目次
シャネルが出来たきっかけとプレタポルテが出来るまで
女性の解放を象徴したファッションがブームに
シャネルは、ココ・シャネルが1910年にフランスの帽子専門店として創業したのが始まりです。当時は「シャネル・モード」という店名で、シンプルで洗練されたデザインの帽子が人気を集めました。ココ・シャネルは、シックなデザインが評判となり、帽子以外の衣料品も手掛けるようになります。シャネルスーツでコルセットから身体を解放し、女性の社会進出をうながしたともいわれています。1915年には、フランスのビアリッツにクチュール店をオープンさせ、本格的にオートクチュールのデザイナーとしてデビューするのです。
シャネルがプレタポルテメーカーとして発展するまで
帽子店から始まり、1920年代にはシャネル初の香水「No.5」を発売するなど、その人気は年々増していきました。しかし、前述の通り、この時期のシャネルはあくまで「オートクチュール(オーダーメイド・一点もの)」のお店だったのです。現在のような、多くの方が手に取ることができる「プレタポルテ(高級既製品)」メーカーではありませんでした。シャネルがプレタポルテメーカーとしての道を歩み出したのは、1978年からでした。1971年にココ・シャネルが死去し、人気が低迷しつつあったシャネルブランドを復活させるためだったともいわれています。
シャネルとスニーカーはカジュアルスタイルでも人気の組み合わせ
コレクションはシャネルらしい個性と遊び心であふれています。2020年の春夏プレタポルテコレクションは、パリ万博の会場にもなった「グラン・パレ」で行われました。パリ市街の古いビルの屋上に見立てたセットは、ココ・シャネルの後を継ぎ、2019年に亡くなった天国のカールラガーフェルドに向けたものだったのでしょうか。ピンクのラメがついたホットパンツや、ブークレ生地のオールインなど、象徴的なアイテムが並びました。
2019/20のリゾートコレクションでは、「冒険の旅」をテーマにランウェイが彩られました。ただ、冒険というテーマにとらわれすぎることなく、挑戦的なデザインやエレガントさも追い求める姿は、シャネルならではといえるでしょう。既存の価値観にとらわれない新しい挑戦は、スニーカーのデザインにも活かされています。
カジュアルアイテムのスニーカーですが、シャネルのモードでモダンなイメージに合うように、デザインされています。2014年春夏のコレクションでは、イブニングドレスとスニーカーのコーディネートが注目を集めました。ドレッシーな装いとも相性が良いのは、スニーカーに繊細な刺繍がほどこしてあったり、高級なツイード素材が使われていたりするためでしょう。カジュアルすぎず、適度な上品さを持ち合わせている点がポイントです。
キャンバス地のスニーカーも、ホワイトとブラックとのシャネルらしいツートーンでココマークが映える仕上がりとなっています。いつものカジュアルスタイルをゴージャスにクラスアップしてくれるのが、シャネルのスニーカーです。
シャネルが手掛けているスニーカー
シャネルのスニーカーは、フェミニンな装いやドレッシーなファッションにもマッチする、稀有な存在です。ここでは、ベーシックなスニーカーから、一見してシャネルとわからないデザインのものまで幅広く紹介します。
●ベーシックなデザインにココマークをあしらったモデル
シンプルかつベーシックなデザインで、サイドにシャネルのココマークをあしらったキャンバススニーカーは、かかと部分にある「CHANEL」のロゴが高級感を演出します。シンプルなモノトーンカラーは、スタイリングを選ばず、どんなアイテムにでも合わせやすいのが魅力です。スカートやワンピースなど、フェミニンなコーディネートにカジュアル感をプラスするのにおすすめです。
●アッパーに刺繍されたシャネルのロゴが印象的
アッパーにほどこされた、シャネルのCCロゴがコーディネートのポイントになるスニーカーは、シューレースの並びは横3列でシンプルな作りです。ソールに3センチほどの厚みがあるので脚長効果もあります。ロールアップしたデニムとコーディネートすると可愛いです。
●ベロにあしらわれた大きなココマークがポイント
シャネルのパンプスのように、トゥがバイカラーのデザインになっていて上品な印象を与えます。テーパードシルエットのパンツと合わせるなどの、マスキュリンな装いにも活躍します。
●ツイード素材にスパンコールをあしらった贅沢な一足
かかとからレース部分を通りトゥまで、ライン状にスパンコールがあしらわれています。先述した2014年春夏コレクションのように、チュールなどフェミニンなスカートと華やかにコーディネートするのが、おすすめです。
そのほかにも、ブラックやグレーカラーの、シンプルなスニーカーが展開されています。サイドにココマークがほどこされたデザインは、スタイリングのワンポイントになるので、シンプルなコーディネートにいかがでしょうか。
また、ソール部分が厚めでハイテクな印象のものや、アッパー部分にダークグレーのラインが数本あしらわれているもの、トレンドに遊び心をプラスしたデザインなど、ラインナップは実に豊富です。
ハイテクスニーカーには、スポーティーでメンズライクな腕時計や、オーバーサイズのトップスとコーディネートすると、洗練された印象に仕上がります。シャネル定番のロゴマークが色々なデザインでアクセントとなっていることもあり、シャネラーといわれるシャネル好きの人にとっては喉から手が出るほど欲しくてたまらないアイテムとして人気です。
足元のおしゃれは男女問わず大切なポイントなので、高級ブランドのスニーカーを履きこなせれば、一ランク上のおしゃれを楽しむことができるでしょう。高価格帯ですが”それに見合った価値がある”それがシャネルのスニーカーの特徴ではないでしょうか。
素材・装飾が特殊なシューズは国内定価が20万円程度と高価格帯ですが、フラットシューズの国内定価は、おおむね10万円から12万円ほどとなります。スニーカーの国内定価は、おおむね12万円から18万円ほどと捉えて良いのではないでしょうか。
多くの国内ブランドや有名スポーツブランドのアイテムの場合、1万~2万程度で購入できることを考えると、高価格帯といえるのではないでしょうか。では、なぜそれでも人気が衰えないのでしょうか?
その理由ですが、シャネルのシューズはレザー、ツイードやスエード、などの様々な素材を使用しています。また、バイカラーや異素材ミックスもシャネルのシューズの特徴です。コストが抑えられた素材によって大量生産されるアイテムではなく、高品質な素材を採用することで、独自の世界観を演出できるのではないでしょうか。冒頭で述べた“おしゃれは足元から”という言葉もあるように、シューズはコーディネートを考えるうえで重要なアイテムと言っても過言ではありません。
そんなシューズに、一目でシャネルと分かるロゴやココマークがデザインされていると、それを履いている人のステータスも特別なものに映るのではないでしょうか。それがシャネルのものであるというタイムレスな価値、それが愛され続けている理由の1つではないかと思います。
様々な素材を組み合わせた計算されたデザインや、細部まで作り上げられた美しいカメリアとパールの装飾など、ディティールにこだわり抜いた洗練されたシューズが多いのもシャネルの特徴です。仮にそのシューズがシャネルのものだとは分からなくても、高級なものであると直感させる確かなデザインが施されています。細部までこだわった美しいデザインと、それを実現するだけの卓越した職人の技量がシューズ一足一足に込められているのです。
シャネルのスニーカーを活かしたオススメコーディネート
スニーカーはファッションへ取り入れやすいアイテムとして、1つは持っておきたい定番シューズかと思います。特にホワイトやブラックなどはベーシックカラーでありながら、無難なスタイルになりがちな服装のワンポイントにもなり、活躍する場が多いです。ここではホワイトやブラックのスニーカーを取り入れたコーディネートを紹介します。
●ホワイトのスニーカー
ローカットスニーカーは軽やかな印象を与えるアイテムです。スニーカーからのぞく脚も細く見え、綺麗に映えます。丈の長いパンツやスカートにも合わせやすいので、コーディネートの幅も広がります。ブランドスニーカーをコーディネートに取り入れる際は、スニーカーを中心に考えるという人も多く、ホワイトのスニーカーは特に使いやすいです。シンプルなスニーカーの印象に合わせて、同じくシンプルなモノトーンスタイルに、または、ボトムやワンピースに鮮やかな色を持ってきて、トップスやアウターにスニーカーと合わせてホワイトを合わせるなど、手軽にコーディネートが完成します。
●ブラックのスニーカー
全体的に明るいカラーの服装でぼんやりとしまいそうな時、ワンポイントで黒い靴を入れるとファッションを引き締めてくれます。シャネルの黒スニーカーはフェミニンなワンピースやフレアスカートなど、可愛らしい雰囲気の服装に合わせると甘くなりすぎないスタイルに。
また、黒スニーカーとジャケットのカラーを合わせれば適度にエッジの効いた演出してくれます。ボリュームのあるシャツやニットといったトップスに、スキニーパンツなどすらっとしたシルエットのパンツと黒のローカットスニーカーを合わせると、メリハリがつきますね。
●シャネルのスニーカーと合わせたいアイテム
シャネルのスニーカーは、Tシャツやジーンズといったカジュアルなコーディネートで合わせる事で、足元の上質感が全体のコーディネートを格上げしてくれるアイテムですが、あえてフォーマルな服装に組み合わせ、着崩したテイストを演出してみてもいいかもしれません。
例えば、シャネルの発表している洋服には古風なものもありますが、そのようなアイテムとスニーカーを合わせると、とても新鮮なスタイルに生まれ変わります。また、洋服ではなく、スニーカーとバッグをシャネルで決めるというスタイルも良いでしょう。
キルティング加工のスニーカーに同じキルティング製のシャネルのマトラッセを組み合わす事で、足元と小物がマッチしておしゃれに仕上がります。特にシャネルの黒はその光沢感や重厚な色感から高級感が強く出るので、スニーカーと合わせても素敵です。
スニーカーにはカジュアルが合うという固定観念から抜け出しづらいという方もいますが、ワンピースやスカートなど足の露出があるアイテムとの組み合わせは可愛く決まる事間違いないです。健康的な足見せスタイルにはハイヒールより、スニーカーのほうがずっと相性が良いアイテムなので、是非スカートを使ったコーディネートに取り入れてみてください。パンツでもスカートでも、シャツの裾をインすると、スニーカーのヒールによる脚長効果がより一層高まります。
まとめ
世代を問わず、世界中の女性からの人気を保ち続けている有名高級ブランドといえばシャネルです。シャネルは洋服やバッグだけでなく、カジュアルなイメージの強いスニーカーも手掛けており、様々なバリエーションが揃っています。高級感のあるスニーカーをファッションに取り入れれば、おしゃれ上級者の印象を与えることができるでしょう。どのスニーカーもおすすめですが、男性にはカーフスキン×バイカラーの厚底スニーカーがおすすめです。上質なカーフスキンを用いたスニーカーは、カジュアルさとスタイリッシュさのバランスに優れています。
女性におすすめなのは、ファレル・ウィリアムス(カプセルコレクション)やマトラッセの型押しスニーカーです。アメリカ合衆国を代表する有名なファッションデザイナー、ファレル・ウィリアムスとシャネルのコラボレーションは、見る人すべての目を引き付ける魅力があります。日常使いできるスニーカーを求めている場合は、ショルダーバッグでも有名なマトラッセの型押しスニーカーもチェックしてみてください。シャネルのスニーカーは、一足あるだけでトータルコーディネートが華やかになることでしょう。着回し力も高いので、愛着を持って長く履けるはずです。