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リスクを抑えた投資をしつつ、観賞用にもなる。金の延べ棒の魅力

リスクを抑えた投資をしつつ、観賞用にもなる。金の延べ棒の魅力

古くから人々を魅了してきた金ですが、装飾品はもちろん、その優れた性質から電子機器の部品にも用いられています。また、現在では投資商品としても人気を集めています。今回はそんな金の中でも金の延べ棒について少し掘り下げてご紹介いたします。

金の延べ棒とは?

一般的な金の延べ棒のイメージといえば、大きな金庫に積み上げられた台形型の塊ではないでしょうか。実は、金の延べ棒には種類があり、一般の人でも簡単に手に入れることができます。

金の延べ棒=金のインゴット

金の延べ棒と金のインゴットは同じものです。インゴットは英語表記(ingot)で語源は(in-got)となり、金属を型に注いでできた塊(鋳塊)を表し、国際的に認められている業者が厳しい基準のもとで作成したもので、主に保管や資産運用目的で取引されています。

金地金との違い

投資商品的な意味であれば金地金=金のインゴットの意味合いで使われることが多いです。しかし、金地金というのはあくまで金が個体の状態を示すものになるので、アクセサリーや形の崩れている金塊、純度の低い金も金地金となります。一方で金の延べ棒は品質の証明された純金ということになります。

金の延べ棒は純金の証明?

上述したように金の延べ棒は品質を証明されているものしか呼ぶことができません。その品質の証明を行っているのが下記機関になります。

LMBA

LBMA(ロンドン貴金属市場協会)は、地金の監督をしている専門業者で、世界の金地金取引の中心地であるロンドンで売買される地金を統括する業者です。LBMA公認の業者が製造した金の延べ棒には「Good Delivery Bar」の称号が与えられます。この称号は純度99.5%以上の含有率の他、形状や重量などにも規格が設けられており、さらには認定された専門保管業者と輸送業者によって正しく取り扱われるなどの厳しい基準をクリアして初めて与えられます。グッド・デリバリー・バーの称号を得た金の延べ棒は世界中で高い信頼を得ており、国内外を問わず、取引が可能となります。日本国内では東京商品取引所が純度99.99%以上のものを取り扱っており、こちらにも厳しい規格が設けられています。

日本で認められている企業

このような厳しい基準をクリアした企業が日本のブランドにも数社あり、「田中貴金属工業」、「三菱マテリアル」、「石福金属興業」、「徳力本店」、「松田産業」、「住友金属鉱山」、「日鉱金属」、「三井金属鉱業」がLMBAの基準を満たしている刻印をつけられます。そのため、金の延べ棒を購入する際はこれらの企業のものを購入すると安心です。

インゴットの精錬加工サービス

金のインゴットについて調べていると「インゴット精錬加工行います」こんなサイトを見たことがあるのではないでしょうか。目を疑うような怪しい内容ですが、じつはしっかりとしたサービスです。主に日本マテリアルで行われているインゴット精錬加工は1㎏のインゴットを100gのインゴット10個に分割したり、その他にも様々な重さのインゴットを小さなインゴットに分割するサービスです。

これは相続時に複数人で均等に分けたり、小さいインゴットで分割して保管する目的で行われる事が多いようです。日本マテリアルも上述したグッド・デリバリー・バーの称号を得た企業ですので安心してサービスを受けることが出来ます。

金の延べ棒の購入方法をご紹介

金の延べ棒を購入する方法にはいくつか種類があり、ここではそれらを紹介します。

金属メーカーの店舗で購入

1つ目の方法は上述したLMBAの認定を受けている金属メーカーが運営している直営店で直接購入する方法です。初めての購入であっても、店舗購入であれば、資産運用や投資に関する相談ができるので、金投資に慣れてない人には最適な方法といえます。

電話やインターネットで注文

2つ目の方法は金属メーカーや金の延べ棒を取り扱っている地金店へ電話やインターネットを使って直接注文する方法です。この方法は店舗に直接出向く必要がないため、簡単に行えます。金投資に慣れていてもう少し増やしたい時などに最適な方法といえます。

純金積立で購入する

3つ目の方法は純金の積立購入です。上述した2つの方法とは少し違い、企業と契約し、定期積立と同じように、月々に決めた額を入金することで、金を購入していく方法です。月々3千円程度でも始めることができ、貯金のような感覚で行えるため、人気があります。すぐに手に入るというわけではありませんが、ある程度の重量まで貯まると現物に交換することも可能です。

金の延べ棒で行う投資をご紹介

金の延べ棒は投資商品として注目を集めています。こちらにはどんなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

メリット

円安やインフレに強い

円の価値が低くなると、それに反比例するように物の値段が上がっていきます。通常の貯金ですと、円の価値が下がれば貯金額が同じだとしても、価値が下がります。しかし、金は実物資産になるのでインフレが起こった場合、金自体の値段も上昇していきます。そのため、価値が下がる事がありません。

価値が0になることがない

証券などのペーパー資産は、万が一その会社が倒産してしまった場合には価値が0になってしまいます。しかし、金の延べ棒は実物資産なのでその様な事にはなりません。また、世界共通で価値のある物になるので、海外での資産価値といった点でも優れています。

大きな損失を生みにくい

これはメリットともデメリットともいえますが、金は市場価値による価格変動があるとはいえ、他の投資に比べて価格変動は大きくありません。そのため、大きな利益を生むことも少ないのですが大きな損失を生むこともありません。

見た目が美しい

金は太古より人々を魅了してきました。そして金の延べ棒でもその輝きは健在で、見ているだけで嬉しい気持ちになります。これはペーパー資産ではあまり味わえないものといえます。

デメリット

保管や管理の必要性がある

金の延べ棒は実物資産になりますので、盗難や紛失のリスクを考慮しなければなりません。自宅に保管する場所の確保や、コストをかけて貸金庫などに預けるなどの対策が必要です。

利息や配当がつかない

金投資には、株式の配当金や債券の利子、預金の利息といったインカムゲインがありません。そのため、金の価値自体が上がらないと利益がでないことになります。

購入時に手数料(バーチャージ)がかかる

500g未満の重さの金の延べ棒を購入する際には、バーチャージとよばれる手数料を支払う必要があります。そのため、5gなどの軽い金のインゴットを購入するとその分割高になってしまいます。

購入にある程度大きなお金が必要

売買がしやすく、投資用として人気のある金の延べ棒は100gですが、近年の金価格の高騰を受けて、簡単に買うのは難しいといえます。インゴットとしての最小サイズ5gであっても、5万円程度の資金がかかり、バーチャージのかからない500g以上となると、400万円を超える金額になります。(2022年時点)

金の延べ棒の種類(重さ)はこんなにある

金の延べ棒には様々な重さがあり、一般的なものから国や銀行などが保有することを中心に作られている物まで様々です。

投資用にも用いられる一般向け

重さ     大きさ(縦×横×高さ)

・1kg     113×52×10mm

・500g     87×44×9mm

・300g        77×33×7mm

・200g        48×28×8mm

・100g        40×24×6mm

・50g                 40×25×3.5mm

・20g                 33×20×2.1mm

・10g                 27×17×1.6mm

・5g                   20×12.5×1.5mm

それ以外の特殊な重さ

250㎏   底面455×225 上面380×160 高さ170(mm)

世界最大の金塊としてギネスブックに認定されている金の延べ棒です。静岡県の土井金山に飾られており、現在の価値でいうと20億円以上になります。この金塊を金箔にして伸ばすと畳7万枚以上、東京ドーム約2.6個、金線にすると地球18周分に相当するそうです。ここまでくると想像もつかない大きさですね。

12.5㎏   2500×64×40mm

ラージバーとよばれている金のインゴットとしては最大サイズで、主に国や銀行が保有するために用いられます。映画や漫画のイメージにある金の延べ棒といえばこのラージバーになるのではないでしょうか。

1g     14×9×0.6mm

インゴットカードとよばれており、カード型の容器に小さなインゴットが収められているものになります。

まとめ

今回は金の延べ棒についてご紹介しました。投資対象として魅力的であり、観賞用としても人気のある金の延べ棒を価値の変わらない資産として購入を検討してみてはいかがでしょうか?

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