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金張り加工(GF)とメッキ加工(GP)はなにが違う?
金の品位や種類を表すために彫られている刻印ですが、その刻印のあとにGFやGPと施されているものを見たことはありませんか。これらの刻印が表記されている場合、その金製品は純粋な金製品ではなく、金を用いた表面加工しているという事です。
金張り加工(GF)
GFはGold Filledの頭文字をとっており、金張り加工といわれる処理がされています。金張り加工は薄い金の板を巻いて、金の層をつくる加工方法です。この金張り加工はメッキ加工より手間も金の量も必要になるため、高価になる傾向があります。
メッキ加工(GP)
GPはGold Platedの頭文字をとっており、電気処理で金属の表面に薄い金の膜をつける加工です。金の美しい見た目や、耐腐食性を元の金属製品に付与することが可能で、費用もかからないため、人気があります。
金張り加工について
GF加工のやり方
GF加工は硬ろうクラッド法と呼ばれており、被覆材(金張りの場合は金)と真鍮などのベースメタル(母材/芯になる金属)より融点の低い硬ろうを間に介在させ熱と圧力を用いて貼り合わせる方法で作ります。この方法をする事により、金の層とベースメタルがずれたり、剝がれてしまうリスクをなくしています。
GF加工の条件
金張り加工されている製品の呼び方には複数あり、被覆材であるソリッドゴールド(金合金)の含有量が製品重量の5%以上の場合のみGF加工として認められます。また、ソリッドゴールドの含有量が製品重量の5%未満の場合は。ロールドゴールドプレート(RGP)と呼ばれる金張り加工になります。
悪質な金張り加工の商品に注意!
金張り製品は金メッキと異なり、質感や色味が通常の金合金製のものとほとんど変わりません。そのため、それを悪用して商品が海外などでは横行しています。このような製品を完璧に見極めるのは難しいですが、簡単に出来る見分け方をご紹介します。
刻印を見る
一番お手軽に出来る方法で、金製品に施されている刻印を見るというものがあります。刻印の表記に上述したようなGFやGPがついている場合は金張り・金メッキ加工がされているという事になります。もちろん刻印がないものだったり、わざと違う刻印をされている場合はこの方法ではわかりませんので、刻印を鵜呑みにはしないようにしましょう。
実際に手に持って重さで判断する
金は金属の中でも比重がとても重いため、同じ質量の鉄の倍以上の重量になります。そのため、金製品は小さなものであっても、ずっしりとした重さを感じます。したがって明らかに軽い物は金メッキや金張り加工の可能性が非常に高いといえます。しかし、悪質な物になると、金と比重の似ているタングステンなどの金属をベースメタルにし厚く金張りをすることで、ほとんど見分けのつかないものまで出てきているようなので注意が必要です。
磁石を近づけてみる
金は磁石にくっつくことがありません。純金はもちろんK18などにする際の割金につかう銅や銀も磁石に反応しない金属になります。そのため、磁石を近づけた時にくっつくようであれば金メッキや金張り加工であるといえ、少なくとも純金の可能性は100%ないといえます。
金張り加工をしたものを売却する事はできるか
金張り製品は純粋な素材としての金の価値にはなりません。そのため、貴金属としての買取は難しいといえます。しかし、ブランドや付属している宝石の価値によっては売却することも可能です。特に金張りの場合には査定額に少し上乗せすることも可能です。金かメッキかわからない場合でも、買取店などでは比重計や試金石を用いて金を判別することができます。「買取大吉」でももちろん判別することが可能です。査定・ご相談は無料で行っておりますので是非一度ご来店ください。
まとめ
メッキというと、あまり良いイメージはないと思いますが、金メッキは、コストをあまりかけずに金特有の美しい見た目や優れた性質を付与することのできる素晴らしい技術です。金メッキの特性を理解し、手軽に楽しめる金製品として金メッキの商品を所有してみてはいかがでしょうか?