プラチナとは
プラチナとは和名で「白金」と呼ばれ、レアメタルの中でも特に希少価値が高いとされています。
金の年間産出量が約4000tであるのに対し、プラチナは約200tほど、金と比べておよそ20分の1程度の産出量です。また、プラチナの採掘場所は限られており、主に南アフリカ共和国、ロシア、ジンバブエ、北米の4か所と言われています。中でも南アフリカが70%以上の産出を占めています。
その用途は化学的に安定している点・融点が高い点・高い耐久性・希少性などから工業用(特に浄化触媒)や産業用(特にハードディスク)・投資用(白金地金・金貨)・宝飾用途として使われています。日本では、国内総需要のおよそ40%が宝飾用として使用されており、特にプラチナ好きの国民と言えるでしょう。プラチナ人気からか結婚指輪や婚約指輪、ハイジュエリーにはプラチナが使われることが多いです。そのため日本においてプラチナ需要は今後も高まっていくことが予想されます。。
金相場とプラチナ相場の関係性
金とプラチナ、どちらも同じ貴金属というカテゴリーですが、その用途や性質は全く違います。プラチナは工業需要の多い貴金属であり、工業利用の場合は世界の動向や経済状況の影響を受けやすくなります。自動車をはじめとするプラチナを使用した工業製品が売れなければ、プラチナの需要も減少するためです。
一方、金の代表的な用途はアクセサリーであるため、景気の動向を受けにくく安定した値動きをする傾向にあります。プラチナが世界的な不況や自動車の販売不振などの影響を受けて価格が下落する一方、金は安定的な値動きを続けています。結果として、プラチナは希少価値が高いにもかかわらず、金に比べて安値で推移しているのが現状です。
今後の相場はどうなる
プラチナ相場は前出の通り工業需要が強い側面を色濃く持っています。つまり産業=景気に左右される側面を持っていると言えます。景気が良くなれば金額は上昇し、逆に景気が悪くなったり、どこかの国の経済危機があったりすると、売られて金額は下がります。一方で金相場は株式が下がり、社会的信用への不安が増え、資産として信用が高い金の購入が増えて、金相場が上昇したと考えられます。2022年以降も新型コロナウイルス感染症が世界経済に与える影響は予測できません。経済の先行きが不透明な状況が続く限り、安心全な資産である金に資金が集中するため、金相場は上昇傾向にあると言えます。また、経産省は2030年半ばを目標に販売する新車を全て電動車にするという発表をしました。燃料電池車の製造が本格的になる2020年代後半にかけ、プラチナの相場上昇はほとんど確実視されています。
まとめ
プラチナの希少性と相場について解説しましたが、いかがだったでしょうか。プラチナは金よりも埋蔵量、採掘量ともに少ないことから、さらに希少性の高い金属です。アクセサリーや工業製品などにも使われて需要が高いため、今後の相場の動向が注目されます。プラチナの売却をお考えの方は世界情勢や経済の動きに注目して売却時期を検討しましょう。