試金石とは
試金石の材料
試金石は金の品質を調べるために用いることがある、石英系統の黒色の鉱物を指します。一般的に試金石として使われる鉱物は那智黒石が使われており、緻密な黒色で粘板岩であるという性質から試金石の材料として優れています。
試金石の歴史
試金石を用いて金の品位を調べ始めたのは江戸時代辺りではないかといわれています。現代では、X線でも金の品位を調べることができますが、江戸時代の両替所にはそのようなものはもちろん存在しません。そのため、この試金石を用いて、金の品位を調べていたそうです。その精度は今現在の技術で調べたものとほとんど変わらないばかりか、現在では正確な金の品位を調べるために硝酸などを用いて調べているが、そのようなものを使わず削れた色だけで判断していたというのだから、当時の両替商の技術の高さがうかがえますね。
試金石法のやり方
試金石法は金が持つ柔らかい性質と耐腐食性が強く、酸やアルカリに対して無類の耐性をもっている事を利用し、金の品位を調べる方法になります。
金を試金石に擦りつける
金製品を試金石に擦り付けて、試金石上に跡(条痕)をつけます。金は大変柔らかいため、この方法で跡がつきますが、純度が低かったり、メッキだったりすると金属の硬度が上がり、削り取れないことがあります。その場合、金ではない可能性があります。
試金棒と比較する
試金棒とよばれている、削り取られた金の色を見比べるための棒を用いて、先程と同じように条痕を試金石につけます。品位別に試金棒がありますので、試金棒の条痕と比較しながら純度を判断することができます。
硝酸をかけて比較する
より正確な金の真贋や品位を調べたい場合は硝酸を用いて調べます。試金石に付いた金の条痕と試金棒の条痕の両方に硝酸をかけて、反応を見比べることでも判断することができます。これは硝酸のもつ強い腐食性とそれに耐えることのできる金の性質を利用したものです。
正確な金の品位の判断は専門家に依頼しよう
試金石や試金棒はインターネットショップなどで簡単に手に入るようになっています。しかし、実際に正確な金の品位を調べようとなると、同じ力加減で金製品と試金棒を擦り付けたり、微妙な色の違いを見極めるのはかなり困難だといえます。また、硝酸に関しては第6類危険物にも指定されている劇物で、濃硝酸を入手するのには特殊な免許が必要になります。また、試金石を用いた方法は極少量とはいえ金を削る行為です。そのため、プロにお任せするのが安全かつ正確な判断を得られると考えられます。
まとめ
試金石を用いた金の品位測定は昔から続けられている由緒ある判断方法です。一方で、素人がなんとなくで判断するのは難しいという側面ももちます。「買取大吉」ではプロの鑑定士が多数在籍しており、品位不明の金製品であっても問題なく査定を行うことができます。ご相談のみ、無料査定のみでも歓迎しておりますので是非一度「買取大吉」までご来店ください。