科学者ニュートンの功績
・万有引力
ニュートンの最大の功績は、万有引力を発見したことです。我々は当たり前のように重力があることを知っていますが、その論理を作り上げたのはニュートンでした。ニュートンは木から落ちる林檎を見て、万有引力を発見したと言われていますが、実はこの話は明確に記録が残っているわけではありません。しかし、ニュートンは常に日常生活から物理法則を発見しようとしていたという逸話が残っており、林檎のストーリーもそのようなニュートンの取り組みから生まれたといえます。
・力学
中学や高校で習う「力学」ですが、この論理体系を作り上げたのもニュートンです。我々が知っているエネルギー保存法則や作用・反作用の法則、ニュートンの運動方程式などはすべてニュートンが作り上げたものでした。我々が日常的に使ってる「慣性」という考え方もニュートンによるものです。力学の論理体系を作り上げたことは、間違いなくニュートンの偉業の一つと言えるでしょう。
・微分積分法
ニュートンのもう一つの功績は、微分積分法を考えついたことと言えるでしょう。微分積分は高校の数学の授業で勉強した方も多いと思いますが、実は物理的な考え方から生まれたものです。物体の運動を表現するために、ニュートンは微分積分を作り上げました。その結果、物理という学問は爆発的に進化しました。
錬金術とは
錬金術の起源には諸説あります。紀元前の中国を起源とする説、古代エジプトに始まるという説、古代ギリシャ起源説、古代アラビア起源説等さまざまです。いずれにしても古代から中世にかけてアジアおよびヨーロッパの広域にまたがって見られ、それぞれの地域の宗教や哲学と深く結びついて固有の発展を遂げたようです。そのためか、「卑金属から貴金属をつくり出す技術」の追求が強調された地域もあれば、「不老不死の仙薬を調合する技術」の追求が強調された地域もあるようです。
一般に錬金術という言葉は、あまり芳しからぬイメージを持たれているようです。たしかに呪術的あるいは山師的な性格を持ち合わせていたようですが、一方で「物質の化学変化を対象とする一種の学問」としての性格も色濃く持っていました。錬金術の研究や実験を通して習得された技術や知識の蓄積が基礎となり、金属製錬技術の発展、医薬の開発、さらには近代化学の成立を促したと言われる由縁です。
このように大きな役割を果たした錬金術も、とうの昔に歴史の表舞台からは消え去りました。しかしその精神は、現代の冶金学やバイオテクノロジーなど、さまざまな分野で受け継がれ生き続けています。蛇足になりますが、ファンタジーの世界においては、その健在ぶりを大いに発揮しています。「ハリー・ポッターと賢者の石」に登場する「賢者の石」とは、まさに中世ヨーロッパの錬金術師たちが最終的に追い求めた秘密の物質のこと。「賢者の石」は、あらゆる卑金属を貴金属に変える触媒であり、あらゆる病気を治す力を持つ物質であると信じられていたものなのです。
ニュートンと錬金術
ニュートンは錬金術に凝っていたといわれています。ケンブリッジに住んでいたころ、ずっと錬金術にはまっていたことが知られています。それも、プリンキピア執筆のころ(1686年~1687年のころ)にもっとも熱心だったといわれています。当時は実験の生成物は舐めることが常識だったとされており、錬金術には水銀がよく使われていました。ニュートンの遺髪から水銀が高濃度で検出されたことはこれを示しているといわれています。
まとめ
ニュートンは数々の重要な科学的発見を成し遂げました。しかし、その中には「錬金術師ニュートン」のおかげで初めて可能になった発見もあったのかもしれませんね。