ゴールドラッシュとは
ゴールドラッシュとは、金を発見したことがきっかけで、様々な地域から移民が集まり大掛かりな金の採掘を行う事です。1800年代に起きたアメリカ合衆国のカリフォルニア州の出来事が最もメジャーです。
1848年カリフォルニア州のアメリカン川にて大工のジェームズ・マーシャルが偶然にも水車の下にいくつかの輝く斑点を発見。詳しく調べてみると、最高品質の金であることが分かった。瞬く間に、アメリカ全土に伝わり世界中の一攫千金を夢見る老若男女が集まりました。
この移民たちは「フォーティーエイティーズ」と呼ばれ、様々な手段でアメリカン川を向かいましたが、旅はとても困難で到着前に亡くなるひとが大半だったそうです。
困難な旅でしたが移民の数は減らず、翌年の1849年には8万人にも上ると言われています。だがしかし、億万長者になれた人は少なく大半の人は夢が叶うことなく金採掘は1852年をピークに減少していきました。それでもなお、アメリカンドリームの象徴としてカリフォルニア州サンフランシスコは今でもなお人気の街の一つです。
ゴールドラッシュがもたらしたもの
ゴールドラッシュは、カリフォルニアに多くのものをもたらしました。代表的なものはインフラの発達で、人や物資を運ぶ鉄道の線路が引かれ、蒸気船は定期的に運行されるようになりました。また、移民も金を採掘するだけの炭鉱夫以外にも、炭鉱夫の為のサービスの開拓、山の権利トラブルの弁護士、など様々な職業の移民たちが集まりました。
移民たちが集まり、サンフランシスコはアメリカ合衆国の31番目の州として1850年には向かい入れられることになった。ただ、その一方で先住民族のネイティブアメリカンの土地が奪われていきます。武器を手に取り戦いますが、武器の性能差が圧倒され滅ぶ部族もいたそう。
さらに、金の採掘量も減りアメリカ人で独占するために移民のアジア系ラテン系に迫害をし高い税金や労働条件を厳しくし、帰国を迫りました。このようにいい事ばかりではなく、暗いこともあったようです。
ゴールドラッシュで生まれたジーンズ
採掘をしていくと、水や土に常に隣り合わせの過酷な現場により炭鉱夫の衣類はすぐにボロボロになってしまいます。ボロボロの作業着を見て気づいたドイツからやってきた移民。当時家族で織物の販売でアメリカへ渡航していました。馬車に使っている幌や船の帆に注目し、最初は直接鉱山の業者に売りつけます。
やがて、知り合いからその布を使い履物を作ったと聞くとその布を使い知り合いが編み出した金属鋲の特許を取り作業用のズボンを作成しました。自身の名前である「リーヴァイ・ストラウス」をもじり、今では世界でも有名なアパレルメーカーであるリーバイスを立ち上げた。
また、映画でも世界的名女優マリリンモンロー主演の名作帰らざる河で彼女がジーンズファッションというスタイルで登場し作業着がアメリカの文化としての源流を築いた要因にもなっています。
まとめ
ゴールドラッシュは1840年代に採掘ブームが始まり、関わった人々の夢、希望、挫折があり先住民族のネイティブアメリカンの犠牲という暗い過去のおかげでカリフォルニア州サンフランシスコは都市としての発展に成功したと言えるでしょう。その歴史にもドラマがあり、アメリカ文化の基礎を築いたとも言えます。黄金に輝く金にはロマンがあり、見た人々を引き付ける強い魔力めいたものがあるのかもしれませんね。