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日本での記念貨幣はコイン(硬貨)だけ
記念貨幣というと紙幣と硬貨、どちらも含まれます。ですが硬貨だけを表したり、記念コインや記念硬貨と呼んで区別する場合があります。実は日本においては、これまでに発行されたものはすべて記念硬貨であり、紙幣では発行されたことがありません。日本では「記念硬貨が発行されている」という言い方が、実際には正しいといえます。
日本で最初に発行された記念硬貨
1964年開催の東京オリンピックを記念
日本で初めて発行された記念貨幣は、昭和39年(1964)の東京オリンピックを記念して発行された『東京オリンピック記念、1,000円銀貨と100円銀貨』です。1,000円銀貨は1,500万枚、100円銀貨は8,000万枚が発行されました。おそらく、これらの貨幣を保有している方もいるでしょう。
これほど多くの貨幣が発行された背景には、東京オリンピックの運営費を賄う目的も含まれています。その後の各国でのオリンピック開催でも、大会の運営費を賄うために記念貨幣が発行されることが一般的です。
1,000円銀貨には、富士山と国花の桜をデザインとした日本の象徴が描かれています。一方、100円銀貨には五輪と聖火がデザインされています。現在、未使用の1,000円銀貨は3,000円から5,000円程度で取引されており、100円銀貨は300円から500円程度で販売されていることが一般的です。
記念硬貨はまだ50年ほどの歴史
日本においては、記念硬貨はまだ50年ほどの歴史しかないため、集めやすいといえます。東京オリンピック記念硬貨に始まり、現在では1万円金貨や10万円金貨といった高価な記念硬貨や、手ごろに入手できる500円記念硬貨、記念貨貨幣セット、収集用を目的にしたプルーフなど種類も増えてきています。色々探して見ると本当に面白いと思います。全ての紹介ではありませんが、人気の5つをご紹介しましょう。
FIFAワールドカップ記念硬貨
時代:2002年
相場:約500~60,000円
素材:ニッケル黄銅貨・銀貨・金貨
種類:500円銅貨・1,000円銀貨・10,000円金貨
2002年に開催された、日韓ワールドカップを記念する硬貨です。全部で3種類発行されました。500円銅貨にはユーラシア・アフリカ、アジア・オセアニア、南北アメリカの3つの図柄があります。ただ、買取相場は3種類とも額面と同じ程度になります
それぞれ発行枚数が1,000万枚もあるので、プレミア的な価値はありませんが、未使用の美品なら数百円の上乗せがあるようです。1,000円銀貨は定価6,000円で販売されました。ただ、買取相場としては2,000円前後になります。額面よりも大きな額ですが、定価から考えれば損をしてしまいます。プレミアとしての価値があるのは、10,000円金貨でしょう。純金が使われていることもあり、60,000円程度で取引されています。
国際科学技術博覧会記念硬貨
時代:1985年
相場:約500~1,000円
素材:銅・ニッケル
種類:500円白銅貨
1985年に発行されたつくば博を記念した硬貨です。つくば博は、大阪万博、沖縄海洋博に続いて、国内では3回目になる万博を記念したものになります。国内の記念硬貨の中では、トップクラスの発行枚数となる7,000万枚です。そのためプレミア価格はついていません。
ただ、通常の500円硬貨よりもサイズが大きいことが特徴です。自動販売機などでは使用できません。また、使用することを心理的にためらう人が多いので、所持したままというケースが目立ちます。残念ながら、額面以上の価値はつきにくいのが現状です。
もしも未使用美品であった場合は、100円程度の上乗せが期待できます。ここで朗報なのは、硬貨のセットであるミントセットは1500円程度の価格がついていますので、お持ちでしたら狙い目かもしれません。
天皇陛下御即位記念硬貨
時代:1990~1991年
相場:約150,000円前後
素材:白銅貨・金貨
種類:500円白銅貨・100,000円金貨
天皇陛下御即位記念硬貨は、平成天皇の即位を記念した硬貨です。日本では一般的な記念硬貨で、500円と100,000円の2つの額面が存在します。そのうち、100,000円の硬貨にはプレミアがついており、500円の硬貨は白銅貨です。
表面には馬車が描かれ、裏面には菊のご紋がデザインされています。発行枚数は500円硬貨が3,000万枚と非常に多いため、ほとんどプレミアはつかず、額面通りの買取価格になります。一方、100,000円硬貨は金貨で、表面には鳳凰と瑞雲、裏面には菊のご紋がデザインされています。この硬貨の発行枚数は200万枚と少ないため、プレミアがついており、額面よりも約3万円高く買取されることがあります。
札幌オリンピック記念硬貨
時代:1972年
相場:約200~500円
素材:銅・ニッケル
種類:100円銅貨
正式には「札幌冬季オリンピック記念100円白銅貨」と呼ばれ、1972年に開催された札幌オリンピックを記念して発行されました。当時の札幌オリンピックはアジアで初めて行われた冬季オリンピックであり、その点でもこの硬貨は貴重なものと言えます。硬貨の表面には聖火台が、裏面には五輪のマークがデザインされています。
この記念硬貨の額面は100円で、現在でも相対的に入手が容易なため、希少価値は高くありません。買取価格もそれを反映し、通常は200円から500円程度です。買取価格が低いので、1枚ずつ売るよりも、複数枚をまとめて買取に出し、希望の金額に近づけることが重要です。
東京オリンピック記念硬貨 1964
時代:1964年
相場:約1,000~10,000円
素材:銀・銅
種類:100円銀貨・1,000円銀貨
1964年に東京オリンピックを記念して発行された硬貨は、1,000円と100円の2つの額面があります。これらの硬貨は「コイン収集のブームの先駆け」とも称され、かつては1,000円硬貨が20,000円で買い取られることもありました。
現在では市場は安定しており、1,000円硬貨は2,000円から3,000円程度で、100円硬貨は100円から300円程度で取引されています。どちらも高額とは言えませんが、額面を上回る価格で売買されています。
特に1,000円硬貨は買取価格がやや高い傾向にあるため、注目されています。これらの硬貨の具体的な価値を確認するには、専門の評価を受けることが必要です。お手元にある場合は、買取店に相談し、詳細な査定を受けてみることをお勧めします。
まとめ
上記5つの硬貨を紹介させて頂きました。海外にも目を向けると様々な種類の硬貨が、いろいろとありますのでどのくらいの価値が付いている物なのか調べてみても面白いと思います。記念硬貨の歴史は本当に深いです。
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