プラチナの性質
プラチナ(platinum)は、原子番号78の元素です。白金族元素の一つとなり、和名で白金と呼ばれています。プラチナは、白い光沢(銀色)を持つ金属で、化学的に非常に安定しているため、装飾品に多く利用されています。また、触媒としても有用で、自動車の排気ガスの浄化など工業面でも使用されています。金と同様に酸に対して強い耐食性を示し、王水以外では溶解しない性質を持っています。また、熱に強く融点が1756℃となっているため、加工するのが難しく、金などと比べると最近になって産業に利用されだした金属といえます。
プラチナの価値
プラチナは、過去に産出された分も含め、地球上に存在するプラチナの総量は約16,000トンといわれています。また、現在までに採掘されたプラチナの合計は約6,000トンといわれており、オリンピックプールに換算すると足首が浸かる程度にしかなりません。また、プラチナが1トンの原鉱石から3g程度しか採取できず、精製する時間も金などと比べてかかる事から希少性に拍車がかかっています。そのため、希少価値は他の貴金属に比べても高いといえます。しかし、現在の取引価格は金に比べると安くなっており、これはプラチナが金に比べ、工業の需要が高く、世界の経済状況によって大きく相場が左右される事が原因です。
プラチナの密度
密度とはその物質の体積に対してどのくらい含まれるかの値です。一般的に密度は「密度=質量/体積」で求めることができます。プラチナの密度の値は21.45g/cm3で、これは金属の中でもかなり重く、鉄と比較すると3倍弱の密度を誇っています。そのためプラチナはアクセサリーにしても重みを感じることができることもプラチナがブライダルジュエリーに選ばれる魅力のひとつでしょう。また、この密度はプラチナの真贋を見極める際にとても重要な値となっています。
宝飾品以外の用途
プラチナは宝飾品以外の需要が高く、特に大きな需要になっているのは工業関係です。また、最近では投資資産としても注目を集め始めています。今回はその2つについてご紹介します。
工業
プラチナは工業での需要が高く、特にディーゼル車の排ガスを浄化する目的で多く使われていたため、自動車産業での需要が多数を占めていました。しかし、2015年頃に自動車の排ガス規制をきっかけに需要が減り、その価値を大きく落としていました。しかし、近年脱炭素に向けた取り組みがされ始め、新しいエネルギーとして、水素に注目が集まっています。プラチナは水素生成装置に利用されるため、水素生成装置の需要が高まれば必然的に需要が高まると予想されています。
また、先進国では数十年以内にガソリン車やディーゼル車の販売を禁止し、燃料電池車などに移行していこうという動きを見せています。日本でも、経済産業省は2030年半ばを目標に販売する新車を全て電動車にするという計画を立てています。燃料電池車には従来の車よりも多くのプラチナを使用するため、燃料電池車の製造が本格的になる2020年代後半にかけ、プラチナの需要は増加していくと考えられます。
投資
プラチナは投資という面では金よりもマイナーでありますが、景気に左右されやすいため、金よりも値段の上がり下がりが激しいです。そのため短期運用の投資に向いており、ハイリスク・ハイリターンだといえます。また、経済産業省は2030年半ばを目標に販売する新車を全て電動車にするという計画を立てています。そのため、燃料電池車の製造が本格的になる2020年代後半にかけ、プラチナの相場上昇は確実視されているため、多くの投資家が狙い目ということで注目しています。
プラチナの美しさを保つためのお手入れ方法
プラチナは金属として安定しているため、変色のしにくい素材ですが、日々の汚れや小さなキズによってくすんで見える事があります。ここではそんなプラチナの美しさを保つためのお手入れ方法や保管方法についてご紹介します。
保管方法
プラチナは決して硬度の高い金属ではありません。そのため、他のジュエリーとぶつかり合うと傷やへこみの原因となります。そのため、ジュエリーケースなどに個別に保管すると安全です。また、日の当たる場所や湿度の高い場所での保管は避けるようにしてください。
毎日のお手入れ方法
プラチナをはじめ、貴金属の汚れやくすみの原因は汗や皮脂です。そのため、毎日のお手入れとして使用後に柔らかい布で拭くのがオススメです。傷によりくすんで見える場合は、セーム革で優しく磨くとキレイに保つことができます。この際、硬い布やティッシュで拭くと目に見えない小さなキズが付くことがあるため避けるようにしましょう。
プラチナの汚れが少し目立ってきたら洗浄する
毎日お手入れをしていても、汚れが原因で黒ずんで見えてしまうことがあります。汚れが目立ってきたと感じたら、定期的に洗って汚れを落としましょう。
【お手入れ手順】
1.中性洗剤を20倍以上の水に薄め、その溶液にプラチナジュエリーをしばらく浸します。
2.それでも落ちていない場合は柔らかい布や歯ブラシを使って優しく汚れを落とします。
3.汚れが落ちたら水で十分にすすぎ、乾いた柔らかい布でしっかりと水気を拭き取り、その後しっかりと乾燥させて完了です。
※宝石がついているプラチナジュエリーは要注意
プラチナジュエリーに何か宝石がついている場合、お手入れには注意しましょう。宝石の中にはエメラルドのように水に弱かったり、中性洗剤の成分に弱い宝石がいくつか存在します。そのため、そのような宝石がついている物に関しては、毎日のお手入れ以上の事はしない方が無難です。そのようなプラチナジュエリーや自身のメンテナンスで輝きが戻らない場合は宝飾店に持ち込み、プロに依頼しましょう。
まとめ
落ち着いた輝きから、ブライダルリングをはじめ、様々なデザインが販売されているプラチナジュエリーですが、宝飾品以外の使い方もたくさんある魅力的な貴金属です。「買取大吉」でもプラチナのアクセサリーやインゴットは買取強化中です。査定やご相談は無料で行えますので是非お気軽に「買取大吉」までご来店ください。