金の先物取引が向いているのはどういう人だろう?
金の先物取引は上述のように、ハイリスクハイリターンと言えます。したがって
・FXや、株価指数先物など、少額の資金で大きなお金を動かす取引の経験がある人
・ダイナミックな値動きの投資に挑戦したい人
・リスクを取ってでも、大きな利益を狙いたい人
・資金に余裕がある人
このような人におすすめです。上級者向けと言えるので、資金や経験に不足を感じる場合は避けた方が無難でしょう。
金はなぜ価値が高いのか
金は現代のような社会が形成される前、遙か大昔から人類にとって、富の象徴とされてきました。金は世の中に溢れているようでいて、実はとても希少性の高い限りある資源なのです。有史以来、現在までに採掘された金の総量は18万トン強と言われており、これは年間2000万トン以上採掘される銅などと比べるとどれだけ少ないかが良くわかると思います。これは、よく使われる有名な例ですが、今まで人類が採掘した金はオリンピックで使われるような競技用のプール約3.8杯分ほどしかないのです。そして地中の埋蔵量はあと、僅かプール1杯分しかないのです。プール1杯分の金と聞くと、目も眩むような感じがしてしまいますが、この長い歴史の中でそれだけしか存在していないという事実に驚かれる方も多いのではないでしょうか。
金はインフレや不景気にも強く、有事の金とも呼ばれます
金は「モノ」と「通貨」の性質を併せ持っていることに特徴があります。「モノ」という面では、金は希少性が高く、酸化せず腐食しないという特質を持つため「価値が目減りしない安全資産」としての強みがあります。このため、景気後退への懸念が高まると他の金融資産から金への逃避的な動きが強まり、金価格は上昇する傾向にあります。また、物価が上がるインフレのときに強い資産としても注目され、インフレ時には金価格が上昇する傾向が見られます。「通貨」という面では、金は昔から「通貨そのもの」として利用されてきた歴史があります。他の法定通貨と違い、金利がつかないのが弱点になりますが、世界の中央銀行が低金利政策を続ける中では金の相対的な魅力が高まります。
また、金にはそのもの自体に価値があるため、他の法定通貨と違い、たとえ国が破綻したとしても価値がゼロになってしまうことはありません。そのため、戦争やテロといった「有事」により地政学的リスクが高まる局面や、リーマン・ショックのような経済危機の際には、投資資金が他の法定通貨から金にシフトすることから、「有事の金」とも呼ばれています。
まとめ
金の先物取引はハイリスクハイリターン。資金面での余裕や、十分な取引経験を持った方におすすめです。ダイナミックな取引をしたい方にはまさにうってつけです。メリットとリスクをしっかり理解した上で、行うことをお勧め致します。