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特定のスニーカーはもはや投資性がある
昨今はストリートブランドが、ファッションシーンを席巻しており、ラグジュアリーブランドすらもスニーカーに力を入れたクリエーションを展開しています。そんな潮流の中で、大物ブランドやアーティストのコラボレーションによって高級スニーカーが限定生産されるなど、空前絶後のスニーカーブームです。そういったモデルは数量も少なく、希少価値も非常に高いため、中古市場においても高値で取引されます。そんな再販市場でも価値の高いスニーカーの一例を紹介します。
Dior × Nike Air Jordan 1 OG Dior
ディオールはクリスチャン・ディオールによって創始されたオートクチュール（高級オーダーメイド服）の老舗が始まりで、第二次世界大戦後のレディースファッションを牽引してきた存在です。2000年にメンズラインのディオール・オムが創設され、タイトで洗練されたスタイルを確立し、スキニーデニムを世界中に浸透させました。
現在、ディオール・オムのアーティスティック ディレクターであるキム・ジョーンズは、ディオール就任前、ルイ・ヴィトンのメンズにストリートのエッセンスを持ち込み、ルイ・ヴィトンのメンズを一躍、時のブランドに押し上げた立役者です。キム・ジョーンズはディオールにおいても自身の得意とするストリートの“抜け感”を、ディオールの伝統であるクチュールと結びつけた、いわば「ストリートクチュール」としてディオール・オムに新たな風を吹き込んでいます。
そんなキム・ジョーンズのストリートクチュールの一つの模範例ともいえるのが、Nike Air Jordan 1 OG Diorです。ホワイトとグレーを基調にした、ディオールらしい洗練された風格があり、ナイキのロゴの中にはディオールのオブリックが無数に刻まれています。これは13,000足の限定生産で、うち5,000足はディオールの上顧客に優先販売され、残りの8,000足が一般向けに販売されることになりました。しかし、この8,000足に対して、オンライン上の特設サイトではなんと500万人の購入希望がありました。
Louis Vuitton × Yayoi Kusama LV Trainer
オフホワイトのデザイナーとしても知られ、キム・ジョーンズが築いたストリートラグジュアリーの礎を、さらに発展させたデザイナー 故ヴァージル・アブローによってデザインされたLV Trainerは、2018年に発表されて以来、ルイ・ヴィトンの定番スニーカーとしての地位を確立しています。最新のコレクションでは、コンテンポラリーアートにおいて日本を代表するアーティストの一人、草間彌生（くさま やよい）とのコラボレーションモデルが発表されました。限定生産のラグジュアリーブランドのコラボレーションアイテムには、一定のコレクターがいるので終売後、価値が跳ね上がることがあります。
デザインとしても秀逸です。Nike エアフォースワンなどのバスケットボールシューズ系の系譜を引いたスポーティーなデザインと、カーフレザーを素材として、一足に7時間かけて縫い上げられた最上級のラグジュアリー、そして草間彌生のポップなドットが三位一体となって、ユニークな世界観を表現しています。
Converse Chuck Taylor × Maison Martin Margiela
2013年に発売されたコンバースとマルタンマルジェラのコラボスニーカーです。マルタン・マルジェラはベルギーを代表するデザイナーで、才能豊かなデザイナーを輩出することで知られるアントワープ王立学院の最初の卒業生の一人です。マルタン・マルジェラを含む6人の卒業生はモード界に鮮烈なデビューを果たし、「アントワープシックス」と呼ばれました。ファッションの伝統に率直な疑問を投げかけるような、全く新しいデザインアプローチはファッションを根底から揺るがし、足袋ブーツなど多くの名作を生み出しました。
このレザーのチャックテイラーは白いペンキに浸けられているため、一見白いですが、使うほどにペンキが剥がれ、地のレザーの青色や赤色が顔を出すというデザインです。もはや中古市場でしか見つけることができない上に、当時日本未発売のため海外で購入するしかないという希少性もポイントで、根強いマルジェラファンには垂涎の一足です。
スニーカーを売るなら
スニーカーを高く売るためにはいくつかのポイントがあります。
タイミングを見る
投資としてのスニーカーには売り時があります。先述のようなコラボスニーカーは終売後と、ブランドやアーティストに注目が集まる瞬間のタイミングが特に需要があがります。それは例えば、ブランドのデザイナーが変わったり、新作コレクションがヒットしたり、タイアップしたアーティストの大規模展覧会が催されたりといった出来事があります。
最良の状態で
当然ながら、スニーカーは新品に近ければ近い状態であるほど高値で売れます。しかし、革などのデリケートな素材は、無理にシミや汚れを取り除こうとするとかえって逆効果となることもあるので、自分でケアを行う場合は無理のない範囲で行ったほうがよさそうです。シューケア専用のクリームなどを活用するとより効果的にキレイにすることができます。
販売先を選ぶ
リサイクルショップや一般的な古着屋にもっていくのは、手軽ですが本来の価値を汲み取ってもらうのは難しいでしょう。高額販売が期待できるのはフリマサイトやオークションサイト、専門性の高い買取店です。とくにフリマサイトやオークションサイトは還元率が高い方法です。しかし、個人間の取引はトラブルがおこることもあるため、注意が必要です。一方、専門性の高い買取店は専門知識を持つ鑑定士が価値を適切に査定してくれるうえ、売買のトラブルもありません。フリマやオークションと違って購入されることを待たずに現金化できるというスピード感も魅力です。
まとめ
投資資産としても価値のあるスニーカーと、スニーカーを売るときのポイントについて紹介しました。スニーカーは今や日常生活においても欠くことのできないアイテムとしてだけでなく、収集家心理をかき立てる唯一無二の価値を備えるモノにもなりつつあります。そんなスニーカーの多様性をより楽しみたいですね！
