エルメスの歴史
エルメスが誕生したのは、今から遡ること180年以上前の1837年です。初代創業者となるティエリー・エルメスが高級馬具を製作する工房をパリ9区に開いたところから歴史がスタートします。
1892年には、今もエルメスを代表するバッグである「ケリー」や「バーキン」の原型とされる、「オータクロア」が発表されましたが、当時は馬の鞍を収納するためのサドル・バッグだったと聞けば、驚く方も多いのではないでしょうか。
現在のエルメスのようなラグジュアリーブランドとしての礎が築かれたのは、3代目を継いだエミール・モーリス・エルメスだと言われています。1920年頃には、ファッション界に大きな衝撃を与えることとなった「ボリード」が誕生します。世界で初めてバッグにファスナーを採用されたモデルと言われています。
当時の道路が現在のように舗装されておらず、その上を馬車で通るため、振動でバッグの身が飛び出してしまうことにあったことからファスナーの発想が生まれたという背景がありますが、こうした常に高品質な価値を提供する姿勢が高く評価され、イギリス、フランス、ロシアの貴族御用達のブランドとして発展していったのです。
日本でも人気が爆発
今でこそ、日本でも人気の高級ブランドの1つとして名前が上がるエルメスですが、日本におけるエルメスの歴史は浅く、1964年に西武百貨店に代理店として入ったのが最初でした。
1970年代は既に人気だったルイ・ヴィトンやシャネルといったブランドと比べると知名度は低かったエルメスですが、1979年に丸の内に初の直営店舗がオープンすると、ついに人気に火がつきました。すべて職人の手によって生み出されている高品質に加え、1人1人の個性に寄り添ったオーダーに応えてくれる特別性が、「エルメス=働く大人の女性のステータス」という位置づけを確立していったのです。
そして、1984年には、ついに「バーキン」が世界的にリリースされ、バブル景気の後押しを受けた日本でも、ケリー、コンスタンスとともに、爆発的人気を博しました。また、バッグだけでなく、スカーフや香水、「アルソー」や「クリッパー」といった腕時計、Hをモチーフとしたアクセサリーやジュエリーなど、エルメスのアイテムを1つ持つだけで凛とした美しい女性になれる、そんな女性憧れのブランドへと浸透していきました。
エルメスアクセサリーの魅力
エルメスのアクセサリーはブランドとしての人気もありますが、身に着けた時の上品さも魅力の一つです。また、定番の古典的なデザインだけではなく、常に新しいデザインを生み出し続けていることも多くの人を惹きつける理由だと思います。ブランドが掲げる年間テーマをイメージして、以前から発売されているアイテムに新しくデザインを加えることは、珍しくありません。
ただし、そこにエルメスだけが持ち合わせる”デザイン性の高さ”や”気品”、”風格”が兼ね備わることで、一過性のトレンドにとどまらない魅力を感じることができるのではないでしょうか。
●シェーヌダンクル
1938年に、ロベール・デュマ・エルメスが船の錨の金具にインスピレーションを受け、そのデザインをもとにブレスレットを製作したことが起源となります。以降、デザインや素材などをアレンジしながら、エルメスのファッションジュエリーのアイコニックな存在として現在でも展開されています。
●コリエ ド シアン
20世紀はじめにエルメスは犬の首輪を製作し、その過程で猟犬をエレガントに守る為のデザインとして、スタッズ、鈴、プレシャスレザーを使用したものなど、様々なデザインを生みだしました。その中から、丸みを帯びたピラミッド型とリング付きのベルトを製作し、その後一切の無駄を省き、ブレスレットとして生まれ変わりました。これがコリエ・ド・シアンの起源となります。現在においては、ブレスレットだけでなく、リングやキーホルダーなどにもモチーフにされています。
●アッシュ(H)シリーズ
エルメスの頭文字”H”をモチーフにしたシリーズです。現行のデザインは丸みを帯びた”POP H(ポップ アッシュ)”というデザインですが、以前のモデルは四角い立方体のデザインでした。デザインの変更によって、より女性らしいモチーフとして生まれ変わっています。
●ケリー ブレスレット
ケリーバッグの金具をモチーフにしたブレスレットです。幅は細身で作られている為、腕に巻いた時に女性らしさが演出されます。
但し、今回、私がピックアップしたいのは、ヘアアクセサリーになります。ケリーやバーキンといったラグジュアリーなバッグを生み出すエルメスは、実にさまざまな作品を手がけていますが、ヘアアクセサリーのロカイユ(Rocaille)をご存知でしょうか。「H」の頭文字と高品質な自然素材を取り入れたロカイユは、大人のためのヘアアクセサリーです。
エルメスのロカイユですが、ヘアアレンジで活躍するマジェステと呼ばれるヘアアクセサリーになります。マジェステとは、バレッタとかんざしを合わせた様なデザインで、バレッタのパーツを髪の結び目部分に被せる様にして、かんざしスティックを差し込み使用します。オーバル型デザインの中央にはHERMESの頭文字「H」のモチーフが配され、2つのカラーがブレンドした艶やかな素材感が特徴的です。
そのロカイユは、バッファローホーンという水牛の角を使用しています。自然素材のバッファローホーンは一つひとつ色合いと風合いが異なるため、自分だけのオリジナルヘアアクセサリーとしてお勧めです。エルメスのシルクスカーフを幾重にも重ねてつくられたヘアゴムは、丸いポンポンデザインがとてもキュートで、バッグのチャームとしても可愛いです。是非エルメスのヘアアクセサリーにも注目して頂ければと思います。
最後に
エルメスというブランドには長い歴史と特異性があるため、エルメスに匹敵するブランドを作るのには何十年、何百年の積み重ねが必要です。しかし、職人技を生かして長く続くブランドを作りたい人たちは、日本にたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。その中で大切にすべきエッセンスは、エルメスから学べると思います。
アクセサリーを主に紹介しましたが、エルメスの魅力はまだまだ伝えきれていません。身に着けるだけでワンランク上になれる自信を持たせてくれるエルメスからこれからも目が離せません。「買取大吉」では店舗査定や出張査定、お見積りなど全て無料でご利用頂けますので、ぜひお問い合わせお待ちしております。