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色んな持ち方で楽しめるエルメスのリンディ

色んな持ち方で楽しめるエルメスのリンディ

エルメスのリンディは2006年に登場した、エルメスとしては比較的新しいモデルのバッグです。デザインとしても特徴的な持ちやすいハンドルや、くったりしたカジュアル使いしやすいデザインで、登場以来とても人気が高いモデルです。この記事ではそんなリンディの魅力に迫ります。

ジャン=ポール・ゴルチエのエルメス

リンディは2006年、ジャン=ポール・ゴルチエがエルメスのディレクションを担っているときに生まれ、エルメスの2007年春夏コレクションで初めて発表されました。ジャン=ポール・ゴルチエは1980年のモードを象徴するデザイナーで、シャネルとは異なるアプローチでマリンボーダーをモードに昇華し、「コーンブラ」として知られるマドンナの衣装をデザインしたデザイナーでもあります。自身のブランドが駆け出しのころにはオンワード樫山がバックアップしていたこともあるため、日本とも距離の近いデザイナーです。的確なラインを描く高いクチュールの技術と、ユーモアのセンスが光るウィットの効いたデザインが特徴です。エルメスでは2004年から2010年までアーティスティックディレクターとしてクリエーションを手掛け、エルメスのプレタポルテにユーモアと色気を持ち込みました。リンディの他にもバーキンを横長にして、ハンドルを肩掛けできるようにした「ショルダーバーキン」もゴルチエによるものです。

ハンドバッグの持ち方を再解釈したバッグ

実はリンディのデザインに関わった重要人物がもう一人います。それはリンディの特徴的なハンドルデザインを生み出したデザイナー、フレデリック・ヴィダルです。フレデリック・ヴィダルは、一般的なハンドバッグはハンドルに腕を通した状態だと、バッグのボディが体にぶつかることに着目し、この問題を解決できるデザインを構想しました。最終的に、この新しいハンドバッグには、リンディを他のハンドバッグと差別化する、いくつかの重要なディティールが備わりました。まず最も注目に値するのはハンドルの位置です。よくあるハンドバッグの構造では、ハンドルがバッグ本体と平行になるように配置されていますが、リンディのデザインではハンドルがボディに対して垂直に配されました。このデザインはバッグを腕に通した時に、バッグのボディが自然に持つ人に添うようにデザインされたものです。さらにこのハンドルを活用できるよう、ヴィダルはハンドルとハンドルをつなぐショルダーストラップを追加し、肩掛けもできるようにしました。

これらの象徴的なディティールに加えて、ダブルジップとクルードセルを組み合わせたユニークなフラップ開閉も特徴的です。上部がぱっくり開くのでしまいやすく取り出しやすいのも魅力的です。トートバッグとしてもショルダーバッグとしても使える機能性と多用途性により人気があります。ユニークなデザインは、バーキンバッグやエルメスのケリーバッグよりもくたっとした、カジュアルな印象で日常使いにぴったりです。

エルメス リンディのサイズと特徴

エルメスのリンディは20cm、26cm、30cm、34cm、45cmなどサイズが豊富です。20cmの「ミニリンディー」は昨今のマイクロバッグのトレンドも相まって特に人気があり、中古市場でも見つけるのが非常に困難です。ミニリンディには長めのストラップが付いており、ショルダーバッグではなくクロスボディバッグとしても使えます。エルメスリンディバッグには、取り外し可能なショルダーストラップと2つの外側ポケットが付いています。このエルメスバッグのデザインは快適さと機能性を際立たせています。エルメスリンディは、クラッチバッグのようにも、ショルダーバッグのようにも、様々な持ち方で持つことができます。またバッグ内部には仕切りがないので、色々詰め込む派の方に向いています。

エルメス リンディの色と素材

リンディには、トリヨンクレマンスやスイフトなどの柔らかく手に馴染むような牛革を主軸に、様々なカラーで展開されています。ただし、注目すべき特別なバリエーションが多数あります。クロコダイルやオーストリッチなどのエキゾチックレザーや、ヴェルソ、エクラ、トレサージュ ドゥ  キュイールなどの特別なコレクションは特に市場に出回りづらく、高額で取引されます。

限定版リンディ

リンディ ヴェルソは、外と内で異なる配色がされているのがポイントで、コントラストの効いた配色で、ポップな印象を与えています。リンディ エクラは、ショルダーストラップの裏側やハンドル、バッグの底など、バッグの忘れ去られがちな部分に明るい差し色が施されているのが特徴です。トレサージュ ドゥ  キュイールは、ショルダーストラップに見られる編み革(=Tressage)が特徴です。また、エルメスのウィメンズのクリエイティブディレクターのナデージュ・ヴァネ=シビュルスキーの手による「リンディ タッチ」も記憶に新しいです。リンディタッチはストラップやジップのツマミにクロコダイルレザーを使った、レザーの多様性が贅沢なアイテムです。

まとめ

エルメスの人気バッグ、リンディについて紹介しました。リンディはゴルチエがエルメスのディレクションを手掛けている2006年に誕生し、その後もカジュアルな見た目と、様々な持ち方で使える使い勝手の良さが魅力のバッグです。

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