セリーヌとは
セリーヌは、フランス発のラグジュアリーブランドです。創業者であるセリーヌ・ヴィピアナ氏が1945年に立ち上げた子供靴専門店から、ブランドの歴史がスタートします。順調に成長し、3年後には3店舗をパリで新たに展開します。服飾業界に参入したのは1960年頃で、はじめは製靴技術を応用した手袋や鞄などの革小物やアクセサリーが中心でした。1967年に「クチュール スポーツウェア」と題したプレタポルテコレクションを発表し、キュロットスカートやブラウスとスカートのセットアップなどが人気となりました。
おなじみのCを組み合わせたロゴが生まれるのもこの頃で、1973年にパリの凱旋門を取り巻く鎖と環から着想を得ました。
90年代にセリーヌはLVMHの傘下に入り、ペギー・フイン・キン(Peggy Huynh Kinh)がディレクションを手掛けます。その後マイケル・コースやロベルト・メニケッティ、イヴァナ・オマジックがデザインを手掛けるようになります。
2008年にイギリス人デザイナーフィービー・ファイロが着任します。ステラ・マッカートニー時代のクロエでステラの右上として手腕を振るい、ステラが去った後のクロエのクリエーションで注目されたデザイナーです。
フィービーはエレガントでフェミニンなミニマリスムを打ち出し、セリーヌのブランド価値を大きく発展させます。そのクリエーションは絶妙なバランス感と、ベージュやバニラ、グレーなどの中間色を洗練された印象で表現していることに特徴づけられます。
フィービー人気が冷めやらぬ中、2018年にデザイナーが交代します。エディ・スリマンの着任です。サンローランを復活させた立役者で、崇拝者といっても過言ではない熱狂的なファンを持つデザイナーです。
フィービーの時代は特にレディースのプレタポルテが人気でしたが、エディはメンズプレタポルテにも精力的に展開し、持ち前のロックテイストでメンズシーンでもセリーヌの名を轟かせています。
セリーヌの定番バッグたち
●The Classic
2008年、フィービー・ファイロの着任によって、セリーヌはイットガール御用達のブランドとなりました。また、セリーヌはファイロの在任中に多くのアイコニックなハンドバッグを発表し、現在でも高い需要があります。「The Classic」はフィービーのミニマリスムを体現したバッグです。素材はしなやかなボックスカーフで無駄をそぎ落としたデザインとなっています。ストラップでショルダーバッグとして機能し、提げたときの雰囲気も素敵です。
●Luggage
フィービーが生み出したIt Bagといえばラゲージです。2010年から2011年にかけて一気に人気が爆発し、現在でもセリーヌの定番アイコンとして不動の地位を築いています。
素材は主にカーフスキンとラムスキンが使われ、最上の素材に、最高の職人技で生み出されています。収納力も抜群ですが荷物を取り出しやすいように底まで手が届く用に設計されていたり、ハンドルが重ならないように持ちやすくされていたりと、きめ細かい配慮がされています。
●Trapeze
トラペーズもフィービーの名作のひとつです。デザインとしては、人気のあるマチが大きく広がるタイプのデザインで、フォルムは名前の通りTrapeze=台形でフォーマルな印象にしたてつつも、カラーやディテールで抜け感を演出します。シンプルなワンカラーも安定の魅力がありますが、フラップとボディ、マチの部分のカラーや素材を変えたマルチカラータイプのトラペーズもとっても素敵です。
●Cabas
カバは、シンプルさが魅力です。カバファントムやツイステッドカバなどカバから派生したモデルも大人気になっていますが、やはり定番は最もシンプルなカバでしょう。虚飾を徹底的に排したシンプルな四角形のフォルムにはフィービーらしさが溢れています。
簡素にみえますが、使い勝手はよくて、長めのショルダーストラップも付いていますし、荷物はトートバッグらしくガバッと入れられる仕切りなし、サイドに小物いれのポケットがついいます。エディスリマンによるトリオンフモチーフのヴァーティカルカバが特に最近人気を集めています。
●16(セーズ)
エディ・スリマンがセリーヌのディレクターに就任して初日にデザインしたと言われているのがこの16(セーズ)です。この16(セーズ)は、2014年に改装されセリーヌの本社でありアトリエの拠点になっているパリ・ヴィヴィエンヌ通り16番地にある歴史的建造物HOTEL COLBERTの住所に由来しています。
丸みを帯びた台形型のフォルムにクロップドフラップ、センターラインに沿うようにツイストロッククロージャーをあしらった60年代を想起させるようなデザイン、上質なレザーとほどよいメタル使いでタイムレスに使い続けられるバッグへと仕上がっています。
●BELT BAG
名前の通りレザーストラップが長く伸びる印象的なデザインです。少し硬めのシグネチャーレザーやグレインカーフなどの革素材を使って、かっちりとした感じに仕上げつつもディテールに遊び心をたっぷりと入れ込むことでフォーマルになりすぎないエレガンスを演出しています。マチが広がり、容量もたっぷりあります。
●Triomphe
トリオンフは2つの「C」をクロージャーに採用したデザインが特徴的です。パリの凱旋門を取り囲むチェーン「トリオンフの鎖」からインスピレーションを得たもので、セリーヌがプレタポルテに参入してから使用しているブランドロゴです。
今や新しい定番ラインになろうとしている「トリオンフキャンバス」やウォータースネーク、テキスタイルとカーフスキンのコンビネーション、ベーシックなシャイニーカーフスキンなどカラーや素材もよりどりみどりです。サイズ展開も豊富でナノ、スモール、ミディアム、ラージの4サイズ展開となっております。
まとめ
セリーヌの人気バッグを紹介しました。サイズや形状が豊富にあり悩むかもしれませんが、選べるという喜びを感じながら、シーンに合う一つを見つけてみてはいかがでしょうか。