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ダイヤモンド4Cのグレードとは?品質ランクや買取相場を表を用いて解説

ダイヤモンド4Cのグレードとは?品質ランクや買取相場を表を用いて解説

ダイヤモンドの価値を決める上では「4C」という指標が基準となり、品質ランクが決まっています。世界的な評価基準で、ダイヤモンドの価値を正しく知る上で重要です。本記事では、ダイヤモンド4Cのグレードについて解説します。

ダイヤモンド4Cの意味と品質評価基準

ダイヤモンドは「4C」という国際基準で品質が評価されており、結果に応じてグレードが決まります。買取価格にも影響する4Cと品質評価基準について詳しく解説します。

ダイヤモンド4Cの意味

ダイヤモンドの4Cとは「Carat(カラット):重量」「Color(カラー):色」「Cut(カット):輝き」「Clarity(クラリティ):透明度」のことで、それぞれの頭文字から4Cと呼ばれています。

ダイヤモンドの品質と価値を決めるのは、上記4つのグレードの高さです。カラットを重視して指輪を購入する人も多いですが、4つのグレードの総合的な判断からダイヤモンドの品質が決まります。

ダイヤモンド4C一覧表

4Cの概要について、以下の表にまとめました。

品質基準 概要
Carat(カラット):重量 ・1カラット=0.2g

・重いものほど希少価値が高い

Color(カラー):色 ・D~Zまでの23段階で評価

・不純物がなく無色透明なほど

価値がある

Cut(カット):輝き ・ダイヤモンドの研磨職人の

技術を評価

・プロポーション(形)と

フィニッシュ(仕上げ)によって

グレードが決まる

Clarity(クラリティ):透明度 ・内包物や傷がないほど

価値のあるダイヤ

・6段階の基準から細分化され、

全部で11のランクがある

ダイヤモンド一つでも、数多くの基準によって価値が決まっています。

世界的な品質評価基準

4Cはダイヤモンドの品質を判断できるようにするため、1950年代にG.I.A(米国宝石学会)という鑑定機関が定めた基準です。それまで曖昧だったダイヤモンドの品質が、4Cによって具体的になりました。

ダイヤモンドに限りませんが宝石の好みはさまざまで、共通の基準がなければ評価がバラバラとなる恐れがあります。4Cによって世界共通の基準ができたことで、ダイヤモンドの品質がわかりやすくなりました。

先天的評価と後天的評価がある

ダイヤモンドのカラットとカットは、職人の腕によって品質が変わる後天的評価です。具体的には、ダイヤモンドを原石から削り出す・mm単位で研磨する技術などのことです。

カットする前の原石はガラス玉のような状態で、輝きが強いとは言えません。しかし職人の手による加工が加わると、強い輝きを持つダイヤモンドに変わります。

一方カラーとクラリティは、ダイヤモンドが構成される際に生じる先天的評価です。人工的に変えようがない要素であることから、先天的評価の方が重要という考えもあります。

ダイヤモンドのグレード「カラットランク」

カラットが大きいほど、粒の大きなダイヤモンドです。厳密には見た目の大きさではなく重さの単位で、1カラット=0.2グラムと定められています。

ダイヤモンドのカラットのランクは、以下のとおりです。

カラット(ct) 重量(g)
2.0 0.4
1.0 0.2
0.7 0.14
0.5 0.1
0.3 0.06
0.1 0.02

原石のうち形の良い粒しか取り出せないため、大きな粒のほうが高い希少性と価値を持ちます。

家庭でカラットを調べる方法

家庭でカラット数を調べるには、小数点0.01まで測れる精密秤が必要です。高価な物でなく1,000円で購入できる安価なもので問題ありません。

ただ精密秤を使うのは「ルース」と呼ばれる、ダイヤモンドの粒を測る際に有効な方法です。そのため、ジュエリーのように貴金属の一部になっている場合は「重量測定公式」という方法でおよその値を出していきます。

測定する際は、1,000円前後の「スライドゲージ(ノギス)」や、6,000円前後の「マイクロメーター」などを使用して測ります。

測定方法は、以下のようにダイヤモンドのカット方法によって変わります。

カット方法 計算式
ラウンドブリリアントカット 平均直径×平均直径×深さ×0.0061=推定重量
オーバルカット 平均直径×平均直径×深さ×0.0062=推定重量
ハートカット 平均直径×平均直径×深さ×0.0059=推定重量

なおダイヤモンド全体の公式は「平均直径×平均直径×深さ×3.52×0.0018=推定重量」です。

上記の公式は宝石学で学ぶ方法で、プロの鑑定士も使用しています。長年の経験がなければ正確な計算は難しく、家庭で行うと誤差が出る可能性が高いでしょう。

そのため買取専門店に持ち込み、正確な価値を査定してもらうのが確実です。

ダイヤモンドのグレード「カラーランク」

ダイヤモンドのカラーは、無色に近いほど価値が高まります。最高ランクはDで「カラーレス」と呼ばれており、婚約指輪にもよく使われるダイヤモンドです。

逆に黄色味が強くなるほど、アルファベット順に価値が下がります。最低ランクは「ライトイエロー」とも呼ばれるZで、肉眼でも黄色味がわかるほどです。

基本的にはDランクの価値が最も高いですが、他にも評価されるカラーがあります。ダイヤモンドのカラーについて、以下より解説します。

「D」が最高ランクの理由

「ダイヤモンドの頭文字がDだから」というのが、諸説ある中で最も有力な説です。

4C基準が適応されるまでは、鑑定機関ごとにA・B・Cのように曖昧なカラーランクやアラビア数字、ローマ数字などがつけられていました。

しかしある鑑定機関でB評価を受けたものが、別の鑑定機関では3と評価されることもあり、評価基準が良くわからず混乱を招いてしまいます。

そこでどの機関とも関係ない査定基準を導入するため、頭文字のDを最高ランクにしたと考えられています。

ファンシーカラーダイヤモンド

ファンシーカラーダイヤモンドは、ピンク・グリーン・ブルーなど白以外で目立つ色をしたダイヤモンドです。Zランクより濃くはっきりした色で、希少性の高いダイヤモンドです。

ファンシーカラーダイヤモンドの査定は色の強度と色相に重点が置かれており、他のダイヤモンドとは異なる基準で価値が決まります。

希少性と美しい外観からコレクター・投資家から人気で、オークションでは数百万ドルで売られることも多いダイヤモンドです。

世界中で人気のアップルグリーンダイヤモンド

その名のとおり青りんごのようなカラーのダイヤモンドで、人工的処理を行いブランド化されました。

無色透明のダイヤモンドは希少で価値が高く、イエローやブラウンのダイヤモンドの方が多く産出されているのが現状です。

そのためより多くの人に愛されるダイヤモンドにしようと、人工的処理を施しブランド化したのがアップルグリーンダイヤモンドです。天然では見かけない色で意外性もあり、世界中で人気があります。

マスターストーンと比較して査定する

マスターストーンとは、カラー査定時に基準となるダイヤモンドのことです。国際的にも評価の高い「ラザールダイヤモンド」をもとに、査定したいダイヤモンドとの比較を行います。

ラザールダイヤモンドは非常に高価で、金銭的に一般家庭での購入は不可能と言えます。そのため、家庭でカラーを査定するなら、キュービックジルコニアのマスターストーンを使うのが有効です。

キュービックジルコニアは約2~6万円で販売されているため、一般向けのマスターストーンと言えるでしょう。

家庭でも査定できるが判別が難しい

ダイヤモンドのカラーは家庭での査定もできますが、環境的に正確な判別は困難です。

カラーの見極めは、色の判別に影響の少ない白い壁で囲まれた空間で行われます。プロの鑑定士は専用の光と作業室の中で、ダイヤモンドを査定しています。

しかし家庭でこれほどの環境は整えられませんし、熟練の専門家でも正確な判別は困難です。そのため家庭で査定するなら、簡単な参考レベルにしておくのが良いでしょう。

ダイヤモンドのグレード「カットランク」

ダイヤモンドのカットは、57~58面にカットした「ラウンドブリリアンカット」が理想的なカットとされています。カットランクの査定は、ラウンドブリリアンカットのダイヤモンドにのみ行われます。

最高評価は「Excellent」で、その下に続くのが「Very Good」「Good」「Fair」「Poor」です。

理想的なプロポーションのカットですと、上部から入った光が内部で反射しそのまま上部に返すため、より美しい輝きになります。

逆にカラット数を重視しダイヤモンド下部のバランスが悪いものは、光が上部に反射しないカット数の少ないダイヤモンドと査定されます。

またダイヤを大きく見せるため平べったくカットしたものも、輝きの弱い良くないダイヤモンドです。

最高評価のH&Q(ハート&キューピッド)

H&Qは「Excellent」評価を受けたダイヤモンドの中でも、「プロポーション(総合評価)」「ポリッシュ(表面の研磨仕上げ状態)」「シンメトリー(対称性)」の3点全てが最高評価となったダイヤモンドです。

特殊な照明機材を使って観察すると、真上の平らなところから見てカット面が8つの矢、とがった側からみると8つのハートの形に見えます。この模様を「ハート&キューピッド」と呼び、頭文字からH&Qと表記しています。

「天使の矢がハートを射抜く」ことを連想させることから名付けられており、婚約指輪として人気です。

代表的なカッターズブランド

カッターズブランドとは、ダイヤモンドを原石の状態から研磨・作成までを担うブランドのことです。代表的なのは「Royal Asscher Diamond(ロイヤル・アッシャー/オランダ)」「The Lazare Diamond(ラザール/アメリカ)」「MONNICKENDAM(モニッケンダム/イギリス)」の3つです。

上記3社は、世界最高峰の技術と経験を持つ研磨士が手掛けており、非常に高い価値があります。

ロイヤル・アッシャー

ダイヤモンドをカット・研磨する会社として、1854年にオランダのアムステルダムで創業しました。歴史上最大の大きさである、3,106カラット(621.2g)を誇るダイヤモンド原石「カリナン」を研磨し、英国王室に献上したことで有名な会社です。

ダイヤモンド業界の第一線で活躍した功績と信頼から、1980年にダイヤモンド業界で初めてオランダ王室より「ロイヤル」の称号を授与されました。そのため、名実ともにダイヤモンド業界での世界的な地位を確立しています。

ラザール

ラザールは、4Cの鑑定基準となるマスターストーンをGIA(米国宝石学会)に提供し、ダイヤモンド鑑定を安定させた功績がある会社です。

「アルティメットメイク」という、ダイヤモンドの原石の輝きを最大限引き出すカッティングを実践しているのが特徴です

ダイヤモンドの輝きは4Cが一般的ですが、かつてはカラット・カラー・クラリティの3Cで、カットは重要視されていませんでした。

そんな中ラザールがカットの重要性を説いたことで、現在の4Cが確立されています。

モニッケンダム

モニッケンダムは、イギリスの老舗ブランドです。1890年にオランダのアムステルダムで設立し、1914年にイギリスへ移設しました。

タンザニア政府から寄贈されたダイヤモンド原石のカッティングを担当したことで、世界中から賞賛を受け、1966年にエリザベス女王から「クイーンズアワード英国産業賞」を受賞しています。

「原石に命を与える」をモットーに、4代続いて最高品質のダイヤモンドを提供しているブランドです。

カットの種類

ダイヤモンドのカット言っても、さまざまな種類があります。以下の表にまとめました。

カットの種類 特徴
ラウンドブリリアントカット ・ダイヤモンドの美しさを最大限引き出せるよう設計したカット

・ダイヤモンドに入ってきた光をすべて反射する

マーキースカット ・ラグビーボールのような形

・花びらや動物のモチーフを表現する際などに使う

ハートシェイプカット ・ハートの形をしたカット

・縦横の比率が同じカットだと評価が良い

ペアシェイプカット ・とがった部分と丸みを帯びた部分のある涙型のカット

・結婚指輪やネックレスなどに使われる

スクエアカット ・正方形の形をしたカット

・シンプルな印象で輝きは控えめ

プリンセスカット ・スクエアカットをより輝かせた

・ブリリアンカットの要素を取り入れており、輝きが強い

ダイヤモンドのカットでは「ラウンドブリリアントカット」が最も一般的ですが、その他にも上記のようなカットが職人によって施されています。

カットの3つの評価項目

ダイヤモンドのカットは「プロポーション」「ポリッシュ」「シンメトリー」といった3つの項目で評価されます。それぞれどのように評価されるのか、順番に見ていきましょう。

プロポーション

プロポーションは、ダイヤモンドの全体的なバランスを表す項目です。ダイヤモンドの高さや各部分のサイズ、比率や角度などを総合的に評価します。

例として横幅の広いダイヤは、深さが足りず光が反射しにくいため輝きが弱くなります。逆に深すぎるダイヤは、光が上に反射しないためきれいな輝きを保てません。

入り込んだ光が漏れなく上に反射し、強い輝きを放つダイヤモンドが高く評価されます。

ポリッシュ

ポリッシュは、ダイヤモンド表面の研磨状態を調べる項目のことです。プロポーションのような天然の要素とは異なり、職人の研磨・カット技術に左右される項目です。

研磨の精度が低いダイヤモンドですと、光の反射が乱雑で鈍くぼやけたり白濁して見えたりします。一方仕上げが良く研磨の精度が優れていると、ポリッシュが高く評価も上がります。

どんなにプロポーションの良いダイヤモンドでも、ポリッシュが不十分ですと表面反射が弱く、直線的な輝きが強く出ません。ダイヤモンドの輝きを出す上で、ポリッシュも重要なポイントです。

シンメトリー

シンメトリーとは、ダイヤモンドの対称性を表す項目です。「真円かどうか」「ファルセットの先端が合うか」「テーブルが八面体か」などを検査し判断します。

ダイヤモンドのカットの評価は、「プロポーション」と、ポリッシュ・シンメトリーの精度から判断する「フィニッシュ」によって決まります。そのためシンメトリーの評価が良いと、他の評価要因も高いレベルで保てて、カットの評価が良くなります。

ダイヤモンドのグレード「クラリティランク」

クラリティランクは、ダイヤモンドの透明度のことです。ダイヤモンドの内包物や傷、量や位置などから評価しています。具体的なランクと判断基準について、以下の表にまとめました。

クラリティランク 概要
FL(フローレス ) インクルージョンや傷が見つからない
IF
(インターナリー・フローレス)
表面に若干の傷あり
VVS1/VVS2
(ベリー・べリー・スライトリー・インクルーデッド)
10倍拡大でインクルージョンの発見が困難
VS1/VS2
(ベリー・スライトリー・インクルーデッド )
10倍拡大でインクルージョンの発見がやや困難
Sl1/Sl2
(スライトリー・インクルーデッド)
10倍拡大でインクルージョンを発見できるが、肉眼では困難
I1/I2/I3
(インクルーデッド)
肉眼でインクルージョンや傷を見つけられる

インクルーデッドから肉眼で確認できるレベルになり、白い傷のようなものや黒い点のような内包物を見つけられます。

なお、ダイヤモンドの最高品質は「D(カラー)」「Excellent(カット)」「フローレス(クラリティ)」の3つがそろったものです。しかしフローレンスは一般市場に出回らず、ジュエリー業界でもほとんど見かけないほど希少性が高くなっています。

ダイヤモンドのランクによる買取価格への影響

同じ大きさのダイヤモンドでも、カラーやカットなどが総合的に評価され値段が変わります。例として、カラットのレベルが高くともクラリティが低ければ買取価格は落ちますし、場合によってはその逆もありえます。

自分で判断できるものではないため、買取専門店で査定してもらうのがおすすめです。ただ買取店によって、価格差がある点に注意が必要です。

買取店ではダイヤモンドの相場と店舗ごとの利率から買取価格を決定します。店舗ごとに利率が異なる関係で、価格差が生まれるのです。

ある買取店では40,000円だったダイヤモンドが、別の買取店では45,000円という査定額がつくこともあります。そのため一度見積もりを出してもらって基準価格を把握し、その後複数の店舗で価格交渉するのも有効です。

買取大吉は無料で査定を受け付けています。価値を知りたいダイヤモンドがありましたら、気軽にお持ち込みください。

カラット数を基準にした買取相場

カラット数が0.1上がるだけで、買取価格は数万円ほど変化します。以下の表に「VVS1(カット)」「Excellent(クラリティ)」「D(カラー)」という条件で、カラット数を基準とした買取価格をまとめました。

カラット数 買取価格
0.3ct 43,000円
0.4ct 68,000円
0.5ct 125,000円
0.6ct 170,000円
0.7ct 250,000円
1.0ct 670,000円
1.5ct 1,100,000円
2.0ct 2,570,000円
3.0ct 5,250,000円

上記のように価格の変化が大きいため、カラット数はダイヤモンドの買取価格を決める上で重要な要素です。

買取価格の実例

ダイヤモンドが実際どのくらいで買い取ってもらえるのか、過去の買取例をもとに見ていきましょう。

項目 ダイヤモンド➀ ダイヤモンド② ダイヤモンド③
買取日 2020年1月 2019年7月 2019年3月
買取価格 958,000円 230,000円 210,000円
カラット D1.50ct D1.018ct D1.008ct
カラー D G H
カット VVS2 GOOD GOOD
クラリティ Excellent SI2 I2

上記は買取当時のデータで、現在も同等の価格とは限らないためご注意ください。

まとめ

ダイヤモンドは4Cという世界基準で評価されており、大きく分けて4つの要素から価値が決まります。高価な宝石で買取額が高額になりやすいため、売却を検討している場合は一度買取店で査定してもらうのがおすすめです。

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