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K10とはなにか
K〇〇とは金の品位(純度)を表すもので、24分率で表されています。つまりK10は全体の42%が金、残り58%が別の金属で構成されている金合金を表します。そのため、K24(純金)と比べて安価で様々な色合いのカラーゴールドをつくる事ができるため、より気軽に金製品を楽しむための手段として、K10のアクセサリーが多数登場しており、現在人気が上昇しています。
K10アクセサリーのメリット
価格の安さ
やはり一番の魅力は値段の安さかもしれません。K10アクセサリーは上述したように高価な金が42%しか含まれていません。そのため純金のアクセサリーに比べてかなりリーズナブルに金アクセサリーを楽しむことができます。
カラーゴールドの豊富さ
カラーゴールドは金に割金を混ぜることにより、その色合いをつくります。K10アクセサリーは割金の割合が多いため自由度が高く、同じ種類のカラーゴールドであっても比率によって微妙に色合いを変えることができ、様々な色合いのカラーゴールドを楽しむことが出来ます。そのため、色違いのペアリングなどにもオススメです。
硬度があるので普段使いでも安心
純金は硬度が低く、人間の爪でも傷がついてしまうほど柔らかい金属です。しかし、K10のアクセサリーは割金を多く含んでいるため、硬度が確保できます。そのため、細いリングなどでも変形する危険が少なく、日常生活のアクシデントによってどこかにぶつけてしまっても傷ついたり、へこんだりする危険性が少なく、普段使いのアクセサリーとして最適といえます。
細かな装飾やデザイン性が可能
K10アクセサリーは上述したように様々な色合いや細かな装飾をしても変形しない強度があるため、これらを活かしたデザインをすることができます。そのため、K18ではできなかった大胆かつ繊細なデザインのアクセサリーをつくる事が可能で品位の高い金アクセサリーにはない魅力となっています。
K10アクセサリーのデメリット
サイズ直しが難しい
メリットの所でK10は硬度があるといいましたが、この硬度は通常使いには大変魅力的なものになるのですが、サイズ直しや修理を行う際にはこの硬さ故、切断したりリフォームする際に本体が割れてしまう可能性も高く、サイズ直しやリフォームを断られてしまうケースや通常よりも高い工賃がかかってしまう事などがあります。
金属アレルギー
金属アレルギーは汗などが原因で金属から金属イオンが溶け出し、皮膚のタンパク質と結合することにより、身体が拒否反応をすることで引き起こされます。そのため、汗をかきやすい夏場は金属アレルギーによる皮膚トラブルがおこりやすい時期となります。アレルギー反応が出た場合は、速やかに医師の診断を受けましょう。また、心配な方は金属アレルギーのパッチテストを受けるなどし、自身のアレルギーについて知っておきましょう。
そんな金属アレルギーですが、金のアクセサリーは金属アレルギーにならないといわれています。たしかに、純金は金属の性質上、大変安定しているため、金属アレルギーになることがありません。しかし、割金に使われる銅やニッケルはイオン化傾向が高く、金属アレルギーを引き起こしやすい金属です。そのため、K10のアクセサリーでは金属アレルギーを引き起こす可能性が高く、注意が必要です。
錆びや変色
金属の錆びや変色は、金属が酸化や硫化することによっておこります。純金はイオン化傾向が金属中でもっとも低い金属といわれており、通常の方法で酸化や硫化することがない金属といえます。そのため純金は錆びたり変色することがありません。しかし、K10のアクセサリーには銀や銅、ニッケルなど他の金属が半分以上を占めています。そのため、その割金が酸化や硫化することにより、錆びや変色することがあります。
K10アクセサリーを長く使うために
金のアクセサリーは一般的に錆びや変色に強いものではありますが、K24以外のものは割金の影響で錆びや変色の可能性を0にすることはできません。そのため、輝きを長く保つためのポイントや変色、くすみがでた時のメンテナンス方法をご紹介します。
錆びや黒ずみの要因となるもの
汗や皮脂による黒ずみ
日常生活で着用しているとどうしてもついてしまうのが汗や皮脂ですが、これらは金の黒ずみの原因となります。特に割金に銀や銅などの金属に汗や皮脂がつくと、化学変化により酸化を引き起こします。
塩素の付着による黒ずみ
カラーゴールドの割金に用いられることの多い銅は、塩素にとても弱い性質があります。そのため、塩素系の漂白剤などを使用するときは、必ずアクセサリーを外しましょう。もしも塩素が付着してしまった場合は、すぐに水で洗い流してください。この黒ずみは特に落とすのが難しいので注意が必要です。
空気中の水分や酸素による変色
金属が酸化する原因で最も身近なものは水です。そのため、水分がつく毎にふき取るなどの対策をとりましょう。また、硫黄を含む温泉地などでは温泉に含まれる成分によって硫化が進み黒くなってしまうため、可能ならつけない、少なくとも身に付けた状態で温泉に入るのは控えましょう。
お手入れ方法
大切に使っていたとしても長く使っているとどうしても変色や黒ずみがでてしまうことがあります。そのため、自宅で簡単に出来るお手入れ方法をご紹介します。
用意するもの
柔らかい布、中性洗剤、毛先の柔らかいブラシ(柔らかい歯ブラシでも可)
お手入れ手順
① 柔らかい布で表面についている汚れを拭き取ります。この布は貴金属専用のクロスかメガネ拭きなどでも代用可能です。
② 中性洗剤を水で薄め、その中に様子を見ながら3分程度つけます。
③ 目立った汚れがある場合はブラシで軽く擦るようにしましょう。
④ 流水でよく洗い、柔らかい布で拭き取った後、しっかりと乾燥させて終了です。(中性洗剤や水分が残っているとそれが錆びや変色の原因になります)
このようなメンテナンス方法を行っても変色や黒ずみが改善されない場合は専門店にお願いして、プロにメンテナンスをしてもらいましょう。また、金属のみでなく宝石がついている製品に関しては宝石によっては洗剤などで洗う事が出来ないものもあるため、注意してください。
まとめ
金の価格高騰と各ブランドのデザイン力により、人気が高まっているK10アクセサリーはお値段も手ごろになりやすく、普段使いにピッタリです。サイズ直しや修理の問題、金属アレルギーがでやすいなどのデメリットはありますが、それ以上に魅力的なものといえるでしょう。今までK10のアクセサリーを避けていた方もこれを機に自分に合うK10アクセサリーを探してみてはいかがでしょうか。