サルバトーレフェラガモの歴史
創業者の名前はサルバトーレ・フェラガモであり現在のブランド名になります。11歳の若さで靴屋を起業し、その後アメリカで腕を磨き、1927年にイタリアのフィレンツェにて開業しました。かの有名な大女優のオードリーヘップバーンにも愛用され、世界中の女性からフェラガモの靴は愛用され、現在はイタリアを代表する総合ブランドとして、多くの女性の憧れになっています。
当時フィレンツェでサルバトーレフェラガモを起業した際、イタリアでは機械を使った靴の大量生産が主流となり多くが行っていましたが、サルヴァトーレは商品の品質に対しては一切の妥協を許さず、多くの職人を雇いそれぞれに専門部分を受け持たせる流れ作業を導入しすべての工程は手作業で行いました。
サルバトーレフェラガモのこだわりは品質だけでなく、履いた際の感覚や機能性にも非常にこだわりが強く、前述したアメリカに滞在していた際は南カリフォルニア大学にて人体解剖学を学んだ彼は「体重は土踏まずのアーチに垂直にかかる」ということを発見し、より快適な靴の製作に取り入れました。
ヴァラは勘違いから生まれた
誰もが知る名品誕生のきっかけというのは、案外“偶然”や“勘違い”から生まれることがあります。サルバトーレフェラガモのヴァラもその一つかもしれません。数あるフェラガモシューズの中で一番広く知られているヴァラが誕生したのは1979年となり、サルバトーレフェラガモのの長女であるフィアンマ・フェラガモは当時のことをこう語っています。
「ブラックエナメルシューズを前にして、ひとりの女性デザイナーが、たまたまオフィスにあった箱の中にみつけたグログランでリボンを作り、フェラガモのトレードマークがついた小さなゴールドのプレートと一緒に飾ってみたのです。私たちはそれをみて素晴らしいアイディアだと思ったので、リボンは靴と同じブラックのエナメル製にすること、という注文をつけてモデリストへと手渡しました。ところが、このモデリストは私の指示を勘違いして、リボンをグログランのまま作ってしまったのです。」
エナメル製のシューズにグログランリボンとゴールドのプレート、この異素材の組み合わせが功を奏し、ヴァラは大ヒットします。40年あまり経った現在までに100万足以上の売り上げを誇り、現在に至る女性たちのステータス・シンボルとなっています。
アイコンと遊ぶ、現代のヴァラ
ヴァラは現在も進化しています。時代を超えたアイコンパンプスとして、また、モダンクラシックなシューズとして絶え間なく進化を続けるヴァラが、昨年秋からはじめたのがメイド・トゥ・オーダープログラム「My Vara」、これはサイズや幅はもちろんのこと、3色の中から好みの色をチョイスし、ゴールド・プレートの部分を28種類のオーナメント(26のアルファベット文字と星とハートのオリジナル装飾)から左右それぞれ好きなものを選び、自分仕様にカスタマイズできるというプログラムです。
フェラガモのサイト内では、世界で活躍する3人のモデルたちが実際にカスタマイズしており、自分好みのヴァラをスタイリッシュに履きこなしています。普遍的なアイテムの自分仕様というスペシャル感と、アイコニックな遊び心で、どの世代の女性にもフィットする現在進行形のヴァラが誕生しました。
ポイントメイクに大活躍!ヴァラのヘッドアクセ「カチューシャ」
コットンやレーヨンの素材でできた幅のあるカチューシャとグログランリボンのバランスが、なんともいえない可愛さを演出しています。グランリボンがトップ寄りでなく、ややサイド寄りにあしらわれているため、横顔をキュートに演出してくれます。アップスタイルに活用するのもいいですね。フェミニンなワンピースやクラシカルなスタイルに合わせてみましょう。それでも子どもっぽくなりすぎないのは、フェラガモならではのエレガントなデザインとその上品な素材からでしょう。
ヴェラと言ったらやっぱり外せないパンプス
ヴェラを語る上で外せないのが、パンプスです。パンプスは、近代ヨーロッパで作られた御者用の靴と言われています。この御者用の靴は、履き口が大きく開いたデザインで、長時間馬車を運転するのに最適でした。馬車を運転する際に、ブレーキペダルを何度も踏む様子が、手押し「ポンプ」の動きと似ていたことが「パンプス」の由来と言われています。
パンプスは履き口が開いていることから、足を長く見せる効果があったためドレス用に転用されていきます。ルイ14世の時代には舞踏会で男女問わず人気を博したパンプスですが、男性はナポレオン戦争の時期から実用的なブーツを履くようになったため、これ以降は女性用の靴としてデザインされるようになりました。
気品とやさしさがにじみ出るヴェラリボンでデザインしたフェラガモのパンプスは、どんな時も世界の女性をワクワクさせ、愛用する女性たちの背中を伸ばしてくれています。サルバトーレフェラガモが織りなす魅力的な履きごごちの良さ、初めて足を通した瞬間から感じる、とても心地の良い、革の持つ柔らかさで優しく包み込まれるようなフィット感、その革の柔らかさは、履き込んでいくとさらに柔らかく、足の形に馴染み、自分だけに履きやすい形に変化していきます。革が丈夫で劣化を感じさせないパンプスは、お手入れをすることでいつまでも美しさを保つことができ、10年間愛用している方もいるほどです。
まとめ
いくつになっても、女性が思わず胸をときめかせてしまうリボンモチーフを広い世代で使える上質なデザインで再構築したフェラガモのヴァラコレクション、上品な印象をそのまま表現したいときには、ドレススタイルやモードなコーディネートに、そしてトレンド感を出したい方には、ラフスタイルやメンズライクなコーディネートにあわせるといいでしょう。フェラガモのヴァラコレクションは洗練された大人の女性にこそふさわしい、ラグジュアリーなアイテムです。