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金はなぜ価値があるのか?金の価値が高い理由や種類を解説 

金はなぜ価値があるのか?金の価値が高い理由や種類を解説 

金というと高価で手に入りにくいというイメージがありすが「なぜ金はそんなに価値があるのか?」と疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。そこで、金はなぜ価値があるのか、価値が高い理由と、金の種類について解説します。

 金の基礎知識

金には5つの種類があり特徴が異なります。最初に、金の基礎知識を紹介します。

金の特徴

金は金属元素で11族元素、元素記号は「Au」で、ラテン語で「金」を指す「aurum」が由来です。

金に関する最古の逸話は紀元前6000年の古代メソポタミア文明のものです。金は金属のなかでも価値がある種類で複数の分野で活用されています。

最大の特徴は輝きの強さであり、青い光だけを吸収し、それ以外の光を反射します。また、錆びにくい性質から古くから「不老不死」のシンボルとされてきました。

なお、金は金鉱にて鉱石から採掘できますが、採掘できる量は非常に少なくレアメタルです。

金の5つの種類

金と混合物の比率によって呼び名が変わります。5つの種類と特徴、金の含有割合は次のとおりです。

種類 金の含有割合 特徴
24金 純金 99.99%~ 純金の含有量が多く、経年劣化しにくい
純度が高いため柔らかく加工に適していない
金貨やインゴットなどの投資対象品に加工されることが多い
22金 純金 91.7%
混合物 8.3%
24金と18金のメリットを兼ね備えている
市場で目にする機会は少ない
18金 純金 75%
混合物 25%
純度が適度に高いため硬度がある
加工しやすすくジュエリーや日用品に使用される
14金 純金 58.5%
混合物 41.5%
価格が安く日用品に使用される
純度が低く光沢は落ちる
10金 純金 42%
混合物 58%
純度低く劣化しやすい
18金や14金より安い

混合物は銀と銅などのことであり、混合物の割合が高いほど「劣化しにくい」「柔らかい」といった金の性質が弱くなります。そのため、金の種類ごとに用途が大きく変わるのです。

金の価値はなぜ高い?価値が高い4つの理由

金は価値が高い状態を維持しているため安全な資産として有名です。近年では、現物資産の金を買う方も増えています。ここでは、金の価値がなぜ高いのか主な理由を紹介します。

希少性が高いため

他の金属と比較して金は希少性が高いことが価値を高める理由のひとつです。

金は無限に存在するわけではないため、1年間に採掘できる量にも限りがあります。また、採掘のためには費用と時間、労力がかかることも金の価値を上げています。

加工しやすく様々な用途があるため

金は柔らかい金属で加工しやすいため、便利な点も価値を上げている理由のひとつです。

金の特徴を活かしてジュエリーや衣料品、美術品のほか工業用品にも使用されています。さまざまな産業で使われるため、その価値は高値で推移していることが特徴です。

金は可鍛性の高い金属であり、圧力をかけても破壊されずに変形します。例えば、金箔を思い浮かべるとわかりやすいでしょう。金箔とは金を0.0001mmの厚さに加工したもので、美術品や工芸品、建物の飾りに利用されます。

歴史が長く信用性が高いため

金の価値は、その長い歴史と信用にも大きく左右されます。古代エジプトで装飾品、古代ローマでは通貨として、中世ヨーロッパでは王冠などのアイテムに使われてきました。

現代まで金は多くの人々を魅了し世界中で信頼を得ているため価値は高いのです。

高い流動性があるため

金の流動性の高さや投資商品として有効であることが価値を上げる理由となっています。

金は安全な資産とされており、価値が低下したとしても一切なくなることはありません。

そのため、資産を金にしておくと、すぐに別の資産や現金と交換できます。債券や株式といった投資商品と比べ購入時の安心感があり、いつでも売却できるため市場での価値が安定しやすいです。

金の価値が高まっている理由

近年の世界情勢の影響もあり、金の価値は高まっています。ここでは、金の価値が上がった理由について解説します。

コロナやウクライナ戦争などの世界情勢の変化

2022年3月以降は相場が高騰しており金1gあたりの価格は過去最高値となり、現在も最高値の1gあたり12,000円前後を維持しています。

このように金の価値が上昇した大きな理由は以下の2点です。

・2020年以降に蔓延しているCOVID-19パンデミックの影響

・2022年に入ってからのロシアのウクライナ侵攻

上記のような脅威的な出来事が起こると株式などの金融資産の価値が下がり、安全資産とされている金の需要が上がります。結果、金価格は高騰します。

地層から採掘できなくなるため

これまで人類が採掘した金の合計量はおよそ18万トン、埋蔵量はおよそ5万トンといわれています。現在、金は年間約3,000トンのペースで採掘されているため、このままいけば約15年ほどで枯渇します。

ただし、金の埋蔵量は単に地中に残っている金の量を指すのではなく、現在の技術や経済状況で採掘可能な量のことです。そのため、現代の技術では採掘不可能な金や採掘コストに見合わない量の金は「資源」であり「埋蔵量」とは呼ばれません。

例えば、海水にも非常に低濃度の金が存在します。低濃度とはいえ海水の総量を考えれば、海水から数十億トンの金が採れるのです。金の抽出は海からでもできるとされているため、今後技術が発達すれば海水からも金を取れるかもしれません。

今後、金の埋蔵量が増え、今後は金の価格がさらに上昇する可能性はあります。

金の価格と今後の価値予測

「金の価格が最高値を更新」という報道を目にした方も多いのではないでしょうか。今後はどのように推移するのか、価格が上昇している理由や価値の予想を解説します。

これまでの金の価格推移

金の価格は上がっており、2024年7月31日で日本の金の小売価格は1gあたり12,907円となり高値で推移しています。前回の最高値が同年7月17日であったことを考えると、金価格は上昇を続けているといえるでしょう。

長期的にみれば今後も上がっていく

金の価値が上がり続けている背景には世界の経済や経済の変化があります。COVID-19パンデミック、ウクライナ侵攻、アメリカの大手銀行の破綻が続くなどの影響により、特にドルをはじめとした現金の信頼性が揺らいでいます。結果、現物資産の金を買う方が増え、金の価値も上昇を続けています。

COVID-19パンデミック前に比べ、金の価格は1gあたり3,000円以上も上がりました。COVID-19のパンデミックが続き景気が回復すれば、金価格が下がる可能性はあります。また、ロシアの対ウクライナ軍事戦略の終了は金価格に大きな影響を与えるでしょう。

さらに、中国による台湾への軍事侵攻が予想される台湾有事が実行されれば、世界経済に大きな影響を与えるといえます。世界経済の影響により安定な金が買われ、金価格は今後も上がっていくと考えられます。

まとめ

金は価値が一切なくなるといったことはない安定した資産です。しかし、社会情勢や世界経済など複数の要因によって価格が左右されます。資産であり投資対象でもあるため、世界情勢によっては需要が増える傾向があります。金を所有している方は金価格の動向を確認し、上昇しているタイミングで売却しましょう。

 

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