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第二次大戦後の世界金融の地盤を築いた、金ドル本位制

第二次大戦後の世界金融の地盤を築いた、金ドル本位制

世界の貨幣システムは、近代の金本位制に始まり、現在の変動相場制に至ります。金本位制は世界恐慌とともに廃止され、戦後のブレトンウッズ協定によって金ドル本位制が世界的に採用されます。1971年にブレトンウッズ体制は崩壊し、変動相場制に移行しますが、ブレトンウッズ会議によって発足した世界的な金融機関は今でも世界経済において重要なタスクを担っています。この記事では現在の市場システムの源流ともいえる金ドル本位制について紹介します。

金ドル本位制とは

金ドル本位制とは、各国通貨と米ドルの交換比率を一定に保つ固定相場制とし、米ドルを唯一の金との兌換紙幣とするという仕組みです。このシステムは、1944年7月にアメリカ・ニューハンプシャー州ブレトンウッズで開催された、連合国国際通貨金融会議で決議されたものです。その為、この会議によって決定された協定をブレトンウッズ協定と呼び、ブレトンウッズ協定によって制定された金ドル本位制は、開催地の名前をとって「ブレトンウッズ体制」とも呼ばれます。

45か国を代表する約730人の代表者がブレトンウッズで会合しました。効率的な外国為替システムを構築し、世界大戦の遠因となった為替切り下げ競争を防ぎ、国際経済の成長を促進すること、それがブレトンウッズ協定と金ドル本位制に求められた目標でした。ブレトンウッズ協定は、国際通貨基金 (IMF)と世界銀行という2つの重要な組織も創設しました。ブレトンウッズ体制は1970年代に終焉を迎えますが、IMFと世界銀行は現在も国際通貨流通の強力な柱であり続けています。

ブレトンウッズ会議自体は3週間にわたり開催されましたが、その準備にかんしては数年にわたって行われていました。ブレトンウッズ体制の主要な設計者は、有名な英国の経済学者ジョン・メイナード・ケインズと、米国財務省の国際主任エコノミスト、ハリー・デクスター・ホワイトでした。ケインズの希望は、清算連合と呼ばれる強力な世界中央銀行を設立し、バンコールと呼ばれる新しい国際準備通貨を発行することでした。ホワイトの計画では、融資基金の設立と米ドルのより大きな役割を想定していました。結局、ホワイトの構想を軸に両社からアイデアを取り入れたものとなりました。

ブレトンウッズ体制が完全に機能するようになったのは1958年のことでした。金ドル本位制が施行されると、金1オンス=35米ドルと交換できることを定め、各国の通貨と米ドルの交換比率は固定されました。ブレトンウッズ体制のすべての国は、為替変動を平価(アメリカと他の国との貨幣の価値の比)の上下1%以内に抑えることとする固定相場制に合意しました。各国は、必要に応じて米ドルを売買することによって固定相場を監視および維持する必要がありました。したがって、ブレトンウッズ体制は、国際通貨為替レートの変動を最小限に抑え、国際貿易の安定を助けました。外国為替がより安定したことも、世界銀行からの国際的な融資と助成金の支援が成功した要因でした。

IMFと世界銀行

ブレトンウッズ協定により、「IMF」と「世界銀行」という2つの国際機関が創設されました。1945 年12月に正式に導入された両機関は、現在でも国際的な資本融資と国際交易活動の重要な柱として世界的に機能しています。

IMFとはInternational Monetary Fund、つまり国際通貨基金のことで、為替レートを監視して国際為替市場の安定を図り、金融支援を必要としている国へ一時的な資金貸し出しも行います。IMFには 190の加盟国があり、現在も世界の通貨協力を支援し続けています。

世界銀行は、第二次世界大戦によって物理的および財政的に荒廃した国々に援助を提供するための資金を管理するために設立されました。世界銀行は、政府への融資や助成金を通じて、これらの取り組みの促進を支援しています。

金ドル本位制の崩壊

1971年、米国の金の供給量が、流通するドルの量を十分にカバーできないことを懸念したリチャード M.ニクソン大統領は、金に対する米ドルの価値を下げました。さらにその後、彼はドルの金への兌換性を一時的に停止すると宣言します。そして1973年までに、ブレトンウッズ体制=金ドル本位制が終焉を迎えます。そうして世界各国は、国の貨幣価値を金の価格に固定することを除いて、通貨の交換協定を自由に選択できる変動相場制となりました。

変動相場制では、中央銀行が自国の通貨を売買して為替レートを調整します。これは、不安定な市場を安定させたり、レートを大幅に変更したりすることを目的としています。G-7諸国(カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、英国、米国、そして日本)などの中央銀行のグループは、為替安定のための市場介入で協力することがよくあります。しかし介入はしばしば短期間であり、常に成功するとは限りません。中央銀行はまた、金利を上げたり下げたりして、投資家の国内への資金の流れに影響を与えることで、通貨市場に間接的に介入することもできます。

まとめ

ブレトンウッズ協定は、世界の金融史において依然として重要な出来事です。国際通貨基金と世界銀行に設立された2つのブレトンウッズ機関は、第二次世界大戦後の世界の再建を支援する上で重要な役割を果たしました。ブレトンウッズ協定と金ドル本位制は、1940年代半ばから1970年代初頭まで続いた集合的な国際通貨交換体制を作り出しました。ブレトンウッズ体制は1970年代に崩壊しましたが、IMFと世界銀行は、国際通貨の流通にいまなお大きな影響を与えています。

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