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希少なプラチナが金より安いのはなぜ?プラチナの価格推移について解説します

希少なプラチナが金より安いのはなぜ?プラチナの価格推移について解説します

金とプラチナはどちらも希少な貴金属として高値で取引されており、その安定性から工業製品やアクセサリーなどに利用されています。今回はその2つについて触れながら、プラチナの今後の価格推移についてご紹介していきます。

プラチナと金の買取相場

プラチナと金はどちらも、貴金属として高価格で取引されており、アクセサリー等の宝飾品や車、パソコン、スマートフォンといった工業製品にも用いられます。またプラチナは、レアメタルと呼ばれる希少金属のひとつです。どちらも空気中や水中といった一般的な環境下で酸化しないといった同一の特性を持っています。

貴金属の取引相場はその品位(純度)によって異なり、純金、純プラチナそれぞれの現在の相場は金が7,700~7,950円、プラチナは4,300~4,650円程度で取引されています。(2022年12月現在の税抜価格基準)

プラチナは金よりも希少

プラチナよりも金の方が相場が高いという事は、金の方が希少?と思う方もいるかもしれませんが、そんなことはありません。希少価値という点ではプラチナの方が圧倒的に希少な鉱物といえます。金の採掘量は有史以来の合計量で約18万トンといわれています。これはオリンピックプール約3杯分に相当する量です。一方、プラチナは有史以来の合計でも6,000トン程度といわれており、オリンピックプールに例えると1杯目の足首が浸かるかどうかの高さにしかなりません。

また、現在の年間採掘量も金は約3,000トンといわれていますが、プラチナは200トン未満しか採掘されておらず、地球上に残っている埋蔵量もプラチナの方が圧倒的に少ないといわれています。これらの事から、希少性という意味では金よりもプラチナの方が圧倒的に高いといえます。

なぜ価格の逆転現象が起こった

物の価格は需要と供給のバランスによって決定し、基本的に希少価値が高ければ高いほど、価格が上昇します。実際に、2015年以前は金よりもプラチナの方が相場が高かったのです。ではなぜ金よりも希少なプラチナの方が価格が低いという現象が起きているのでしょうか。それは、金とプラチナの利用用途の違いによるものといわれています。

金の需要はアクセサリーなどの装飾品や投資、資産保護の目的で保有する割合が多いですが、プラチナは金に比べそれらの需要よりも自動車などをはじめとした工業製品の触媒として利用される割合が6割程度を占めています。そのため、安定した需要のある金とは異なり、プラチナはどうしても工業面での需要によって左右されやすく、2015年頃に自動車の排ガス規制をきっかけに相場の逆転現象が起き、現在もそのまま金の方が相場が高くなっています。

これからのプラチナ相場の予測

プラチナ相場のこれからの推移を予測していくうえで重要なのは、今後世界の工業がどのように動いていくかという事が重要になっていきます。大きな要因として2つの要素を紹介します。

水素生成装置の需要

現在、世界各国で脱炭素に向けた取り組みがされ始め、新しいエネルギーとして、水素に注目が集まっています。プラチナは水素生成装置に利用されるため、水素生成装置の需要が高まれば必然的に需要が高まり、プラチナの価格が上昇します。そのためこれからの脱水素に向けた世界の動きが重要になっていきます。

燃料電池車の普及

現在、先進国では数十年以内にガソリン車やディーゼル車の販売を禁止し、燃料電池車などに移行していこうという動きを見せています。日本でも、経済産業省は2030年半ばを目標に販売する新車を全て電動車にするという計画を立てています。燃料電池車には従来の車よりも多くのプラチナを使用するため、燃料電池車の製造が本格的になる2020年代後半にかけ、プラチナの相場上昇は確実視されています。

以上の理由から今後のプラチナの需要は上昇していくと考えられており、その希少性から考えるとプラチナの相場は今後上昇していく思われます。

まとめ

プラチナは現状、金に比べて価格が安く投資目的としても金よりもマイナーな存在となっています。しかし、これからのプラチナの需要を考えていくと、これから価格が大きく上昇する可能性が高いと言えるのではないでしょうか。金の代わりにプラチナを買ってみることを考えてみてはいかがでしょうか。

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