金とプラチナ 用途の違い
金とプラチナは、見た目で違いが分かります。また、産出量でも異なります。
金:色はゴールド
産出量:現在まで17万トン採掘されている。
地球上に眠っている残り金の量:7万トン程度。
プラチナ:色は白金(シルバー色)
産出量:現在までに5千トン採掘されている。金と比べると1/30程度の量。
地球上に眠っている残り金の量:1万6千トン程度。
結論、プラチナは希少性の高い金属です。プラチナは金と比べて生産量・採掘量が少なく、1年の中で生産される量は約200tほど。一方金の1年の生産量は約2500tと10倍程違います。
現在の研究では地球に埋まっている量もプラチナは金よりもはるかに少ないと計測。すでに採掘されているものを含めても地球上に存在するプラチナの総量は16000tと推計されています。金の総重量が20万t以上とされていますのでその差は歴然です。
さらにプラチナは生産地域も一部の土地のみに限定されています。年間の生産量のうち70%が南アフリカ共和国、残りの20%がロシア、10%がアメリカ・ジンバブエ・カナダの内訳です。この割合をみてもいかに限定された地域にしか存在しないことがわかるでしょう。一方金を生産する国は世界各国に存在しており世界規模で生産が行われています。
量と生産地域の2つの側面を比べるとプラチナの方がはるかに希少価値が高いとわかるでしょう。
この2つには用途の違いがあります。
金は資産や宝飾用として、プラチナは工業用として使用されることが一般的です。
この用途の違いが価値の逆転現象の原因です。
投資目的や着飾る目的で使用されているので金はなかなか下がりにくく、世界経済が安定性を欠いた場合などには逆に上がりやすくなるという傾向があります。
それに引き換え、プラチナは工業用・産業用として使用されるため、景気の低迷などにより商品の開発の鈍化や買い控えなどが起きた際にその影響をはっきりと受けます。
世界経済の低迷に伴い、明確に価値を落としたプラチナに引き換え、金は投資価値からそこまで大きく落とすことはありませんでした。
このそれぞれの用途の違いが現在の価値の違いにつながっていると考えられます。
金とプラチナの用途とは?
この2つには用途の違いがあります。
金は資産や宝飾用として、プラチナは工業用として使用されることが一般的です。
この用途の違いが価値の逆転現象の原因です。
投資目的や着飾る目的で使用されているので金はなかなか下がりにくく、世界経済が安定性を欠いた場合などには逆に上がりやすくなるという傾向があります。
それに引き換え、プラチナは工業用・産業用として使用されるため、景気の低迷などにより商品の開発の鈍化や買い控えなどが起きた際にその影響をはっきりと受けます。
世界経済の低迷に伴い、明確に価値を落としたプラチナに引き換え、金は投資価値からそこまで大きく落とすことはありませんでした。
このそれぞれの用途の違いが現在の価値の違いにつながっていると考えられます。
金とプラチナ 需要はどちらが上??
以上のことから、よりニーズがあるのは、金だと言えます。工業用・産業用となるとやはり用途が限られてしまいます。投資用として用いられる金のほうがニーズは自然と高くなるでしょう。
また、プラチナは金よりも自然界の総量が少なく、金が総量24万トンと言われているのに対しプラチナは総量1万6千トンしかありません。
総量のより少ないプラチナは金よりも高いニーズを得るためには、明確な強みがプラチナは必要になります。
そのため、今後もしばらくは金がよりニーズがあるという状況は続くでしょう。
金とプラチナどちらが資産価値が高い?
2022年現在のように世界中が新型コロナの影響で経済的にも低迷が続く中だと、プラチナよりも金の方が資産価値が高いです。
金は、宝飾品以外にも投資など需要が多いのも魅力的といえるでしょう。
ちなみに、プラチナは半導体不足による自動車製造減産で、相場が下落中です。将来的に半導体が供給され自動車製造が増産されれば、プラチナ相場が上がる可能性が高いと予想されます。
「金の価値は下がらない」わけではない
金の取引でよく言われるのは、「金の価値は下がらない」というフレーズです。
投資対象としての金だけではなく、ジュエリーや高級ブランド時計を購入する際に、このようなフレーズを耳にした経験がある方も多いのではないでしょうか。
本当に「金の価値は下がらない」のであれば、所有しておいて損はありません。しかし残念ながら、それほどうまい話は存在していません。
金の価値は比較的安定していると言われていますが、「金の価値が下がる」ということもあるのです。
過去の値動きをチェックしてみよう
金の価格は、2000年代以降急激に上昇しました。様々な経済的な不安が原因となり、資産が金に流れたことが、金価格上昇の要因だと言われています。
わずか10年の間に金の価格は4倍以上も値上がりしましたから、確かに「2000年代初頭に購入した金製品は、価値が下がっていない」ということになります。
しかし直近の数年間のデータをチェックしてみますと、緩やかながら金の取引価格も上下に揺れ動いていることがわかります。
2015年には1グラム当たり4,500円以上で取引されていた金ですが、翌年の平均は4,300円代というデータもあります。
2015年に高い価格で金を購入した方が2016年に金を売却しようとしたら、「金の価値が下がった」ということになります。
ほかの資産と比較して、安定性が高いのは事実
金の価格も上下しますが、そのほかの資産と比較して安定性が高いのは事実です。
株式や債券は会社や国が破たんした場合、その価値は「ゼロ」になってしまいます。
一方で資産を金に換え、手元に置いておけばそのような事態は回避できます。金には金属としての高い価値があり、世界中どこへ行ってもその価値は通用します。
「価値が下がらない」というわけではありませんが、不安定な情勢においても「価値が下がりにくい」のは事実。こうした面で、金は投資家たちの注目を集めているのです。
【まとめ】
現在はプラチナよりも金の価格が高い状態です。しかし今後、新型コロナがワクチン普及とともに感染者数が激変し世界経済が活性化した場合、金よりもプラチナ相場が高くなる可能性があります。
金とプラチナ相場は、世界経済によって変動するので、3年後、5年後、10年後と将来的には今と違った状況になるはずです。