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24金（24K）とは
24金は、金の純度を表現する言葉の一つです。他にも「K24」や「純金」など、さまざまな言葉で形容されます。この項目では、その意味や違いを解説します。
24金（24K）の意味
金の純度は、一般的に24分率で表されます。「24金」は金の成分が24分の24、つまり、ほぼ100％の金であることを指します。
主にジュエリーや金貨、投資用のインゴットなどで利用され、消費者に商品の品質と価値を伝える、重要な手段として機能しています。日本国内では、高い純度の金を表現する言葉として定着し、幅広い業界で使用されています。
24金とK24,24Kの違い
K24と24Kの「K」はカラット（Karat）のことで、金の純度が24金であることを意味します。「K」の位置によって、意味が変化するわけではありませんが、日本では前に、海外では後につくことが一般的です。
ジュエリー業界では、K24を「まえK」、24Kを「あとK」と呼ばれています。海外製の金製品に多い「あとK」は、粗悪品が紛れているケースがあるため、購入の際には注意が必要です。
K以外のGP・GF・GEPの刻印
貴金属製品には、しばしば「24」や「24K」の刻印に、GPやGF、GEPなどのアルファベットが続くことがあります。これらの刻印は、製品の中に純金以外の金属が使用されています。
表面に金が貼り付けられているだけであるため、たとえ「24K」とあっても、それは純金製品ではありません。それぞれの刻印が示す意味については、以下の表を参照してください。
| 刻印 | GP | GF | GEP |
|---|---|---|---|
| 意味 | 金メッキ（Gold Plated）のこと。
表面に薄い金をはりつけている。 |
金張り（Gold Filled）のこと。
金メッキよりも厚い金をはりつけている。 |
金メッキ（Gold Electro Plated）のこと。
電気分解で金をはりつけている。 |
24金（24K）の魅力
純金には多くの特徴と魅力があります。他の金属にはない特性を挙げると、外観の美しさ、腐食への耐性、加工の難易度の低さが代表的です。これらの特性については、それぞれの項目で詳しく説明していきます。
美しい金色をしている
24金の魅力の一つは、金特有の輝きです。その名を冠した黄金色は、金属光沢がある、オレンジに近い山吹色で、古くから王室や高貴な身分の象徴でした。
鮮やかで温かみのあるこの色は、光を反射して眩い輝きを放ち、独特の存在感を主張します。金合金は、金の純度が落ちるほど、この輝きも失ってしまうため、純金である24金は、その輝きを存分に楽しむことができます。
錆びたり劣化したりしない
金は、化学反応に強い金属として知られています。水や空気に反応せず、酸化や腐食にも強いため、長い年月が経っても、その美しさを損なうことはありません。
永遠とも言える輝きが、多くの人々を魅了してきたことは、エジプトで出土した、ツタンカーメンの黄金のマスクからも、うかがうことができます。ただし、皮脂などの汚れは付着されたままですので、柔らかい布や中性洗剤を使って、より美しい状態を保つようにしましょう。
柔らかく単純加工しやすい
金は非常に柔らかい金属です。金の純度が高いほど、変形や傷がつきやすくなります。そのため、耐久性が求められる金属製品や、日常的に身に着けるアクセサリーにはあまり使用されません。
かわりに、24金は、単純加工された製品に利用されます。例えば、型に流し込んで作られるインゴットや、薄く延ばして作られる金箔などが挙げられます。
24金（24K）の使用用途
古くから人々を魅了してきた金は、使用用途も多岐にわたります。それらの中でも、地金や延べ棒とも呼ばれるインゴットや金貨、アクセサリーに仏具などが、特に目にする金製品でしょう。
金貨やインゴット
24金は、資産や投資で頻繁に利用されます。インゴットは加工しやすい形状で、保管しやすい特性を持つため、資産運用にも適しています。
金貨は、カナダのメイプルリーフ金貨が有名で、現在でも法定通貨として使用されています。また、オーストラリア政府が保証するウィーン金貨ハーモニーも、人気がある法定通貨の一つです。
アクセサリー
24金のアクセサリーは、リングやネックレス、ブレスレットなどが一般的です。しかし、24金は非常に柔らかい性質を持つため、18金などの金合金で作られたアクセサリーに比べて、選択肢が限られています。
また、これらはアクセサリーとしてだけでなく、実物資産としての側面も持っているため、将来的に資産としての役割も果たします。資産としての価値を考えても、24金のアクセサリーは長期的な投資としても魅力的な選択肢です。好みのデザインのアクセサリーを購入しておくと、思わぬリターンがあるかもしれません。
仏具
金と仏具の関係は古く、日本では奈良時代にまで遡ることができます。現在でも、仏具や仏像には、純金の金箔が広く使われ、仏教美術で好まれていることがわかります。
また、金箔の装飾だけでなく、仏具の素材としても、24金が採用されることがあります。例えば、鈴棒（おりんを鳴らすための棒）や鈴棒置には、純金で製造されたものも存在します。
24金（24K）以外の金との違いや特徴
金に他の金属を混ぜ合わせた金合金は、多彩な分野で活躍しています。この金属は、金の含有率から18金、14金などと呼び分けがされており、その特徴もさまざまです。ここでは、世界的にも使用されている六つの金合金をご紹介します。
23金
23金は、約95.8％の金で構成されています。この高純度ゆえ、傷つきやすく、変形しやすい性質を持ちながらも、純金と同等の美しさと輝きを誇ります。
日本ではあまり一般的ではなく、ジュエリーの素材としては見かけませんが、金箔に利用されることがあります。その純度の高さから、工芸用だけでなく、食用としても使用されています。
また、23金はタイで好まれている金合金のようです。
22金
22金は、91.6％の金で構成されています。23金と同様に、純金に近い輝きを持っています。また、純度は23金よりも低いため、耐久性では上回ります。
アメリカのイーグル金貨や、南アフリカのクルーガーランド金貨などの貨幣に使用される他、ジュエリー品や、歴史的価値のあるアンティークコインにも、広く利用されています。
18金
18金は、75％の金で構成されています。この合金は、純金よりも硬度が高く、加工しやすい特性を持ちます。そのため、高級感がある品質が高い素材として、広く評価されています。
また、高級時計やジュエリー品では、銀や銅、ニッケルなどの金属を混ぜることで、色味に変化を与え、ラインナップを豊かにしています。18金から生み出されたカラーバリエーションは魅力的なものが多く、例えば、ピンクゴールドやホワイトゴールドは、高い人気を博しています。
14金
14金は、58.5％の金で構成されています。この合金は、純金の輝きに比べて控えめですが、傷や変形には強い特性を持っています。
万年筆のペン先やフルートなどの楽器、そしてハワイアンジュエリーなど、耐久性が求められる製品に広く利用されています。特にハワイアンジュエリーでは、18金と並んで多くのジュエリーが作られています。
10金
10金は、約41.6％以上の金で構成されています。比較的純度の低い合金であるため、長期間使用すると、変色や黒ずみが生じる可能性があり、金属アレルギーのリスクも念頭に置かなければなりません。
一方で、10金はリーズナブルな価格で提供されており、そのコストパフォーマンスの良さが特徴です。手頃な価格で金製品を入手したい方は、購入を検討してみてはいかがでしょうか。
9金
9金は、37.5％の金で構成されています。イギリス王室が9金を好んでいたため、ヨーロッパでは「ブリティッシュゴールド」や「ロイヤルゴールド」として親しまれています。この金合金は、金の含有率が低いため、複雑な形状の加工が可能です。
また、19世紀のヴィクトリア時代には、優れた金細工職人により繊細なジュエリーが誕生し、その芸術性が高く評価されました。この歴史的背景が、今も9金の人気を支えています。
24金（24K）の見分け方
保証書がない金製品は、純金製と謳われていても懐疑的になってしまうかもしれません。そんな時に指標となる、24金の見分け方をご紹介します。また、確実に24金を見分けたい場合は、信頼できる業者で鑑定してもらうことをお勧めします。
磁石で確認する
もっとも手軽な方法は、磁石を金製品に使用することです。純金は磁石に反応しないため、もし、磁石に引き寄せられたのであれば、その製品は純金ではありません。
他の金属が混ざった、24金未満の金であるか、表面に金メッキが施された製品である可能性が高いと考えられます。磁石は簡単に手に入るため、初めに試すと良いでしょう。
試金石で確認する
試金石である那智黒石を用いた方法は、削り取った金の色合いを分析するか、基準の金属片と比較することで判断します。また、化学反応に強い性質を利用して、硝酸などの強酸を使うことでも確認できます。
しかし、この方法は金製品を傷つける必要がある上、厚めの金メッキでは、本物と誤認するリスクもあります。また、強酸の使用は危険が伴う以上、安全対策を怠ってはいけません。色合いからの判断方法も、知識と経験が要求されるため、あまり推奨されない方法です。
水を使って比重を確認する
通常、比重は密度とほぼ同じになるため、測定した密度から、比重を求めることができます。金製品の密度を測定する手順は、まず金製品の重さを測り、次に水中に浸して、その重さを再度測定します。
これにより、金製品の質量と体積を求め、密度を計算します。24金の比重は約19.3なので、計算結果がこの数値に近いのであれば、純金である可能性が高いと言えます。ただし、金製品に宝石などが装飾されている場合、この方法は使えません。
刻印を確認する
金製品の多くは「K18」や「K14」などの刻印があります。末尾に「YG」や「WG」がある場合、それはカラーゴールド（金合金）であることを示します。一方、「GP」や「GF」の刻印は金メッキ製品であるため、いずれも純金ではありません。
刻印は金の純度を判断する重要な手がかりですが、数字の後に「K」が付く場合、製造年が古かったり、粗悪品であるリスクを考慮する必要があります。
色で確認する
金特有の輝きは、金の純度が高まるほど顕著に表れるようになります。逆に、純度が低くなると、その輝きは控えめになるため、刻印や比重で確認できない場合は、色味を確認してみてください。
例えば、銅が混ぜられている場合は赤みが強く、銀やパラジウムが混ぜられている場合は白みを帯びる傾向があります。色の見分けが難しい場合は、プロの鑑定を頼ると良いでしょう。
24金（24K）の参考買取参考価格相場
24金の買取参考価格は日々変動しますが、金価格は総じて上昇傾向にあります。実物資産である金は、世界情勢の影響を受けやすく、コロナショックやロシアのウクライナ侵攻、日本の円安問題などが、昨今の金価格が変動した要因であると考えられています。
直近の世界情勢を正確に予測するのは難しいですが、需給バランスや希少価値の増加により、長期的な金の買取参考価格は上昇し続けると考えられます。
| 金の1gあたりの参考価格相場 | ||
|---|---|---|
| 純金インゴット
13,475円 |
K24
13,071円 |
K22
11,871円 |
| K21.6
11,656円 |
K20
10,847円 |
K18
9,972円 |
| K14
7,411円 |
K10
5,147円 |
K9
4,582円 |
※参考サイト：ネットジャパン
※価格変動により、実際の価格とは異なる場合があります。
金の価値はなくならない
例えば、代表的な金融資産の一つである株式は、投資した会社の利益や成長に応じて価値が上下するため、会社が倒産するとその価値を失います。
しかし、金はその存在自体に価値があるため、世界情勢によって価格が変動したとしても、無価値になることはありません。また、将来的に金の需要は高まると予測されており、金の価値は今後も上がり続けると言われています。
24金はインゴットよりも少し買取金額が劣る
24金は純金であるため、インゴットと同等の価値があると思われるかもしれません。しかし、インゴットは企業や金市場協会によって認定されていることが多く、その価値が保証されています。
一方、24金製品は、鑑定や溶解に手数料がかかるため、買取金額がインゴットより低くなることがあります。特にジュエリーやアンティークコインの場合、専門業者による買取の方が、より高額で買い取ってもらえることがありますので、売却を考える際は検討してみてください。
24金（24K）を高価買取してもらうコツ
少しでも高く買い取ってもらうためには、三つのポイントがあります。これらのポイントを心に留め、24金を売却する際の参考にしてみてください
汚れを取り綺麗な状態にする
金の価格は重さによって決まるため、状態の良し悪しで値段が大きく変わることはありません。しかし、積極的かつ円滑な取引のためにも、見た目を綺麗に保つことは大切です。軽い汚れは柔らかい布で優しく拭き取り、頑固な汚れは中性洗剤を使って、取り除くと良いでしょう。
ただし、24金は柔らかい金属ですので、お手入れの際には力の加減にご注意ください。また、ジュエリー品を売却する際は、状態も査定基準に影響します。定期的なお手入れを行い、良好な状態を保つことで、査定金額の上昇が期待できます。
相場が高いタイミングで売る
金価格は常に変動し続けています。1gあたりの金額が、一ヶ月の間で約1,000円もの差が出ることもあります。このような変動を利用して、より高額で金を現金化するためには、金価格相場をこまめに確認し、価格が上昇しているタイミングで売却することが重要です。
金価格は、政治的な不安定要素や、経済の動向に左右されるため、世界情勢にも目を向けると良いでしょう。したがって、金を売却する際には、計画的かつ戦略的にタイミングを見計らうことが、より良い取引結果を得る鍵になります。
信頼できる業者に依頼する
どの買取業者を選ぶのかも、高価買取の重要な要素です。手数料が無料であることも大切ですが、他にも次のようなポイントがあります。まず、金のグラム単価が明確に記載されているかを確認し、一般的な買取相場と比較しましょう。
次に、査定方法を明確に説明できる業者を選ぶことも大切です。鑑定スタッフに直接質問した時、きちんと説明をしてくれる業者が推奨されます。また、査定結果の見積書を発行してくれる業者を選ぶと良いでしょう。これらのポイントを踏まえ、信頼できると判断した業者に依頼しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。24金にはさまざまな背景があるため、調べれば調べるほど、奥の深さを実感できます。今後、24金やK24という言葉を目にしたら、今回得た知識を念頭に置いて見てみると、今までとは違った視点が見えてくるかもしれません。
