかというとベリリウムの他にクロム成分が含まれております。このクロム成分はカラーフィルターを通してみることで赤色に見えます。使い方も簡単で、まずは白い背景の上に見たいエメラルドを乗せてから白色光をあてましょう。その状態をカラーフィルターで覗いてみると、3段階の色に分かれるかと思います。まっ赤になった場合はほぼ合成石の可能性が高いといえます。例外はありますが、全く変化が無い場合はクロム成分を含まないという事実になるため合成石もしくは、そもそもエメラルドではなくトルマリンやペリトッドの可能性が出てきます。オレンジに近い色や暗い赤色になると天然石としての可能性が上がります。
◆ルーペ
ルーペは査定の際によく見る10倍や20倍で見ることのできるレンズです。こちらもカラーフィルターのように小型ではありますが、あくまでも拡大することによって表面や内包物を確認するものになりますので、知識や経験がない事には判定が難しくなります。
まとめ
エメラルドと言っても全く同じものは存在せず1個1個全てに違いがあります。「買取大吉」では確かな目を持ったスタッフがいるので正確な査定価格をお出しできます。ご売却を検討中であれば是非1度ご利用ください。お持ちの宝石が人工石なのか天然石なのかもご相談に乗れます!勿論鑑定書がなくても「買取大吉」であれば査定が可能ですので鑑定書が無いエメラルドの買取も諦めないでください!