有事の金
いつからか「有事の金」と呼ばれ親しまれている。そもそも有事とは前述したように戦争や事変など、非常事態が起こっている状況の事を指します。普段、起こらないことが起こり情勢が悪化しているこの「有事」を含む「有事の金」とは一体何を意味するのでしょうか。
金はどんな世界情勢にも強い資産
株などの投資は情勢に非常に敏感な中、金には大きなリスクがありません。金は「お金」ではなく「物」なので購入後は非常に高い価値を持ち続けます。実際に世界中を混乱に巻き込んだコロナの影響にも全く動じず、むしろ過去最高値を記録する事態に。まさに「有事」に全く動じない投資方法が「金」なのです。
金投資はファンドでも出来る
金へ投資する代表的な手法は、「現物購入」「純金積立」「投資信託」の3つが挙げられます。現物には金の延べ棒などの金地金や金貨があります。手元に置いて眺める楽しみがある一方で、管理や保管の手間がかかり盗難のリスクもあります。純金積立は、毎月一定額の金を購入し続けるものです。毎月1,000円からで比較的手頃な金額ではじめられるのが魅力です。一定の量に達すると地金や金貨にすることもできます。なお、保管方法は「特定保管」と「消費寄託」の2通りがあります。
「特定保管」は取扱会社が積立加入者の金を自社の資産とは別に保管(分別管理)するため、取扱会社が倒産した場合でも資産保全の安全性が高いといえますが、「消費寄託」には取扱会社が倒産すると、それまでつみたてた金が戻ってこないというリスクがあります。投資信託には、国内の純金上場信託に投資するものや、海外(ロンドン)の金価格に連動するもの、金鉱企業の株式に投資するものなどがあります。
現物は引き出せませんが、他の投資信託と一緒に投資信託口座で管理ができるので、市場の動きをみながら金と他の資産との包括的な管理がしやすいのが魅力です。タイミングを見て売買する以外にも、一般的な投資信託と同様に定期的なつみたても可能です。残念ながら有事はいつか起こります。有事の際のリスク軽減のために、金投資を資産運用に活用してはいかがでしょうか?
「金」で分散投資にプラスワンの守りを
「有事の金」と言われる金の特徴を、ご理解いただけたでしょうか。コロナショックという直近の「有事」において、金はその特性を発揮し、資産防衛に寄与したことがうかがえます。安定的な資産運用は「長期分散投資」が基本です。このページをお読みの方の中にも、リスク分散のためにバランスファンド等で分散投資を実践されている方がいらっしゃるかもしれません。
ですが、今回のコロナショックのように世界同時に、あらゆる資産が暴落する金融危機に見舞われると、国内外株式、債券、不動産に分散投資をしているだけでは、資産を守りきるのは困難です。有事に備えて、分散投資に「金」をプラスするというのも、資産防衛には有効な手段かもしれません。
どの種類の金を買うべきか?
金には様々な種類があります。ゴールドバーと呼ばれる金の塊(金塊)や金貨を購入したり、ジュエリーなどの貴金属を購入したりする方法もありますが、気軽に始めやすいのは「純金積み立て」となります。この純金積み立ては審査無しですぐに口座開設もできるため非常に簡単に始めることができるでしょう。
毎月決まった額の金購入していき、1,000~3,000円ほどからスタートすることができるので、まとまった資金で購入するのはちょっと抵抗があるなと思う方でも気軽に始めることができます。まずは、「純金積み立て」で長期に渡って増やしていくのがおススメです。金の価格が高騰したタイミングで売却すれば、資産を増やすことができるでしょう。
しかし今後、金の相場は下がる可能性が高い
世界情勢が不安定な時ほど高騰し、安定していくと金の価格は下落していきます。現状コロナ、戦争の影響が出ているがこのまま落ち着いていけば経済も穏やかになり相場も下がる可能性も。金の買い時は予測が立てづらく悩む人がほとんどですが、一つだけ変わらないことはいつ購入しても価値が変わることが無い為、買おうと思った時に買っていく事がおすすめです。
まとめ
安定資産のため世界のあらゆる状況にも動じることがない「有事の金」。大きなリスクを負うこともなく、少ない基礎知識で気軽に投資できます。長い目でみて資金をじっくり増やしていくというのはいかがでしょうか。