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お金持ちの国インド

お金持ちの国インド

インドの経済が急成長を見せており、GDPでは世界2位のアメリカを抜こうとしていることをご存じでしょうか?急成長を見せるインドですが、お金持ちが沢山いることでも知られています。なぜ、世界一の金持ち国なのかを詳しく見てみましょう。

人口と今後の消費拡大

2019年、IMFによるとインドの人口は、13億人にのぼり今後も増加する見通しです。中国の人口は14億人ですが、2027年にはインドが中国を抜いて世界一の人口になるでしょう。今後人口が増え続ける中、比例するようにして若者の人口も増えていくと見られています。インドが抱える問題について詳しく見てみましょう。

 

■人口の拡大

インドは日本よりも約8倍も大きな面積であり、世界でも7位の国土面積を誇ります。また、1年を通して温暖で比較的雨の量が多いため、作物栽培には困らない土地と言えるでしょう。食べ物が安定的に取れるという理由もあり、人口は右肩上がりに増えていくと考えられています。

 

■若者が増えている

インドの人口構成を見てみると、15歳~64歳が多い人口ボーナス期に突入しています。今後の人口増加も、他国よりも増える見通しが国際連合の2019年Revisionレポートでも明らかにされました。若者が増えることにより今までの歴史が少しずつ塗り替えられ、新しいインドを建設する者が増えると期待されています。

インドの経済が急成長を見せており、GDPでは世界2位のアメリカを抜こうとしていることをご存じでしょうか?。急成長を見せるインドですが、お金持ちが沢山いることでも知られています。なぜ世界一の金持ち国なのかを詳しく見てみましょう。

なぜインド人はグローバルに活躍する人が多い?

まずは、インドが人口大国であることを忘れてはいけないでしょう。才能というのは人間に公平に与えられているものです。13億人もいれば、優秀な人が大勢出てくるのは当然でしょう。インドの教育、特に初等教育はまだまだ良くない状況です。しかし、エリート養成のための高等教育は、インド工科大(IIT)やインド経営大学院(IIM)など、世界的にみてもレベルが非常に高い。大量の優秀な人材が育っています。

もう一つは、成功が成功を呼ぶということです。1990年代ではハーバードビジネススクールで学んだ、インド人は一桁人だけでした。いまでは800人のクラスにインド人が100人以上はいます。成功したロールモデルがいれば、それを目指す人が続くのです。ある企業でインド人が成功した場合、「インド人は力がある」と評判にもなります。インド社会の多様性は影響しています。それはとても大きな理由でしょう。

インドは、生活をするにも、ビジネスをするにも非常に困難な社会です。インドで成功するためには、相当の忍耐力が必要で、並大抵の努力ではなしえない。それは、多様性あふれる社会だからです。インドの多様性は恐ろしいものです。約30の州があり、それぞれに公用語がある。宗教もさまざまです。インドは、Unity in Diversity(多様性の中の統一)を国是としています。多様性はインドを美しく、誇らしい国にしていると同時に、とても厄介な場所にしているのです。

インドは、インフラの整備が追いつかず、道路に信号はあってもルールが守られないことがある。道路を逆走する車は珍しくないですね。大気汚染もあれば、買い物でも交渉して主張しないとだまされることもある。整然として計画通りに物事が進む日本からみると、様々な問題を抱えているインドの状況はまさにカオスでしょう。

そして、様々な文化的背景を持った人が、それぞれ色々なことを主張します。ルールを守らない人たちを説得し、一つの方向に導くことは至難の業。インドにおける説得とは、高度な芸術といえます。しかし、この多様性とカオスから鍛えられ、問題解決の方法を体得してきた人は世界のどこへ行っても成功できるのです。その意味では、日本は快適すぎて出たくなくなるのかもしれませんね。

インドでは、IT産業の成長が有名です。コンピューターの誤作動が心配された「2000年問題」は、世界に繰り出したインド人技術者の力なくしては乗り越えることはできませんでした。インドのITの本格的な飛躍はこの時からです。現在では、お金持ちになるにはITを勉強するのが一番だと思い、エンジニアを目指す若者や子どもがあふれています。

一方で、製造業の発展は遅れました。ヒンドゥー教のカーストが影響していると言われます。それも一つの原因でしょう。ヒンドゥー教の文化では、手を使って何かを作るよりも、頭を使う仕事に価値を置いています。高位カーストの人たちは特に、頭を駆使して考えることを重視してきました。このような文化的な背景は影響しているでしょう。歴史的に社会主義的な経済政策をとってきたインド政府による製造業への規制が、多岐にわたったこともあると思います。そんな複雑なルールに従うのであれば、中国から輸入して売った方が楽。そういう考えになったんでしょうね。

IT産業にも、もちろんヒンドゥー教の被差別民ダリットなど低いカーストの人たちがいますが、差別が問題になることがあります。米国に渡る技術者の多くは高位カーストだとも言われます。残念ながらインドにはカーストやジェンダー、宗教、言語に基づく差別が依然として残っています。500万人以上の人が従事するIT業界にも、そうした問題はあるのでしょう。

昨年、シリコンバレーの大手IT企業で被差別民ダリットの男性が高位カーストの上司から差別を受けたとして、訴訟になりました。上司はダリットの男性が難関大IITに入学できたのは、社会的弱者への優遇枠があったからだと言い、昇進の妨害もしたといいます。IT業界は女性の進出の後押しはしてきましたが、宗教やカーストについてはまだ取り組みが不十分だと思います。機会の平等を実現していくための取り組みが必要です。

貯金したければインドのドケチ金持ちに学べ

シンガポールでは金融資産が1億ドルを上回る「超富裕層世帯」の割合が、香港(10万世帯あたり15.3世帯)に次いで世界2位(同14.3世帯、2015年のボストンコンサルティンググループの世界の家計金融資産に関する調査)。

なかには、不動産価値が数十億円もする物件を所有し、フェラーリなどの高級車を複数台所有、メイドや運転手など使用人も複数いるなど、文字どおりケタ違いのお金持ちも少なからずいます。その多くは、インドや中国など、発展著しい自分たちのホームグラウンドで、会社経営をしている人たちです。

超富裕層の自宅に招かれたり、泊めてもらったこともあるのですが、意外なことに、長時間生活を共にして、見えてきたものは、「超富裕層の日常の暮らしは、ごくごく質素」だということです。特に超富裕層は「無駄な支出」は極限に減らし、「資産価値の増えるもの」だけにおカネをかける。こうした生活を習慣化しており、子どもにも必ず引き継ぐので「なるべくしてお金持ちになっている」のです。

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