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ピンク珊瑚ってどんな石?
サンゴは鉱物や植物ではなく、クラゲやイソギンチャクの仲間として知られています。その中で「サンゴ虫」と呼ばれており、海中の微生物によって生み出される「動物」のカテゴリに分類されています。主成分は真珠の外皮の部分と同じ炭酸カルシウムで、自然の中で長い時間をかけて少しずつ成長し、骨格部分を成型したものが「コーラル」になります。
また、今回の「ピンクコーラル」は主に宝石として用いられる希少な珊瑚で「宝石珊瑚」という別名も持っています。ピンクサンゴは、赤っぽいものから、白っぽいピンク色まで幅広く存在し、宝飾珊瑚の中でも最大の大きさになります。
ピンクサンゴの原木は、珊瑚の中でも最大級。高さ、幅ともに1mを超える巨大な原木も珍しくはありません。重量は何と40kgオーバー何てことも。また、粘り気のある珊瑚の為、加工がしやすく彫物に適しているため、日本では帯とめ、ブローチなど大きな装飾品が作られることが多くありました。
大きな原木が採取された場合には、原木のまま飾られることはもちろん、仏像などが直接掘られることもよくありました。また、ムラのない薄いピンクが単一色の珊瑚は「エンゼルスキン」、日本では「本ボケ」と言われ、高い評価のサンゴとされています。これらは現在は採取されておりませんので、大変貴重な品物といえます。
ピンク珊瑚の産地
珊瑚主な産出国や地域は「地中海」や「ハワイ沖」、「ミッドウェー近海」、「日本近海」が挙げられ、その美しい「ピンク」の色合いは様々あります。まだ日本近海ピンク珊瑚の産地は小笠原諸島、五島列島、沖縄周辺で採取されています。
水深200~500mのところに棲息しており、1mを超える大きさの珊瑚も採れる場合があります。その中でも特に鮮やかで淡い色合いのものは「桃色サンゴ」や「ピンクサンゴ」と呼ばれ、宝石市場で価値が高いものとして取引されています。
ピンク珊瑚の歴史
「珊瑚」は紀元前2万年前から人々に道具や宝飾品として重宝されていたと伝えられています。日本では奈良時代頃に中国との貿易でシルクロードを経由して地中海から持ち込まれたという記録が残っています。
その最初のサンゴが「レッドコーラル(赤サンゴ)」で、その当時の日本では「胡渡り」と呼ばれ、その美しいビジュアルからあっという間にその存在が広まったと言われています。
その後も日本人に好まれていたのは「地中海の赤サンゴ」でしたが、海外の珊瑚商人たちは、日本近海で採れる淡い色合いの「桃色サンゴ」の美しさに目をつけました。この桃色珊瑚は主に宝石として使用されるものでとても価値が高いとされています。
この珊瑚を最初に発見したのは1800年頃の土佐藩。その当時「桃色サンゴ」はとても希少なものとして採ることや所持することを禁止していましたが、大変美しい見た目から幕府への献上品や海外との外交時の贈り物として重宝されていたようです。
このように儀式や宝飾品、生活の道具などに用いられてきた歴史のある天然のサンゴは約10年の長い期間を経て、ようやく1mmに成長すると言われています。その成長過程で蓄えられたパワーは計り知れないもの。
「サンゴ」は非常に強力な地球のエネルギーを秘めたパワーストーンだと言えるでしょう。パワーが強いというだけでなく、そのビジュアルが可愛らしいという点から女性に人気が高い石でもあります。
ピンク珊瑚状態によってどのくらい価値が違うの?
① 色
色についてですが、色むらが無く、単一色であるほど査定は高くなります。部分的にピンクや白が織り交ざったような珊瑚は安価になることが多いです。色ムラが少ない方高値が付きます。
② キズ(フ、ヒ、えくぼ)
サンゴは国内では古くから採取されてきた海の動物になりますが、お土産用の種類ではなく宝石としての取り扱いにおいては、「ヒ」の問題は欠かせません。サンゴの「ヒ」とは簡単に言えばひび割れを起こしているかどうかの判断になり、クラックとしてひび割れを起こしている部分が多いサンゴの場合は買取りを利用しても高額になることはありません。
当然ながら「ヒ」が少ないサンゴの場合は、素材を加工して宝石にした際にひび割れ部分の問題をクリアできますので価値は高くなることが一般的です。縦方向のひびになりますので、その部分が宝石に入ってしまうと美しさを発揮することが難しいので当然のチェックポイントになります。サンゴの価値を決める要因の中には「フ」の問題というものがあります。
日本国産品の特徴として赤サンゴを事例にするとある程度の透明度を保っている赤サンゴの中には、人間の骨のように内部に写り込みがあるタイプがあり、それを指しています。
表面は綺麗だったとしてもこの「フ」が出ているサンゴの場合は、宝石のように加工をする際、邪魔になってしまい、その部分を除外して加工する方法になることから、原木でお持ちの方のケースではマイナスポイントになることが一般的です。
ただし、買取り査定を受ける場合はお手持ちのサンゴのサイズなども影響をするものですので、加工可能な部分が多いという場合では大きな問題にならない可能性は十分に出てくることも天然故の判断基準です。キズについてはフ(珊瑚の骨軸部分)やヒ(ヒビ)やえくぼ(小さな穴)がないほうが査定額は高くなります。
宝飾品に関しては、地金の接地面や、裏面など、うまく白い部分を利用して加工されていることが多いですが、珊瑚そのものの価値を査定するため、査定は全体的に判断させていただいています。
③大きさ
大きさについては大きければ大きい方が高額になります。なぜ大きいものが高いかというのは単純に貴重だからです。珊瑚も元は天然の生物なので同じものは2つとありません。色がきれいで大きい物は自然界の中でなかなか生育されません。
また、小さな珊瑚を連ねたようなネックレス等は、加工した時に出た破片や、珊瑚の枝の端をより集めたものなのでそれ以上に加工ができません。逆に例えば帯どめのように使われたものであれば、珊瑚のルースに加工も可能です。
よって同じ重さでも大きい方が高価となります。
④形状
形状については、球体、カボッション、その他に分かれており、カボッションカットより球状に加工された珊瑚の方が高価取引されています。その他については、かまぼこ型や、ブローチ、カメオ、原木等多岐にわたり、製品としての価値を見出せるか、珊瑚そのものの原価価値をしてみるかで査定額が異なってきます。
➄サンゴの査定では産地や形状もチェックされる
かつての古い時代では日本の領海内で沢山の珊瑚が採取されてきましたが、後に乱獲の問題が浮上したり、人工的な自然破壊の問題が起こったりしたことにより、採取できるサンゴは減少傾向にあります。
現在ではサンゴを保護する活動が行われている一方で、養殖をしている生産者が存在しているように希少性は古い時代よりも高まっていることが現実です。査定では産地がチェックされますが、産地においても日本国内産に最も高い価値が付けられています。
主に日本の領土の太平洋側で採取されるサンゴは品質が良いサンゴが多い傾向にあり、地理的なことも影響をしており、チェック項目では日本が産地と判断されれば有利になることは間違いありません。
ピンク珊瑚のお手入れについて
珊瑚は長い期間美しさを保つことは出来ますが、有機物の為、保管状況や経年劣化等、保管方法やお手入れを損なうと変色したり破損したりします。もちろん査定価格にも大きく影響してきますので、きれいに保っていただけると幸いです。
サンゴはカルシウムを主成分としているため、汗や酸に弱い宝石です。ご使用後は適切なお手入れを行い、永く愛用出来る様にしましょう。既に光沢の無くなったものはご自分で研磨せず、必ずサンゴ専門店にご相談ください。
現在では、サンゴの耐酸強度を飛躍的に高めるPS加工とLSC加工がございます。ご使用後のお手入れが容易な事からも耐酸加工される事をお薦めいたします。まず、温泉やプールなどに入るときは必ず外しましょう。また、お料理をするときも不可です。
珊瑚の主成分は炭酸カルシウムなので、酸に弱い性質を持っています。弱酸性の石鹸や洗剤、人間の汗やレモン汁なども天敵です。お手入れで水を使用した場合は、水分等除去した後、2~3時間自然乾燥させお手持の宝石箱などに保管します。
サンゴは多孔質な宝石なので水分を完全に取り除いたつもりでも表面に水気が残っているためです。保管場所は、全ての宝石に共通しますが、直射日光の当たらない場所に保管して下さい。数珠(正絹房の付いたもの)や鼈甲を伴う製品は、虫除けの為にも桐箱に保管される事が望ましいです。
また、宝石箱の中や保管場所となるヵ所には乾燥剤の使用は避けてください、サンゴは適度な湿度を必要とします。
ピンク珊瑚はこんなプレゼントにおすすめ
珊瑚はアクアマリン、ブラッドストーンと共に3月の誕生石とされています。その中でもピンク珊瑚は赤や血赤と比べ、柔らかい色合いと購入しやすい点で、一般的に重宝されています。海の生物である珊瑚がなぜ誕生「石」として扱われているのかには理由があります。
「ピンク珊瑚」は古来より、お守りや護符、儀式の道具として世界中で使用されていました。今でもその言い伝えや風習は多く残っており、その人を悪霊やマイナスのエネルギーから守ってくれる強力なエネルギーを持っていると信じられています。
パワーストーンとしては家庭円満・子宝を高めてくれるものとして、重宝されています。出産祝いや、安産祈願などに送られてもよいかもしれません。
ピンクコーラルに伝わる意味
海から採取されることから、母なる海の雄大なエネルギーを持つと言われている「ピンク珊瑚」。その持ち主を取り巻くマイナスなエネルギーを取り払い、浄化してくれる作用があるとされ、「幸福」や「富」をもたらしてくれます。また、「珊瑚」は古来より、お守りや護符、儀式の道具として世界中で使用されていたそうです。
船乗りたちのお守り
海の海難事故を避けるための船乗りたちのお守りとして、ヨーロッパでは自分の子供を守るお守りに重宝されていたようです。他にもインドでは悪霊から身を守るお守りにされていたと伝えられています。
不老長寿のお守り
日本や中国では「七宝」のひとつに数えられる宝石で、「不老長寿」のお守りとして崇められてきたそうです。そのほかにも「サンゴ」はその持ち主を海のように広く優美なエネルギーで包み込み、「創造力」や「直感力」を高めてくれます。
海がすべての生命の生みの親と言われているように海から生まれた「ピンクサンゴ」はその持ち主の創造性に働きかけ、豊かな感性を与えてくれる効果も期待されています。
緊張をときほぐす効果
自己に対する「自信」や「精神の安定」にも効果があり、緊張の緩和や穏やかな気持ちにさせてくれることから「リラックス」へと導いてくれると言われています。
そのため気持ちに余裕が生まれ、他者に対しても優しい気持ちで接することができ、対人関係をより良好にしてくれるはずです。その結果、大切な人や家族関係が円満になり、皆が幸福になることができるでしょう。
まとめ
ピンク珊瑚はとても柔らかなピンク色で、リング、ネックレス、彫刻品、宝飾品等様々な用途で用いられます。大きな原木が育成されるため、流通量も多いので血赤珊瑚や赤珊瑚に比べると査定は弱いですが、決してお値段がつかないものではありません。
まずは査定にお持ちいただき、現在の価値を確かめてみてはいかがでしょうか?お家で眠ったままになっているお品物を次に大切に使って下さる方へのお手伝いを「買取大吉」がさせていただきます。是非お気軽にお問い合わせやご来店ください。