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金貨の価値はどれくらい?国内外の金貨一覧といくらで売れるのかを解説

金貨の価値はどれくらい?国内外の金貨一覧といくらで売れるのかを解説

金貨の価値は、純金の含有量や希少価値、コレクターからの需要など、さまざまな要因が影響して決まります。こちらでは、金貨の価値を決める要因と国内外の金貨がどのくらいの価格で売れるのか?金貨の価値について解説します。

「金貨」とは?価値が高いのが特徴

金貨とは、金を素材として作られた貨幣のことです。金の希少性は昔から認められており、錆や腐食に強く、加工しやすい特徴があります。そのため、世界各国で貨幣の素材として使われてきました。

ただし、純金は貨幣として使用するには柔らかすぎる素材のため、通常は銀や銅などで割り金を行い、強度を高めます。

そして、現在でも金貨の価値は世界各国の政府が保証しているため、資産価値は非常に安定しています。株や債券とは異なり、金そのものに価値がある実物資産のため、国や経済が不安定になっても金貨の価値はなくなることはありません。

金貨の現在の資産価値

参考先:株式会社ネットジャパン

金貨は金の相場によって資産価格が変動しますので、一概に金額を割り出すのは難しいです。2024年6月の地金1gあたりの最高価格は小売価格が12,247 円、買取参考価格が13,368円です。

2024年6月現在も小売価格は12,000円台、買取参考価格は13,000円台と高水準を推移しています。

このように、金の価格は常に変動するため、もし、資産形成のために金貨の現金化を考えている場合は、その日の金相場をチェックするようにしましょう。

また、収集型金貨の場合は、金そのものの価値だけではなく、希少価値が上乗せされた価格で取引される場合もあります。そのため、他の金貨や金地金と比べても、資産価値を割り出すのは難しくなります。

金貨の3つの種類

金貨は大きく分けると「地金型金貨」「収集型金貨」「通貨型金貨」の3種類があります。こちらでは、地金型金貨、収集型金貨、通貨型金貨とはどのような金貨なのか、それぞれの特徴や違いについてご紹介します。

地金型金貨

地金型金貨とは、主に投資目的で発行される金貨のことで、流通している金貨の大半を占めます。法定貨幣として使用することもできますが、地金価格よりも低く設定されているのが、地金型金貨の大きな特徴です。

これは、各国の造幣局が鋳造を行っており、その品位と重量は政府によって保障されます。そのため、地金型金貨には世界規模で高い信用性が認められています。

また買取市場では、発行時の地金価格にプレミアムと呼ばれる製造や流通でかかった諸経費を上乗せして取引されますが、希少性は考慮されることはありません。

収集型金貨

収集型金貨とは、オリンピックなどの国家的行事を記念して発行される記念金貨のことです。流通を目的としない収集家向けの金貨であり、基本的には金価格よりも高額で取引されることが多いです。

数量限定である場合が多く、その希少性の高さやコレクション性からプレミア価値がつくこともあります。ただし、日本の記念金貨の場合は、プレミアがつくほどの希少価値がないことが多く、ほとんどが地金価格をもとに取引されています。

通貨型金貨

通貨型金貨とは、金融機関で額面どおり発行される金貨のことです。そのため、額面通りの金額として使用したり、銀行で換金することもできます。また、日本で発行されている通貨型金貨の額面は、地金価格より高い価格が設定されています。

また、収集型金貨のように希少性が高く、金の買取専門店などに持参すれば、高額で買い取ってもらえる可能性があります。

日本で発行された金貨の種類と価値

日本国内で発行された金貨にも色々な種類があります。皇室に関係するものからワールドカップなど、イメベントに関わるものまでさまざまです。そこでこちらでは、日本で発行された金貨の種類と価値についてご紹介します。

天皇陛下御即位記念10万円金貨

天皇陛下御即位記念10万円金貨は、1990年に上皇陛下(明仁上皇)が天皇にご即位されたことを記念して、日本造幣局により、発行された純金製の金貨です。

表面には鳳凰と瑞雲、裏面には菊花紋章と桐、唐草がデザインされているのが特徴です。また、関連する金貨には「天皇陛下御在位10年」「天皇陛下御在位20年」「天皇陛下御在位30年」などがあります。

皇太子殿下御成婚記念金貨5万円金貨

皇太子殿下御成婚記念金貨5万円金貨は、1993年に徳仁天皇と雅子皇后の御成婚を記念して、日本造幣局により、発行された純金製の金貨です。表面には婚約を詠う和歌にちなんだ瑞鳥の鶴2羽と波、裏面には菊花紋章と梓がデザインされているのが特徴です。

東日本大震災復興事業記念1万円金貨

東日本大震災復興事業記念1万円金貨は、東日本大震災復興事業記念として、2015年~2016年の間に第1次~第4次まで発行されていた純金製の記念金貨です。

これは個人向け復興応援国債を、一定額以上保有している方に贈呈される他、日本造幣局が一般販売も行っていました。

第1次~第4次の表面のデザインはそれぞれ異なりますが、裏面は奇跡の一本松とハトのデザインに統一されているのもこの金貨の特徴です。

長野五輪冬季大会記念1万円金貨

長野五輪冬季大会記念1万円金貨は、1998年に開催された第18回オリンピック冬季競技大会を記念して、1997年~1998年の間に第1次~第4次まで発行されていた純金製の記念金貨です。

第1次~第3次の発行時期によってもデザインは異なりますが、表面はすべて長野オリンピックの大会競技をモチーフとしています。そして、裏面には共通して長野県花としても有名な「りんどう」が描かれています。

2002FIFAワールドカップ記念1万円金貨

2002FIFAワールドカップ記念1万円金貨は、2002年に日本と韓国で開催された「FIFAワールドカップ」を記念して、日本造幣局により、発行された純金製の1万円金貨です。

表面にはドリブルする選手とそれを阻止する選手が描かれており、躍動感のあるレリーフが施されています。裏面の中央には、大会のエンブレム、その周りには桜、虹、サッカーボルが描かれています。まさに、大会開催を表現しているデザインです。

日本国際博覧会記念1万円金貨

日本国際博覧会記念1万円金貨は、2005年「愛・地球博(EXPO 2005 AICHI JAPAN)」の開催を記念して発行された純金製の金貨です。

表面には愛知県のシンボルでもあるコノハズクの親子が寄り添う姿があります。その背景には、地球、太陽、星、雲など愛・地球博のテーマでもある「自然の叡智」を連想させるポップなイラストが描かれています。

そして、裏面には円形のシンボルマークと、大地をイメージした5本のストライプが描かれており、表面と比べてもシンプルでクールなデザインです。

旧20円金貨

旧20円金貨は、明治時代初期に発行されていた金貨です。表面には、天皇を象徴する龍と「大日本・二十圓・明治三年」の文字が浮き彫りされています。

裏面の中央に八稜鏡が描かれており、その周りには、菊の花や錦の御旗(天皇の軍の旗)、日章など豪華な絵柄がレリーフされています。華やかで大型な金貨のため「日本近代金貨の王様」とも言われています。

また年代も古く、発行枚数も少ないため、買取市場では高額で取引されることも多いです。

新20円金貨

新20円金貨は、日本の新たな貨幣法に伴い、明治後期~昭和初期まで発行されていた金貨です。表面には皇室を象徴する菊の紋章と菊の枝が描かれており、中央には「二十圓」の文字が書かれたシンプルなデザインです。

裏面の中央には、旧20円金貨と同様に八稜鏡の絵柄が描かれており、周りには額面と「二十圓」「大日本」「製造年」が書かれています。

また、新20円金貨の発行枚数は、約5,000枚と言われていますが、年代によっては発行枚数が非常に少なく、買取市場では高額で取引されることがあります。

海外で発行された金貨の種類と価値

海外に目を向けると、日本国内よりもさらに多くの金貨が存在します。歴史的に価値の高いものや、毎年デザインが変わる収集家から人気のものまでさまざまです。こちらでは、海外で発行された金貨の種類と価値についてご紹介します。

メイプルリーフ金貨

メイプルリーフ金貨は、カナダ王室造幣局により、1979年から毎年発行されている純金製の地金型金貨です。カナダ政府が保証する法定貨幣でもありますので、国際的に信頼が高く、世界一の流通量を誇ります。

金貨の表面にはエリザベス2世の肖像、裏面にはカナダ国旗にもなっているサトウカエデの葉がデザインされています。また、1オンス、1/2オンス、1/4オンス、1/10オンス、1/20オンスの5種類の量目で発行されています。

ウィーン金貨ハーモニー

ウィーン金貨ハーモニーは、1989年にヨーロッパ唯一の純金の地金型金貨として誕生しました。また、オーストリア造幣局が発行する世界的に人気のある法定貨幣でもあります。

金貨のデザインは、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団をモチーフにしています。

表面にはウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の定期演奏会場「楽友協会 黄金の間のパイプオルガン」が刻まれており、裏面にはバイオリン、ビオラ、チェロ、ファゴット、ハープ、ウィンナホルンの6種類の管弦楽器がレリーフされています。

イーグル金貨

イーグル金貨は、もともとはアメリカ合衆国政府が発行する10ドル金貨のことでしたが、現在は1986年から毎年発行されている地金型金貨の名称のことを指します。

デザインも自由の女神とイーグルの組み合わせは、実にアメリカらしいモチーフです。そして、1オンス、1/2オンス、1/4オンス、1/10オンスの5種類の量目で発行されています。

ブリタニア金貨

ブリタニア金貨は、イギリスの王立造幣局により、1987年から毎年発行されている地金型金貨です。表面にはエリザベス女王の肖像、裏面のブリタニア女神のデザインは、発行された年によっても異なるのが特徴です。

また、ブリタニア金貨は最初の発行から2012年まで、金の純度は91.7%(K22)でしたが、2013年以降は純金(K24)を使用して製造されています。

2024年6月現在は、5オンス、1オンス、1/2オンス、1/4オンス、1/10オンス、1/20オンス、1/40オンスの7種類の量目で発行されています。

パンダ金貨

パンダ金貨は、中国造幣公司により、1982年から毎年発行されている純金製の地金型金貨です。表面にはジャイアントパンダ、裏面には北京天壇がデザインされおり、表面のパンダのデザインは毎年変わります。

発行年度によっては、デザインや発行枚数が異なりますので、収集家によって高額で取引されることもあります。初年度の1982年に発行されたパンダ金貨の発行枚数は少なく、この年に発行されたものは高額で取引されることがあります。

一般的には、1オンス、1/2オンス、1/4オンス、1/10オンス、1/20オンスの5種類の両目ですが、一部の年だけ大型なものも発行されたことがあります。

カンガルー金貨

カンガルー金貨は、オーストラリアのパース造幣局により、1986年から毎年発行されている純金製の地金型金貨です。表面のデザインはエリザベス2世の肖像、裏面はカンガルーが描かれているのが特徴です。

地金型金貨である一方、毎年カンガルーのデザインが変わることから、収集型金貨としても人気を集めています。

一般的には、1オンス、1/2オンス、1/4オンス、1/10オンス、1/20オンスの5種類の両目ですが、1kgや0.5gなど特殊なものも追加されています。

クルーガーランド金貨

クルーガーランド金貨は、南アフリカ共和国造幣局により、1967年から発行されている地金型金貨です。これは、世界的にも有名な金貨の1種と言われます。

表面にはポール・クルーガー元大統領の肖像、裏面にはスプリングボックというウシ科の動物がデザインされているのが特徴です。

品位はK22で、他の地金型金貨と比べても純度が低いです。そのため、純金の金貨よりも硬度が高く扱いやすくなっています。

バッファロー金貨

バッファロー金貨は、アメリカ合衆国造幣局により、2006年にアメリカで初めて発行された純金製の地金型金貨です。表面にはアメリカの先住民インディアン、裏にはバッファローがレリーフされているのが特徴です。

そして、1オンス、1/2オンス、1/4オンス、1/10オンスの4種類の量目で発行されています。

ダカット金貨

ダカット金貨は、1284年イタリアのヴェネチアで誕生した金貨で、国際貿易に使われる基本の通貨として広く流通しました。

そのため、イタリアの他にも、オーストリア、ビザンツ帝国、クロアチア、デンマーク、スイス、スコットランド、ハンガリー、オランダなど、30以上の西ヨーロッパの国と地域で発行されるようになりました。

長い歴史のある金貨で、国によっても絵柄や品位、価値などが異なるため、収集家の間ではとても人気のある金貨です。

ソブリン金貨

ソブリン金貨は、1817年から現在まで発行され続けているイギリスの法定貨幣です。数万円ほどの価格で買取されるものが多いですが、金貨の状態やポンド数、年代によっても価値が異なります。また、ソブリン金貨は、発行年代によって3種類に分類されます。

1489~1604年 旧ソブリン金貨(アンティーク金貨)

1817~1973年 新ソブリン金貨

1974年以降 地金型ソブリン金貨 

この中でも、一部の年代のソブリン金貨は発行枚数が少ないため、希少価値が高くなることがあります。

ナゲット金貨

ナゲット金貨は、オーストラリア・パース造幣局により、1986年から1989年まで発行されていた地金型金貨です。表面にはエリザベス二世の肖像、裏面には金塊がレリーフされているのが特徴です。

裏面の金塊のデザインは発行年数ごとに変更されていき、1989年にオーストラリアのカンガルーにデザインが変更されたことにより、以降はカンガルー金貨として発行されることとなります。

フラン金貨

フラン金貨は、フランス革命時代にパリ造幣局により、発行されていた金貨です。金貨に描かれている人物やデザインは、発行された年代によって異なるのも特徴です。

また、フラン金貨は発行されてから200年以上も経過しており、歴史の古い金貨であることから、発行年の古いものには、買取市場において歴史的価値が加味されることもあります。

ペソ金貨

ペソ金貨の初回発行は1921年で、北米で最も古くに発行された金貨です。2ペソ、2.5ペソ、5ペソ、10ペソ、20ペソ、50ペソの6種類があり、それぞれデザインが異なるのも特徴です。すべての種類の品位はK21.6です。

2ペソ金貨には鷲と「DOS PESOS」の文字が刻まれ、2.5ペソ、5ペソ、10ペソ金貨にはメキシコ独立の父「ミゲル・イダルゴ」と鷲がデザインされています。20ペソ金貨にはアステカの暦石と鷲が描かれています。

50ペソ金貨は1921年、独立100周年記念に発行され、表面には独立記念塔の彫刻でもある「勝利の女神」、裏には鷲が描かれています。

ナポレオン金貨

ナポレオン金貨は、1852年〜1970年にフランスで発行されていた収集型金貨です。フラン金貨の中でも一般的にはナポレオン3世のデザインが描かれた20フラン金貨のことをナポレオン金貨と言います。

純度90.00%でK21.6に該当するため、ほかの金貨と比べると純度はやや低い傾向にありますが、希少性が高くプレミア価格がつくこともあります。

キャット金貨

キャット金貨は、イギリス王室領のマン島自治政府により、1988年〜2012年まで毎年発行されていた純金製の収集型金貨です。表面にはエリザベス女王2世の肖像、裏面には毎年変わるネコのデザインがとても人気です。

初年度の1988年は、マン島特産の尻尾のない猫「マンクス」から始まり、最後の2012年もマンクスが描かれています。毎年かわいい猫の絵柄がデザインされているのが特徴です。

まとめ

地金型金貨、収集型金貨、通貨型金貨の違いから、世界中の金貨の価値についてご紹介しました。金貨は種類によっても価値が異なるため、投資やコレクションなど目的に合わせて選ぶことをおすすめします。もし売却する場合は、地金の相場を見て売り時を見極めましょう。

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