目次
はじめに
ラボグロウンダイヤモンドを使ったジュエリーは、「シンカ(SHINCA)」・「エネイ(ENEY)」・「プライマル(PRMAL)」といったブランドで購入することが可能です。
では、ラボグロウンダイヤモンドとは、そもそもどういったものなのか。その特徴や販売価格などを紹介していきます。
ラボグロウンダイヤモンドとは?
ラボグロウンダイヤモンドの正式名称は、ラボラトリー・グロウン・ダイヤモンド(Laboratory Grown Diamonds)といい、英語を直訳すると「ラボ(研究室)で成長したダイヤモンド」となります。
つまり、世間一般的にいう合成ダイヤモンドということです。
しかし先行国であるアメリカでは「Laboratory Grown Diamond(実験室で成長したダイヤモンド)」もしくは「Laboratory Created Diamond(実験室で創造されたダイヤモンド)」という表記が浸透しており、略して「Lab-grown Diamond」もしくは「Lab-created Diamond」と呼ばれています。
一方で「Synthetic Diamond(合成ダイヤモンド)」・「Man-made Diamond(人工/人造ダイヤモンド)」・「Cultured Diamond(養殖ダイヤモンド)」の表記は使用推奨されていません。
アメリカではそれぞれのニュアンスが微妙に異なる為あえて新たなダイヤモンドとして浸透させジュエリー市場を盛り上げています。日本もその流れに沿って合成ダイヤモンドと一括りにするのではなく、ラボグロウンダイヤモンドという名称で販売しています。
ラボグロウンダイヤモンドと天然ダイヤモンドは同じ成分!?
天然ダイヤモンドは地中深くで生成されるのに対し、ラボグロウンダイヤモンドは地上(ラボ)で生成されます。
しかし、天然ダイヤモンドと生み出される環境が異なるだけで、成分と特徴は天然ダイヤモンドと完全に同じです。その為、モアサナイトやキュービックジルコニアなどの模造石・類似石とは全く異なります。
※モアサナイト:ダイヤモンドとは異なり価値や希少性はありませんが、硬度は然程劣らず、ダイヤモンドに劣らない輝きや透明度がある鉱石です。
※キュービックジルコニア:ジルコニアに酸化カルシウムや酸化イットリウム、酸化マグネシウムなどを混合し結晶化させた宝石です。
ラボグロウンダイヤモンドの生成方法とは?
ラボグロウンダイヤモンドの生成方法は2通りあります。
①HPHT(高温高圧法)
天然ダイヤモンドの生成環境を再現した方法。天然ダイヤモンドは地中深くのマントルで、高温・高圧条件下で生成されます。それに近い環境を人工的に作り出し、筒状の炭素に約55,000気圧・約1,400℃という条件で生成します。
②CVD(化学気相蒸着法)
大粒でクリアな輝きのダイヤモンドを作るのに適した方法。薄くスライスしたダイヤモンドを種としてダイヤモンドを層状に成長させるものです。
炭素を含有したメタンガスにマイクロ波のエネルギーを与えることによって、少しずつダイヤモンドを成長させます。化学的な不純物の種類と量を細かく制御できるので、純度の高い大粒のダイヤモンドの生成が可能となります。
ラボグロウンダイヤモンドの価格は?
ジュエリー品質のラボグロウンダイヤモンドはごくわずかです。ラボで生成されるとはいえ、天然ダイヤモンドができる同じ環境下や繊細な作業をして生成するので素晴らしい品質のラボグロウンダイヤモンドを大量生産できるわけではありません。
ラボ(研究室)ではあくまで成長を促す環境を整えているだけで、クオリティコントロールまでは至っていません。それゆえラボグロウンダイヤモンドの価格目安は天然ダイヤモンドの5割~7割です。
同じ価格でもラボグロウンダイヤモンドであればカラット数が大きく、不純物の少ないものが入手できます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。ラボグロウンダイヤモンドにより、日本だけでなく世界のジュエリー市場が大きく変化しました。しかし、依然として天然ダイヤモンドやそのほか宝石(ルビー・サファイア・エメラルドなど)の需要は高く、相場も上昇傾向にあります。
もし天然ダイヤモンドに特別こだわる理由がないのであれば、一度ラボグロウンダイヤモンドも検討してみてはいかがでしょうか。