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エルメスコンスタンスの歴史
「エルメス」は、1837年にティエリ・エルメスがパリに高級馬具工房を開業したことが始まりでした。その後、自動車産業の躍進に伴う馬具産業の衰退という時代背景から、ファッションブランドとして転身した「エルメス」。その卓越した皮革製品の製造技術によりファッションブランドとしても確固たる地位を築いたのです。
そんなエルメスの中でも「コンスタンス」は特に歴史のあるバッグとして知られています。1969年の誕生以来、50年以上にわたって人々に愛されてきました。
コンスタンス誕生秘話!あのファーストレディも愛用していた?
「コンスタンス」誕生から2年前の1967年、当時のエルメス社長であったジャン・ルイ・デュマは新たなデザインを模索する中で新進気鋭の女性デザイナーCatherineChailletに白羽の矢を立てました。そして、「コンスタンス」発表と同年に誕生した彼女の娘の名前をとり「コンスタンス」という名前をつけたのです。
「コンスタンス」という言葉は、いつも変わらず普遍的で、自分らしくあること。そして忍耐、自信を意味します。「エルメス」の製品を象徴する気品の高さが名前からも伺い知ることができます。
そんな「コンスタンス」が一気に知名度が広げたのは、第35代アメリカ大統領であるジョン・F・ケネディの妻であるジャクリーン・ケネディ・オナシスが愛用していたことから。ファーストレディである彼女が「コンスタンス」を持ちメディアに映る姿は人々の憧れとなり、やがてエレガントで上質な大人の女性を象徴するバッグとして、絶大な人気を誇るようになりました。
そもそもコンスタンスってどんなバッグ?
「コンスタンス」の1番の特徴は、なんといってもバッグの正面に位置する「H」マークです。ブランドを象徴するシグネチャー「H」が、バッグの美しいクラシックでシンプルなフォルムと見事に調和しています。また「エルメス」を代表するハンドバッグ「バーキン」や「ケリー」と異なり、肩にかけて持つタイプの「コンスタンス」。
ショルダーストラップを伸ばした状態で斜めがけにして持つ持ち方と、ショルダーストラップを2重にして肩から掛けて持つ持ち方の2種類を使い分けて使用することが出来ます。いずれにしても肩からかけるタイプのバッグなので、コーディネイト次第ではよりカジュアルに持つことが可能です。
また、ショルダーストラップを2重にして肩から掛けるようにして持てば、フォーマルなコーディネイトにも良く合います。また、「コンスタンス」はフラップを開閉して出し入れするタイプのバッグです。内装は、中央に仕切りがあり両サイドにオープンポケットが備わっています。
荷物が整理しやすく、扱い易い構造となっていることも特徴の一つと言えるでしょう。
コンスタンスに相性のいい素材は?
ボックスカーフ
まず初めに「コンスタンス」と相性のいい素材の代表格として上がってくるのはやはり「ボックスカーフ」でしょう。きめ細やかな光沢感が特徴的な雄仔牛のレザーで「コンスタンス」のエレガントな雰囲気を更に引き立ててくれますが、ツヤ加工されている表面が少し傷つきやすいという点には注意が必要です。
エプソン
次にご紹介させていただくのは、これも2003年の登場以来高い人気を誇る「エプソン」です。型崩れしにくく、スレや傷にも強いため上品な印象の「コンスタンス」をデイリーシーンで使用することができるという特徴があります。
タデラクト
ボックスカーフと並び、コンスタンスと相性抜群な素材なのが「タデラクト」です。「タデラクト」の特徴は、ツヤ加工を施した光沢感のある表面です。上品な輝きがあるため「コンスタンス」をよりエレガントに演出してくれます。
アリゲーター
また、年数を重ねることで徐々に雰囲気が変わってくるので、変化の過程も楽しめる材質となっております。そしてなんといっても、ラグジュアリーな雰囲気を醸し出せるといえば「アリゲーター」でしょう。「ミシシッピワニ」と言われるクロコダイルの革を使用した高級素材。その名の通り、アメリカのミシシッピ川流域を原産地とするクロコダイルです。生産地が限定されているため、他素材よりも稀少性は非常に高いです。高級感溢れるアリゲーターのコンスタンスは、パーティシーンでの活躍が期待できますね。
サイズがいろいろあって、どれにすればいいかわからない!
代表的な4サイズ
コンスタンス24
最も定番なサイズである「コンスタンス24」。こちらのサイズ24はその大きさと収納力から、ショルダーを調節してハンドバッグとして使用する方も多く存在します。ちなみにショルダーの長さはダブルで約49cm、シングルだと78cmです。機能面も充実しており、財布・スマホ・手帳なども収納可能です。汎用性が非常に高いためファーストエルメスにピッタリのサイズと言えます。
コンスタンス18
次に「コンスタンス18」。こちらは「コンスタンスミニ」とも呼ばれています。「バーキン」や「ケリー」にも言えることですが、最近の流行では大きいサイズのバッグよりも、小ぶりの方が人気を集めています。スマホや折り畳み財布など必要最低限の荷物が収納できるコンスタンスミニ。ショルダーも調節できるため、様々なコーデやシーンに適用できます。
コンスタンスミクロ
ショルダーバッグというよりも、ポシェットのような雰囲気をもつのが「コンスタンスミクロ」。「コンスタンス14」や、「ミニミニ」とも呼ばれています。
コンスタンスエラン
コンスタンスバッグの中でも特にコンパクトなサイズを誇るこちらのアイテム。収納力は他のサイズに劣るもののコーデのアクセントになるなど、ファッション性の高いサイズとなります。長方形のようなフォルムをしたタイプは「コンスタンスエラン」。
通常の「コンスタンス」は四角形のフォルムをしているため、コインケースや折り畳み財布などコンパクトなアイテムしか収納できませんでした。ですが「コンスタンスエラン」は横幅が大きいため長財布などのアイテムも持ち歩けるようになります。ショルダーの長さも調節できるのでシーンに合わせた使い分けが可能となります。
まとめ
「コンスタンス」の歴史や、素材・サイズ展開などについて詳しく解説させていただきました。そのデザインは名前の由来にもあるように普遍的で、シンプルかつエレガントな印象を与えてくれます。さらに素材やサイズを組み合わせることでカジュアルなデイリーシーンやフォーマルなパーティシーンなど様々な場面で幅広く活躍することができます。
そういった普遍的でありながらも様々な表情を見せてくれる「コンスタンス」であるからこそ、誕生から50年以上たった今でも人々の心を引き付けるのではないでしょうか?
「バーキン」「ケリー」と並び入手困難とされる「コンスタンス」に今後もし出会えることがあれば、ご購入を検討されてはいかがでしょうか?