目次
ブレゲとは?
まずは、ブレゲがどのような高級腕時計ブランドであるのか、その概要についてご紹介します。ブレゲが発明した時計技術は、他の時計ブランドに負けないほどの革新性がありました。
ブレゲの歴史
ブレゲは、アブラアン-ルイ・ブレゲが1775年に創業した歴史ある老舗の高級時計ブランドです。
まだ懐中時計が主流の時代、ブレゲは耐衝撃吸収機構や自動巻き機構、トゥールビヨンなど現代の時計に欠かせない機構を次々と開発しました。これらの革新的な技術は「時計の歴史を2世紀早めた」と言われ、ナポレオン・ボナパルトなど多くの王族や著名人へ時計を納品するまでに至りました。
その後も伝統と革新を融合した開発を積み重ねていき、世界5大時計ブランドの一つとして世界中の愛好家たちから親しまれています。
ブレゲの特徴
ブレゲが生み出した画期的な機構が搭載された腕時計は、多くの時計愛好家やファンに愛されています。
その一つである、「自動巻き機構(ペルペチュアル)」はプラチナ製のローラーをつけることで、信頼性と実用性の高いものを実現しました。他には、日にちを自動調整する「パーペチュアルカレンダー」、文字盤に規則的な模様を彫り込む「ギョーシェ彫り」など、どれも現代で使われる技術をおよそ250年前に開発していたのです。
このように、腕時計に革命を起こした技術たちに触れられるのがブレゲの特徴です。これが、天才時計師ブレゲを『時計界のレオナルド・ダ・ヴィンチ』と称している所以です。
ブレゲの価格帯
ブレゲは卓越した技術力と洗練されたデザイン性を合わせ持つ高級ブランドのため、一般向けとは言い難い非常に高価なモデルが多いです。
正規店の場合、クラシックモデルでも安くて200万円以上の定価となり、限定モデルや複雑機構のモデルは1,000万円以上となります。
この高価格帯により、一般レベルまで客層に広がりを見せていないのが現状です。
ブレゲの人気がないと言われる理由
ブレゲは人気が低いということではありませんが、大手の時計ブランドと比べるとやや見劣りします。なぜ、世間からこのように見られているのでしょうか。
世界5大時計ブランドの中で一番評価が低い
ブレゲは世界5大時計ブランドの一つと言われていますが、その中で一番評価が低いと言われています。
『ブランドの入門』と言われるエントリーモデルの価格帯は200万円程度で、5大ブランドの中では最下位です。そのため、高級時計を求める消費者たちから「敷居が一番低い」と見えてしまうのでしょう。
ちなみに、インターネット上には「時計ブランドの格付け記事」が多数ありますが、ブレゲを下位にしていることが多いです。
資産価値が高くない
買取価格はおよそ100万円から200万円程度を推移し、中古市場でも同様の価格帯のため、ブレゲの資産価値は決して低いとは言い切れません。
しかし、ロレックスなど世界中で知れ渡っているブランドと比較したら、どうしても見劣りしてしまいます。
同様に5大ブランドで資産価値を比べた場合も、下位になることが多い状況です。
認知度が高くない
世界のトップブランドではありますが、認知度はそれほど高くありません。
ブレゲは独特のデザイン性や革新的な技術力で生み出されたモデルがいくつもあり、富裕層や機構について詳しいコレクターたちには人気があります。しかし、一般の人にとってはその魅力がいまいち伝わりづらいのです。
どのブランドにも負けない力がありますが、『知る人ぞ知るブランド』、となっているようです。
デザインが独特で好みが分かれる
ギョーシェ彫りによる模様やブレゲ針など、優れた技術力の高さに比例して個性的なモデルを発表していますが、それゆえ人を選んでしまう傾向にあるようです。
たとえば、「マリーン」の最新モデルはギョーシェ彫りで表現した波が特徴的ですが、コレクターと一般消費者の間で賛否両論となっています。デザインの個性が強いため、一般的な市場では手を出しにくいのです。
このように愛好家向けのニッチなモデルが多いため、顧客層が固定化されているようです。
ブレゲをつけている人の特徴
上記のように人を選ぶ傾向があるブレゲの腕時計ですが、実際にどのような人が身に着けているのでしょうか。やはり時計愛好家やコレクターたち、そして、ブランドを深く理解した高い審美眼と経済力に優れた人々に人気があります。
歴史的背景を見ても、ブレゲが顧客にしていたのは上流階級の者たちが中心です。確かに、そのような方たちを相手にしていたと考えれば、一般層が購入しにくいのも頷けます。
認知度は決して高くはありませんが、裏を返せば、顧客層が安定的であると言えるでしょう。
ブレゲの評価は?
ここまでブレゲの概要について述べましたが、実際に腕時計を身に着けたときの使い勝手はよいのでしょうか。日常使いとして使用したときの評価についてご紹介します。
耐久性の評価
一部で「壊れやすい」という声も上がっているようですが、実際のところどうでしょうか。
ブレゲの時計は、熟練の職人たちによる最先端技術によって製造されており、当然、厳格な品質管理プロセスも行われています。使用している素材も耐久性の高いものであるため、毎日使用しても問題ありません。そのため、耐久性が低いことはないと言えるでしょう。
ただし、長く使うためには定期的なメンテナンスは必要です。日常のケアはしっかり行ってください。
中古市場の評価
ブレゲは、時計愛好家やセレブの顧客層から絶大な支持を獲得しているため、中古市場でも販売価格が高いです。
たとえば、定番アイテムである「クラシック」であれば、100万円から200万程度のモデルが多い傾向です。新品に近い製品であれば、正規店で売られている金額よりも上回る場合があり、希少価値のあるモデルであれば700万円以上で販売されています。
中古市場での需要が高いため、ブランドとしての価値は高いところで堅持していると言えるでしょう。
ブレゲの人気モデル
それでは、ブレゲで人気の腕時計を見ていきましょう。ドレッシーなものからスポーティなものまで、さまざまなシチュエーションで使用できる個性的なモデルばかりです。
ブレゲ クラシック
クラシックは、1972年に誕生したブレゲの定番コレクションで、ブランドを象徴するモデルです。
シンプルなラウンドケースの中にブレゲ針やブレゲ数字、ギョーシェ彫りなど、ブレゲが生み出した伝統的な要素が詰め込まれています。
無駄をなくした淀みのないデザインは、うっとりするような美しさを堪能できるでしょう。
ブレゲ トラディション
トラディションは、2005年に誕生したモデルです。耐衝撃吸収装置「パラシュート機構」と時間を正確に刻む「可変慣性テンプ」が搭載されています。
創業者アブラアン-ルイ・ブレゲが製作した懐中時計のムーブメントを忠実に再現しており、ケース内の上部に文字盤を小さく配置しているのが特徴です。ムーブメントの動きを直接見ることができるため、技術的な魅力を感じられます。
ブレゲ マリーン
放水性能を搭載したスポーツウォッチです。
リューズガードを備え、ラグも長めにするなど現代的でスポーティな外観が特徴的です。防水性能もラインナップの多くは100m以上になっています。
ブレゲ針とフルート装飾を採用しており、ブレゲの持つ上品さを兼ね備えたコレクションです。
ブレゲ タイプXX
パイロットには不可欠な回転ベゼルと、繰り返しの計時が可能なフライバック、クロノグラフが搭載されたコレクションが、タイプXX(トゥエンティ)です。
スポーティですが、ブレゲらしい落ち着きがあり、正統派なパイロットウォッチになっています。
ブレゲ ヘリテージ
ヘリテージはブレゲで唯一のトノー型ケースを採用しています。
ギョーシェ彫りやブレゲ針、フルート装飾のケースなどブレゲらしさを出しつつ、ローマ数字をデフォルメした現代的なデザインです。
ブレゲを愛用する芸能人
ブレゲは独特なデザインと創業から培ってきた圧倒的な技術力で、世界中にいる有名人たちを魅了してきました。
歴史上の人物で言えば、フランス革命で名高いナポレオンをはじめ、悲劇のフランス王妃マリー・アントワネットなども愛用しています。このような人物たちに認められている段階で、どれだけ高い信頼性を得ているかが分かるでしょう。
現代では、プロサッカー選手のクリスティアーノ・ロナウド選手、日本人では俳優・歌手の木村拓哉さんなど、多くの著名人が着用しています。
まとめ
ブレゲは創業からおよそ250年の歴史のある老舗時計ブランドです。独自の開発で生み出された個性的な腕時計は、歴史上の人物たちをはじめ、現在も世界中の著名人たちに愛されています。
知る人ぞ知るブランドのためニッチな印象を受けてしまいがちですが、その技術力は一級品です。ぜひお手に取って確かめてみてください。