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金に投資する方法とメリット、リスク

金に投資する方法とメリット、リスク

金は古来より、価値あるものとして扱われてきました。高価な工芸品や通信機器にも利用されますが、実は投資対象としても扱われています。形がある「モノ」に対して投資するため、安全資産としての堅実さが評価されています。金は、実物だけではなく、近年では証券化されたものや積み立てなどさまざまな投資方法があります。古くて新しい、金投資のメリットと方法について解説します。

貯蓄リスク

金投資の利点は、価値がゼロになるリスクが非常に少ないことです。一体どういうことなのか、貯蓄と比較してみましょう。

貯蓄は、銀行預金などの形で蓄えるのが一般的です。そのため、貯蓄にはこの現金の特性を受けたリスクが常につきまといます。その代表がインフレーションです。健全な経済状況の下では物価上昇は緩やかに進んでいくとされていますので、特に長期の定期預金などは相対的に価値が低下します。

加えて、預金先の銀行が必ずしも安全な場所とは言い切れません。なぜなら、銀行が倒産してしまった場合、顧客の預金は1,000万円の上限までしか保証されないからです。預金には金利がつきますが、ゼロ金利政策の世の中においてはあまり魅力ではありません。国債や株式、金などの現物に投資すれば、資産が増える可能性がありますが、銀行に現金を眠らせているだけでは、ほとんどリターンは期待できないでしょう。

金投資メリット

金は現物投資なので、現金預金のようなデメリットは受けません。金の特徴として、価値が急激に低下することが少ないことが挙げられます。お金は造幣局でいくらでも印刷できますが、金には限りがあります。この広い地球上に存在する金は、すでに発掘されたものも含めて50メートルプール3〜5杯分だとも言われています。この前提が大きく覆らない限り、価値のある資産だということは変わりません。

金が持つ希少価値は、世界共通です。極端な話ですが、仮に日本が財政破綻を起こし、円の価値が暴落、政府が機能しなくなったとしても、金を持ち出せば現地のお金に換えることができます。もしこのような状況で資産を預金のみで持っていたらどうなるでしょうか。

金や原油のような商品は、物価が上がるとともに上昇します。物価はモノの値段ですが、商品はモノそのものだからです。こういった意味でも、現金と比べてインフレーションのリスクを回避できます。

金での資産運用方法

●現物の売買

金は気軽に購入・売却できます。最もわかりやすいのは現物の売買でしょう。金地金(ゴールドバー)とも呼ばれます。金は、いわゆる「金の延べ棒」といわれる箱のような形の金塊、メダルなど、さまざまな形があります。これらは、商社や貴金属店、地金商などで取り扱われています。小売価格と買取価格には差があり、これが取扱店の収入、手数料となります。

 

●CFD(差金決済取引)や先物

実際に現物をやり取りするわけではなく、バーチャルな取引と言える運用法です。取引会社の信用リスクが伴います。

 

●純金積み立て

毎月約束した一定額を購入するもので、購入した金の現物は購入先の会社が管理します。これは、地金商や証券会社で取り扱われています。例えば毎月1万円積み立てることにすると、金の価格が1グラム5,000円のときは2グラム、1グラム3,000円のときは、約3.3グラムを購入します。

 

●投資信託

株式や債券同様、金にも投資信託があります。金には金利がつかないため、配当がない場合もあることには注意してください。

金投資でリスク分散

預金は資産運用としてはリスクが低いですが、それでもインフレーションや銀行破綻などの危険が伴います。金は古くからその希少価値が認められている安全資産と言われています。保有する方法も、現物や積み立て、投資信託などさまざまです。リスクを分散させるために、金の投資を検討してみてはいかがでしょうか。

金投資出来る余裕ない

多くの投資未経験者が「そもそも、今はまだ余裕資金なんて無い!」と言って、投資を見送っています。では、余裕資金の準備ができていない段階では、投資自体避けたほうが賢明なのでしょうか。そして、余裕資金はどのようなペースで貯蓄していくべきなのでしょうか。一般的には、毎月とボーナスのお給料(手取り)から実際に生活に必要な金額を除いたものが、貯蓄できる金額と考えます。その貯蓄を、まず2つに分けて計画を立てます。

 

「貯蓄A(使うためのお金)」:旅行や大きな買い物など近々使う予定のある資金のための貯金。

「貯蓄B(貯めるためのお金)」:特に目的は無いが将来のために貯める貯金。

 

貯蓄Aは、目的の出費までの期間中に計画的に貯めなければならない金額で、貯蓄Bは、それ以外になります。残業代がたくさん入った時や予想外にたくさんボーナスがもらえた際には、無駄遣いを控えて貯蓄Bに投入しましょう。

そのうえで、貯蓄Bをさらに2つに分けます。本来の貯蓄Bは、将来のリスクに備えた“生活防衛費を貯める”目的もあるのですが、そのうちの一部を「貯蓄C(ふやすためのお金)」として投資にまわします。今の銀行利息ではお金は増やせないので、一部を投資して増やせる可能性をつくるのです。

まとめ

「投資は余裕資金で」と計画的に考えられているものの、肝心の余裕資金が確保できず、まったく投資をせずに時間を過ごしているとすれば、非常にもったいない話です。資金は少なくても時間がたっぷりあるのであれば、少額でも計画的に投資に参加する価値はあります。むしろその時期なら失敗しても少額で済みますし、それが経験となり次の成功につながります。また、若い世代こそ最大限利用できる「時間」を使って、自分の手で「余裕資金」をつくり、将来に向けた資産形成に取り組みましょう。

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