ホワイトゴールドとは
まずは、特徴と買取のポイントを見ていきましょう。
■ホワイトゴールド(WG)とは?
金は純度によって、24金、22金、18金、14金、10金の5段階に分類されます。特によく目にするのが、混合物が入っていない99.99%純粋な金である24金(24K)と、75%が純金である金を18金(18K)です。18金は金が75%、銀や銅などの金属を25%混ぜて作られます。18金は混合物の種類によって、ホワイトゴールド、ピンクゴールド、イエローゴールド、グリーンゴールドなどに分けられます。
ホワイトゴールドは、金以外に銀とパラジウム系の金属を混ぜると白っぽい色になりますが、完全な白にはなりません。そのため、ホワイトゴールドのジュエリーの多くは、表面をロジウムという白色の金属でコーティングして、白色に近づけています。なお、ピンクゴールドは銅を多く含み、グリーンゴールドは銀、イエローゴールドは銀と銅が等量というように、金属種類や配合比率によって色が変わります。
■ゴールドとホワイトゴールドはどちらが高いの?
18Kと記載された金と、18Kホワイトゴールドの価値はどちらが高いのかといった疑問を持つ人が見られます。ホワイトゴールドは、純金75%に、銀とパラジウムを合わせて25%になる比率で混ぜた合金です。金の比率は18Kとホワイトゴールドでは同等です。しかし、ホワイトゴールドには銀やパラジウムが含まれているため、割金として使われる金属の価値も上乗せされます。
18Kとホワイトゴールドでは質量が異なることも考慮され、ホワイトゴールドの価値が高いと考えられます。ホワイトゴールドは、銀やパラジウムを混ぜて白色にしています。それでは、銀とパラジウムについてそれぞれ解説していきます。
■銀とは?
銀は金と同じく貴金属の一種で、シルバーはアクセサリーとして販売されていることが多くあります。シルバーで有名なアクセサリーブランドはゴローズ、クロムハーツ、ティファニーなど。なお、アクセサリーだけではなく工業用や医療用などでも使用されていて、身近なものだと鏡や治療で使用する銀歯などが代表的です。
■パラジウムとは?
パラジウムはあまり聞き馴染みのない金属ですが、使用用途はほとんど銀と同じです。パラジウムだけで構成されたアクセサリーは少ないですが、プラチナや銀の割金として使用されるケースが多くあります。さらに、プラチナの代わりに自動車の排気ガスを取り除くための触媒や銀歯として使用されています。
希少価値はプラチナの方が高いこともあって、最近ではパラジウムで代用していることもあって使用が格段に増えています。また、量が増えたことでパラジウムの相場が上昇傾向にあり、投資としても注目されてきています。
■ホワイトゴールドの割合はどれくらい?
先述のとおり、ホワイトゴールドは金に銀やパラジウムを混ぜて製作されています。ホワイトゴールドの特徴は、金なのにプラチナのような白色やシルバー独特の暗さが交わっているためか、プラチナやシルバーと比べてホワイトゴールドを好む人も多くいます。割金の割合は販売店舗により若干変わりますが、一般的には金が75%、パラジウムは25%で作られています。これをパラ割といいます。
店舗によっては、金を75%、銀を17%、パラジウム8%にして重厚感が溢れるホワイトゴールドにしていますので、ご自身で購入を検討されている場合は直接見て確認するといいでしょう。金の割合を75%とするのをK18(18金)と呼ぶのですが、ホワイトゴールドではK10(10金)として販売することがあります。
■ホワイトゴールドはK18WGとK10が存在している
ホワイトゴールドでもっとも人気なアイテムは18金ですが、K18の他にK10のホワイトゴールドが流通しています。それでは、K18とK10にはどのような違いがあるのかご説明させていただきます。
・大きな違いは金の品位にある
品位とは金がどのくらい入っているかを24分率で表しています。K24が100%、K18は75%、K10は42%の割合で金が入っています。割金を混ぜて品位を下げることで丈夫になり、K24よりも傷がつきにくく、さらに壊れにくくなります。ですが、品位が下がることでアクセサリーの価格が大幅に下がるため、購入までのハードルを下げることができます。なお、カラーゴールド以外のアイテムは金に近い色の銅などを混ぜて作成しています
・もう1つの違いは色合い
K18WGは75%が金で出来ているので、金独特のカラーを保ちながら割金の特徴も併せ持っています。金を使用している量が圧倒的に少ないK10WGでは、金は約42%しか入っていないので、パラジウムやシルバーのカラーに大きく依存します。シルバーが多ければ暗く重厚感のあるカラーのK10WGに、パラジウムが多ければ白く輝くプラチナのようなカラーになります。
※黒くなるとブラックゴールドやグリーンゴールドという金に変わります。
このような違いがあり、さまざまな品位のホワイトゴールドが存在しています。K18とK10以外には、K14WGもあります。
ホワイトゴールド(WG)の人気が高い理由
■プラチナよりも硬く実用性に長けている
素材の価格はK18WGの方が高く、予算だけで考えるのであればPT900を選ぶことをおすすめします。しかし、PT900はプラチナが90%も含まれているため、とても柔らかいため傷付きやすく変形もしやすい特徴があります。K18WGは金75%と純度が低く、PT900と比べると硬度に高いため実用性に長けております。
硬度が高いのは日常生活で着用するにあたり、傷や変形のリスクが低いため綺麗な状態で長く使用することができます。なので、少し高くても長持ちさせたいとお考えであればK18WGを選ぶ傾向があります。結果的に結婚指輪や通常のアクセサリーなどでも、プラチナよりもK18WGを選ぶ方が多いので人気が出ています。
ホワイトゴールドは、プラチナに比べて加工がしやすいです。金が75%入っているホワイトゴールドは金の価値が重視されるため、プラチナよりも高値になる傾向があります。高級時計ブランドがホワイトゴールドを使用した時計を製造しているため、中古市場では金の純度が高いホワイトゴールドの需要が上がっています。また、ホワイトゴールドのジュエリーはイエローやピンクゴールドよりも、ファッションになじみやすいです。
ホワイトゴールドの結婚・婚約指輪は、ダイヤモンドなどの宝石がついていると、査定ではその分加算されます。ホワイトゴールドはグラム数、形状、そして純度の違いなどによって査定金額が決まります。自宅にしまったままになっているホワイトゴールドがあるなら、査定員がしっかり価値を見極めて高く売れるように努めます。冒頭でも述べたとおり、ホワイトゴールドとプラチナ(白金)は混同しやすいものですが、まったく別の金属です。以下でその違いを詳しく見ていきましょう。
・純度や加工方法の違い
プラチナは、純金や純銀などと同じく、天然の単一金属です。したがって、科学的にも安定しており、希少性も高く、古くから装飾品として使われてきました。一方、ホワイトゴールドは、先述したとおり、純金75%に銀とパラジウムなどを25%混ぜて作られているとともに、製品にする際には、ロジウムでメッキ加工をします。このため、プラチナと比べて価格も低いのが特徴です。
・色の違い
色については、プラチナもホワイトゴールドも白っぽい銀色をしていますが、どちらかというとプラチナのほうが落ち着いた色合いになっています。また、ホワイトゴールドは長年使っていると、ロジウムのメッキがはがれ、なかの黄色っぽい色が見えてきますが、再度メッキをすることで元の白い色を取り戻すことが可能です。
・やわらかさの違い
プラチナはやわらかく、粘り気のある金属なので、細かい細工をしやすいという特徴があります。ホワイトゴールドも、加工には向いていますが、プラチナほどのやわらかさはありません。
・ホワイトゴールド(WG)以外のカラーゴールドの種類
ホワイトゴールドは、高貴な色合いが人気を呼ぶ貴金属です。希少性やかわいらしい色合いからホワイトゴールド以外のカラーゴールドの需要も高まっています。金とプラチナを比べたとき、資産価値は金の方が高いですが、希少価値の高さではプラチナの方が高いです。なぜ、希少価値が高いプラチナよりも金の方が資産価値が高いのかというと、金は投資の対象になっており、需要と供給の影響を大きく受けやすいアイテムとなっています。
プラチナも同様に投資の対象ではあるありますが、全体の6割以上は工業用や医療用として使用されており、需要も供給量も安定しており相場の高騰はしにくいアイテムなため、金とは対称的に資産価値は落ち着いているのです。
金とプラチナの希少価値について
ところで、金の埋蔵量はプール1杯分という言葉は聞いたことはないでしょうか?地中に残っている金の残量を分かりやすく例にした言葉なのですが、金はプール1杯分、約5万トンしか残っていないと言われております。ちなみに、海水の中にも極々わずかに金が含まれていて、それを含めると50億トンの金を生成することができる計算になります。
しかし、現代の技術では効率よく海水から金を抽出することが不可能で、商業的に採算が合わないため海水からの金の採掘は行われておりません。近い将来には海水から効率よく金を採掘する方法も表れて、資産価値も変わるかもしれませんね。プラチナの残量は全世界で1万トンと金の1/5程度しかありません。しかも、採掘はとても大変で1トンの鉱石から僅か3gしか採取することが出来ません。
そして、プラチナは希少価値が高く残っている数が少ないため、代用品としてパラジウムが使われるようになりました。このパラジウムはホワイトゴールドの割金にも使われている貴金属で、プラチナの代用品として活躍が期待されております。なお、パラジウムは元々はかなり安い貴金属でしたが、プラチナの代用品として広まったことから相場が上昇し、現在ではプラチナと同等くらいまで高くなっています。カラーゴールドはどのような種類があるのでしょうか。
■イエローゴールド(YG)
黄色に輝くイエローゴールドです。金のみだと少しくすんだ黄色になりますが、そのくすみを限りなく少なくしたカラーとなります。白に近い黄色でとても目立つカラーで、刻印は「YG」です。
リング、ネックレス、ブレスレット、時計など色んなアクセサリーで使用しており、ホワイトゴールド同様によく見るカラーゴールドです。イエローゴールドを作成するには金の割金に銀と銅を使用します。K18の場合には銀15%銅10%の割合で作っているケースが多いです。
一般的にカラーゴールドには純金が用いられますが、イエローゴールドの場合、金属の強度を高めるため、純金ではなく純度が低い22金や18金などを用いて作られています。色味が強い宝石にもなじみやすい色ですので、日常的に使われるアクセサリーに使われるのが特徴です。
■グリーンゴールド(GG)
涼やかな白に近い淡い緑色が魅力的なグリーンゴールドは、純金に銀を混ぜて作られた合金です。ハワイアンジュエリーで使用されているカラーゴールドです。ハワイアンジュエリーを購入しようとしたことがある方は見たことがあるかと思います。緑色に輝き、癒されるような自然な輝きを魅せてくれます。リング、ネックレス、ブレスレットなどのアクセサリーで使用されております。
現状は、ハワイアンジュエリーで使われていることが多いので、欲しい場合にはハワイアンジュエリーから探すと良いでしょう。グリーンゴールドを作成するには金の割金に銀を使用します。K18の場合には銀25%混ぜることでグリーンのカラーとなります。
ただし、ジュエリーに仕立てたときに強度が若干弱いため、ほとんどのグリーンゴールドには銅などの金属が配合されています。光の当たり方によって、輝き方や色合いが変わるのが特徴です。グリーンゴールドは彫金などの素材に選ばれることが多い素材です。彫金のしやすさや、色の変化を楽しめることからオリジナルの結婚指輪や、金細工などにも用いられます。
■ピンクゴールド(PG)
女性人気のカラーゴールドのピンクゴールド。ピンク色に輝き、ラグジュアリー感がプラスされます。重厚感も出るため一部メンズ用の高級時計で使用されていることもあります。刻印は「PG」です。なお、海外ではローズゴールドと呼ばれております。
ピンクゴールドはイエローゴールドの次に流通が多いカラーゴールドとなります。男性から女性へのプレゼントで選ばれることも多いようです。ピンクゴールドを作成するには金の割金に銀と銅とパラジウムを使用します。K18の場合には、銀5%銅18%パラジウム2%の割合で作っているケースが多いです。割金に使われる銅の比率が高いためにピンク色が表現されています。
日本人女性の肌になじみやすく、女性らしさを印象付ける色合いとも相まって人気の素材です。銅の割合が多い分、カラーゴールドのなかでは比較的硬度も高いため、結婚指輪など日常的に身に着けるようなアクセサリーなどに用いられます。
■レッドゴールド(RG)
男性のアイテムに多いカラーゴールドです。レッドゴールドはピンクゴールドのような可愛らしさとは対照的で、落ち着いた雰囲気を醸し出すカラーとなります。リングやネックレスなどのアクセサリーではまだ使用されていることが少なく、高級時計で使用されることが多いです。
なお、硬度はK18の中では最も硬く、傷がつきにくい特徴もあります。レッドゴールドを作成するには金の割金に銀と銅を使用します。K18の場合には銀10%銅15%の割合で作っているケースが多いです。希少性が高いことで有名な合金が、レッドゴールドです。純金と銅を混ぜて作られているので、赤みが強い色合いが表現され、華やかな印象があります。ピンクゴールドよりも使われる銅の比率が高いため、地金そのものが硬いのが特徴です。そのため、彫金などには不向きとされており、レッドゴールドを台座に使ったジュエリー自体も数が少ない傾向にあります。
■グレーゴールド(GG)
輝きが鈍い、暗めの銀色といった色合いのグレーゴールドは、純金にニッケルもしくはパラジウムを混ぜて作られています。ホワイトゴールドを暗くした重厚感を感じるカラーゴールド。ホワイトゴールドだと白すぎて目立ってしまうので、派手さを抑えたい人が着用しているイメージがあります。日本ではほとんど流通していないアイテムです。通常は、ホワイトゴールドとして売られていることが多く、ネックレスや指輪などでグレーゴールドが使用されています。グレーゴールドを作成するには金の割金に銀と鉄を使用します。K18の場合には銀25%の割合で作っているケースが多いです。
鉄を使用することで、耐食性に問題があるため、ロジウムメッキなどでグレーゴールドを演出するケースもあります。加工によって銀色の要素はもちろん、黒に近い風合いも見えるため、男性向けのアクセサリーなどに向いています。アンティーク調の銀古美のイメージに近い色合いなので、レトロなデザインのアクセサリーにも使われます。グレーゴールドは、黒みがかった銀色の風合いを目立たせるため、メッキ処理等は行なわれません。
■パープルゴールド(PG)
エレガントな雰囲気を持つパープルゴールドは、日本で生まれた合金です。流通量が圧倒的に少ないのですが、とても可愛らしいカラーをしていることから、今後の伸びが期待されているパープルゴールドです。紫色でかなり可愛らしいカラーリングとなっております。日本で流通しているのはリングやネックレスなどが多く、他のアイテムは全く流通しておりません。
時間経過で変色してしまうことが多く、研磨したりお手入れが必須なので購入している人が少ないのかもしれません。パープルゴールドを作成するには金の割金に銀とアルミニウムを使用します。K18の場合にはアルミニウム25%の割合で作成します。純金とアルミニウムを混ぜて作られました。
アルミニウムが持つ明るい輝きと、金が持つ落ち着いた輝きが相まって、幅広い世代に似合う色合いです。ピンクゴールドやホワイトゴールド、プラチナとの相性が良く、デザイン性の高いジュエリーなどに用いられています。結婚10年を祝う「アルミ婚」の記念として指輪やアクセサリーを求める人も見られます。
ホワイトゴールド(WG)を少しでも高く売る方法
ホワイトゴールドなどの18金は、混ぜてある金属の種類によって、色や重さなどが異なってきます。ホワイトゴールドの場合、先述したとおり、多くは純金のほかにパラジウムを加えて作られていますが、そのほかの種類の金属が混ぜられている場合もあります。ホワイトゴールドの買取の際には、金だけでなく、この混ぜられているパラジウムなどの金属も査定の対象になります。
■保存状態をきれいにする
ホワイトゴールドは保存状態を良くしておくと高額買取になりやすいです。査定前に柔らかい布で汗や指紋の跡を優しく拭きとり、指輪は購入時についてきたケースや、仕切りのある小物入れにしまっておきましょう。査定までに傷や汚れがつくと状態が悪くなってしまうので、なるべく清潔に保つことが大切です。
■できる限り変色させない
ホワイトゴールドは、金属の白い輝きを際立たせるため、仕上げにロジウムメッキを施しています。メッキは経年劣化で摩耗しやすく、時間の経過とともに黄味がかった色に変色し、輝きもなくなってしまいます。変色してしまうと買取価格にも影響を与えることもあります。ただし、輝きを取り戻すために研磨材を使うと、さらにメッキの剥がれを促してしまうので、使わないでください。
また、メッキの剥がれや摩耗は日常のお手入れでもとに戻すことはできません。変色が気になる方は購入したお店や、貴金属の加工修理を得意とするお店で「ロジウムメッキの再加工」を依頼してください。
ホワイトゴールドの相場
買取の前には、金の相場をチェックしましょう。純金の相場は、ロンドンの市場相場に応じて日々変化しています。ホワイトゴールドは、金を75%含む合金の18金ですので、純金価格の75%の評価になります。買取に出す際には、買取店が相場に応じて合金の価格を設定しているかどうかを確かめることが必要です。
また、上述のとおり、金以外の含有物であるパラジウムにも価値がありますので、その分も査定してくれるかどうかもチェックしましょう。買取店によって、金の純度のみを基準に査定するところと、割金(金以外に含有されている金属)も査定対象にしているところがあります。ホワイトゴールドは、その控えめな色合いと、比較的手ごろな価格で人気が高まってきています。そのため、買取業界においても、取扱量が増えてきています。信頼できる買取店では、貴金属専門の査定員が、相場に応じて買取価格を算出してくれます。売却の際にはまず、信頼できるお店を見つけることが大切です。「買取大吉」でもホワイトゴールドの買取を強化しており、高価買取中です。是非一度ご来店ください。