インフレとは?
インフレとはインフレーションを略したもので、物の値段が上昇する状態を指します。インフレと聞くと「物の値段が高くなる事だから悪だ!」と思っている方も多いと思いますが、それは間違いです。インフレとは需要が供給を上回っている時に起きる現象で、高い値段でも欲しいと思う人が多いから値段が上がっているだけです。
例えば、経済が好調で仮に給料が2倍、物の値段が1.5倍になっても大きな問題にはなりません。また、値段が上がるという事は生産側の取り分も増えるという事です。そのため、経済の循環が促進され更なる発展が見込まれます。
つまり、インフレとは経済が好調の時は自然に起こる現象であり、インフレそのものが悪というわけではないのです。では、なぜインフレにそのようなマイナスなイメージがついているのかというと、インフレにもいくつか種類があり、悪いインフレが存在しているためです。
インフレの種類
インフレは大きく分けると2つのタイプがあります。商品を必要とする人が増えたことによって発生する「デマンド・プル・インフレ」と、原材料の値上がりや商品を作るための費用が上がることによって発生する「コスト・プッシュ・インフレ」の2つです
デマンド・プル・インフレ
デマンド・プル・インフレは好景気による需要の増加などが要因となり、起こるインフレです。日本ではバブル崩壊前の状態がこのデマンド・ブル・インフレでした。この時は企業の業績もよく給与も上がり、好景気によって株価もどんどん上昇し、それに比例するように現物や投資信託などの株価も上昇しました。
コスト・プッシュ・インフレ
コスト・プッシュ・インフレは景気の良し悪しに関係なく起こる可能性のあるインフレです。コスト・プッシュ・インフレは原油や鉄、燃料などが値上がりすることによって起こるインフレです。現在起こっている値上げラッシュもウクライナ・ロシア間の戦争に起因した原材料の高騰が発端のなっているコスト・プッシュ・インフレになります。これ以外にも1970年代に起こったオイルショック時も同様にコスト・プッシュ・インフレが起こっています。
このインフレの厄介な所は、供給サイドの要因によるインフレであり、輸入物価の上昇などその原因が自国に収まらない場合は、対策が比較的難しく、自国の景気に関係なく起こってしまう点です。つまり、景気後退(停滞)で賃金が上がらないにもかかわらず物価が上昇するスタグフレーションといわれる状況になり、消費者としてかなり厳しいものであるといえます。現状の日本のインフレもこのスタグフレーションに近いものになっているといえます。
インフレヘッジとは?
インフレヘッジとはインフレーションと回避を意味するヘッジを組み合わせた造語で、インフレによる貨幣価値の下落による損失を回避するために、インフレにより価格の上昇が見込まれる金などの貴金属や不動産、株式などに投資することをインフレヘッジと言い、現金の価値が下がったとしても資産の目減りを防ぐことができます。株式の場合、各名目上の価格は上昇してもインフレによって企業の業績が悪化することも考えられるので、インフレ率以上の価格上昇が期待される資産としては疑問視されることもありますが、長期的には企業が保有する不動産価値の上昇や収入増などでインフレヘッジと考えることができます。
なぜ、金はインフレに強いのか
金は「有事の金」や「安全資産」と呼ばれているように、戦争や経済危機など地政学リスクが高まる際に価格が上昇する傾向があります。また、金は世界共通で価値が決められており、世界中のどこでもほぼ同等の価値で取引されている資産になります。例えば、インフレなどの影響によってその国の通貨の価値が10分の1に暴落した場合、1,000万円の預金であれば額面上は1,000万であっても海外では100万円分の価値にしかなりませんが、金であれば価値が変わらなくなるのです。そのため、金をはじめとした現物資産はインフレに強いといわれています。
まとめ
金は保有しても金利や株式配当といった利息という恩恵を受けることはありません。インフレなどに強く価値が0にならないというのは資産として魅力的といえます。また、金は地金を買う以外にも純金積立や金ETFなどの少額からの投資が可能な投資方法があります。この機会に金投資をご検討してみてはいかがでしょうか。また、現在の金相場は高騰しており、売り時といえます。「買取大吉」では金・貴金属の買取を強化しており、貴金属を幅広く買取しております。査定やご相談は無料で行っておりますので是非一度お近くの「買取大吉」までご来店ください。